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俺はJKの子持ちだったのか!  作者: シマアザラシ
第4章『オトノカガヤクミライへ』
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偵察ミッション(9)

誤字修正ありがとうございます。いつもすみません……

   ◇◇◇


 同時刻――。

 屋上にて――。


 俺はアヤメと北条と共に未来の動向を引き続き伺っていた……。そんな中、俺とアヤメは苦笑いをもらしながら、口を開く。


「あいつ逃げて行ったな……」


「うん……でござる……未来ちゃん、人見知りでござるなぁ……最初は私にもよそよそしかったし……あはは、事務的な会話は普通だったでござるが」


「そうなのか……俺には最初から結構べったりだった気もするけど……父親だからか……?」


 まあ……でも、距離的に会話までは聞こえなかったけど、熊田たちの雰囲気からいじめてるような感じではなさそうだな……。


「…………」


 いじめじゃなくて、ただの未来のコミュ障が発揮されているだけな気がするな……。


(いや、娘の将来を心配する身としては、それはそれで問題なんだけど……)


「ふっ、あんたたち甘いって言ってるじゃない! そんなことを言ってるからこの世からいじめがなくならないよ!」


 だが……お嬢様は納得していないようだ。俺もまだ安心できると言い切れるものではないとは思うけどな……。


「わかった。この体育祭が終わったら未来と話してみる」


「それがいいわ! こういうのは手遅れになってからでは遅いもの! ふっ、せいぜい悩みを聞いてあげることねっ」


「…………」


 未来に「なんでそんなこと聞くんですか? キモいです」とか言われたらどうしよう……。全国の父親は娘のコミュ症について話す時、どうやって切り出すのだろうか……教えて欲しい。


「さっ、私は満足したわ! グレイさん行くわよ!」


「はいはい~でござる。お兄ちゃん、これから始まる未来ちゃんの競技を一緒に見たいけど、お仕事だからごめんでござる!」


「えっ……? お前らどこか行くの?」


 いい笑顔で屋上から去ろうとしている北条とアヤメに声をかける。


「はっ? あんたが納得できたのなら私がこれ以上ここにいる意味もないでしょ? 私は忙しい身なのよ!」


「……お前、結局何がしたかったんだ? 実花が未来と北条は教室で会ったのが初対面って言ってたけど……」


 北条の行動は謎が多すぎる……。初対面のやつのいじめ事情を調べるやつとかレアだろう……言い方は悪いが……だいたいの人間は面倒ごとに巻き込まれることを嫌うからな。


「ふっ! 『親友』の妹と父親を見捨てるわけないじゃない! 北条を舐めるんじゃないわよ! 北条は『情』をないがしろにしないわ!」


「…………」


 俺のそんな考えを読んだのか、北条は不敵に笑う。

 嘘をついてる感じでもない……こいつ思ったことを実行する短絡的な考えをしていると思ったけど、情に深いところもあるんだな……。


「ありがとうな、北条。未来の現状が知れて安心した」


「ふっ、ジョン君と私の仲だから当然よ!」


「……今日会ったばかりの仲だけどな」


「ふっ、ジョン君が安心したのなら喜ばしいことだわ!」


「……不安にさせたのもお前だけどな。というか、冷静に考えたらお前がことを大げさにしたまであるよな?」


「あんたいちいちうるさいわね! 素直に私の言葉を聞きなさいよ!」


 あ、なんか調子に乗っている北条を見ていたら足掻きたくなった。これが本能というものか……。

 でもこの体育祭で娘たちの知らない一面を知れてよかったと思う。その点に関しては本当に北条に感謝している。


「ふっ! あんたリレーでは覚えてなさいよ!?」


「あ、あはは……お兄ちゃんまた後で……」


 北条は不機嫌そうに息を吐いて、屋上を去っていった。さて俺も由衣たちの所へ……ん? 今北条のやつリレーって言ったか……? 北条に何か関係あるのか……?


(きっと中年が走るのを笑いに来るんだな……はぁ、明日筋肉痛にならなきゃいいけど……)


 俺は気を重くしながら屋上を後にした。

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