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俺はJKの子持ちだったのか!  作者: シマアザラシ
第5章『夏に望むこと』
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お嬢様が休日に遊びに来た(11)

 それからさらに2時間後の19時過ぎ――。

 未来が帰ってきて修羅場になる……かと思っていたが――。


 家のテレビの画面には自宅の背景と相変わらずの制服美少女キャラが映し出されていた。キャラはちょっとドヤ顔になりながら口を開く。


『ねぇ、明日のデートは何処に行くの?』

 

 そして――お決まりの選択肢。


『公園』


『遊園地』


『映画館』


『ホテルに決まってるだろうがボケが』


「うーん、映画館がいいんじゃないかしら? 遊園地とか公園だとこの女と話してなければいけないけど、映画館なら話さなくていいわよ」


 と、語る如月さん。もう孤高でありたいボッチ心が透けて見える……。


「うーん、そうですかぁ? わたしはこの子、主人公の子といっぱいお話したいみたいと思いますよぉ? ふふっ、公園とかいいと思います」


 明菜は心が綺麗すぎる。これで美女とかもうチート。


「いえ、ここは遊園地かホテルです。ただ、ホテルは相手によります。私の場合はお父さん以外とは死んでも行きたくないです。なので遊園地が妥当です。そのかわり別行動で話しかけないで欲しいです。私は1人で楽しみたいので」


 そして新しく参戦した未来さん。

 なんでお前はブチ切れて来たのにしれっと参加してるんだよ……。というか、回答が趣味丸出しじゃねぇか……。


「それでお父さんは勿論すぐにホテルですよね。私もついて行きます」


「わたくしも行きたいわ。将来の伴侶と一度その手のホテルに行ってみたかったのよ」


「あわわわわ、わ、わたしは……そ、その……」


「お前らはまず2次元と3次元の区別を付けろや!!」


 なんだこのカオスな状況は……さっきよりも酷くなってるじゃねぇか……。というかまずい……俺この状況に慣れちゃってるし……。


 と、そこにーー。


 ガチャ。


『パパ、未来ちゃんただいま〜!! 未来ちゃん私お腹空いちゃってーー』


 実花が勢いよく扉を開け放って帰ってきた。最初はものすごいいい笑顔だっだが、画面に自分のゲームの画面が映っているのと、如月と明菜を見て全ての事情を察したのか、苦笑いをする。


「あ、あはは……こ、こんばんは」


「実花、お前あとで説教だから」


「労働から帰ってきて早々その仕打ちなの!? どんなSMプレイ!? き、気持ちよくしてくれる?」


「説教させれるのはそういうところだよ!」


 たく、こいつは……マジで将来が心配だ。まあ天才気質だから稼ぎそうではあるけど。

 ……それはそれで妬ましい、と、少し思うのは人間としてしょうがないと思う。


「あっ、もうこんな時間なんですね。楽しくてうっかりしてました」


 とか考えていると、明菜が壁掛け時計を見る。時刻は19時を過ぎた頃だ。


「わたし、さくっと何か作ってきます」


「夢ちゃん、いいの!?」


「ふふっ、実花ちゃんの好きなもの作るからね」


「ふううう、やったあああ」


「お、おい実花。さすがに悪いって」


「そうね。フレアに何か用意させますよ?」


 さすがに悪いと思って俺と如月が声をかけるが、明菜はにこやかな笑みを俺たちに向ける。


「いえいえ、わたしお料理好きなので気にしないでください♪ あ、よければフレアさんも呼んでください。この前、故郷のフルーツを頂いたんでそのお礼をしたいです」


「そ、そう……? ありがとうございます。フレアには伝えておくわ」


「明菜、ありがとうな」


 明菜の善意100パーセントの笑みに如月俺は頷く。

 明菜ってコミュ力高いよな……フレアさんといつの間に仲良くなったんだ。


 まあ、ここはお言葉に甘えよう。


「夢野さん、私も手伝います」


「ふふっ、お願いしようかな。未来ちゃんとお料理するの楽しいから。皆さんはゆったりとして待っていて下さい」


 未来はその場を立ち、エプロンを用意しながら「今日は何を作ろうか」ということを明菜と楽しそうに話していた。


「…………」


 如月はその様子を物珍しそうに見ている。……ぱっと見いつも如月と変わらないが、その表情には少し悲しみが混じっているような気がした。


「如月、どうかしたのか?」


「えっ? 何でもないわ……それではお言葉に甘えてわたくしたちはゲームでもして待っていましょうか」


「わあああ!! のぞみん本当にゲーム買ったんだ! みんなでゲームができるなんて、嬉しいなぁぁ! よっし! 3人で協力プレイをしようよ! ねぇいいでしょパパ!」


「あ、ああ」


(なんか、如月に誤魔化された感じになってしまったな。さっきの表情が少し気になるな。まあ、そこまで深刻ではなさそうだし、あとで軽く聞いてみるか)


 俺はそんなことを考えながら、実花に急かされるままゲームのコントローラーを握った。

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