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俺はJKの子持ちだったのか!  作者: シマアザラシ
第4章『オトノカガヤクミライへ』
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Jkとお話(1)

 さて、休憩時間という夢の時間はあっという間に終わった……。

 ああ……本当にあっという間だった。


 娘たちの参加種目を見ながら応援して。

 由衣と2人でいたおかげでパーティで知り合った保護者連中にからかわれ。

 そんな保護者をかわしたと思ったら、今度は常連客の男子生徒にからかわれた……。


 このことで由衣を不機嫌にさせたよな……ずっとじっーと地面を見てたし……はぁ。

 そして、そんなこんなしてるうちに……葵ちゃんたちと合流した時には休憩時間残り5分……。


 絆ちゃんに『ええ……お、おじちゃん、もういっちゃうの!! きずな、おじちゃんとお話したい!』と言われた……許してくれ。俺は所詮社畜の心を持つ者……仕事には逆らえん……。


 そして売店に戻ってきた俺にさらなる試練が――。


「おお! テンチョーこっちこっち!」


「あれ、店長……麻依さん慌ててるような……」


 売店の近くを歩いていると、三沢がこっちに向かって大きく手を振ってくる。

 うーん……。問題があったのか……? 相変わらず屋台の近くに客はいないようだけど……。


「おう、休憩ありがとさん。それでなんかあったのか……?」


「ああ! それが大変なんだ! さっきここの教頭から連絡があって……」


「はあぁぁぁ!? お、俺たちまだ何もやってないぞ! 無実だ1から5億まで無実だ!」


「て、店長落ち着いてください……まだ、どんな悪い話か決まってないじゃないですか……で、でも、もしもの時は絆のために貯めてるお金が……少し……」


 俺と由衣はそろって慌てる。だって、このタイミングで教頭から連絡とか絶対に悪い話だろ……。

 そんな醜く慌てている俺たちを三沢が感心したようにみる。


「……に、似たような反応するな。ああ、由衣がテンチョーにどんどん染められてくぜ」


「そ、染められてくって……そんな麻依さん……」


 な、何でちょっと嬉しそうなんだよ……。


「そんなことよりテンチョー聞いてくれ!」


 さっきまで慌てていた三沢だが、俺たち反応を見て我に返ったらしい。ふっ、全て計算通りだ。


「なんか教頭が『出前』をして欲しいって」


「うん? ああ……そんなことか」


 やべぇ、焦って損した……。そんなことならいくらでも。今朝と違って食材にも余裕があるしな。


「弁当が30個にポップコーン、わたあめが10ずつ。さらに20杯のコーヒーだそうだ。新井は先に厨房でコーヒーの準備をしてるぜ」


「はっ、随分多いな!?」


「なんでも教員とその家族に配るんだとよ」


 教員の家族も来てるのか……どんだけお祭り好きなんだよ……まあいい。稼ぐチャンスだしな。それじゃあまずは……。


「そうだテンチョー、ポップコーンとわたあめは用意してあるぜ! 新井が食堂に持っていったぜ」


「おっ、サンキュー。弁当は昼用のストックを使おう。由衣は新井と合流して配達を手伝ってやってくれ……教頭をナンパしたら蹴飛ばしていいからな」


「了解です! くすっ、思いっきりやっちゃいますね!」


 新井のやつは熟女趣味だからな……教頭ナンパとかマジで洒落にならん。本当なら新井には出前を行かせたくないんだけど……人手がない。


 屋台には社員が1人は居た方がいいしな。三沢は……。


「三沢、お前は弁当の追加分を用意してくれ。俺はここで店番をしながらポッポコーンとわたあめのストックを作っとく」


 まあ、まだ客の姿はないから、俺1人でも大丈夫だろう……たぶん。


「店長、私すぐに戻ってきますね」


 由衣はそう言うと食堂に向かって駆けて行った。三沢もそれに続こうとするが……何かを思い出したのか、不意にこちらを向く。


「テンチョーになんか客が来たぞ! 『北条』って言ってた! また出直すらしいぜ!」


「……えっ?」


 三沢はそれだけ言うと去っていく。

 北条って……。


『ふんっ、やっと帰って来たわね。ジョン君! 私を待たせるって、いい度胸してるわね。あんたに話があるの。ふっ、とっておきのね』


 背後から聞き覚えのある偉そうな声……。

 ああ、なんだか嫌な予感が……俺は恐る恐る後ろを向いた。


 するとそこには――北条夏輝が不機嫌そうな顔で立っていた……。

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