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俺はJKの子持ちだったのか!  作者: シマアザラシ
第4章『オトノカガヤクミライへ』
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宣戦布告(1)

 さあ、人間という生き物は切り替えが大事だ。どんなにダメ人間で、例え部下に膝枕をさせていた人間でも、しっかりと働けばその変態行為で失った信用を取り戻せる……かもしれない……たぶん、きっと……。


「…………はぁ」


 俺は食堂近くのテラス席でひとり寂しくコーヒーを飲む。ちなみに他の従業員は屋台の方で最終チェックをしている。

 これは別に俺がハブられてるとかではなく、単純に順番に休憩をとっているだけだ。だ、だよな? なんか由衣に――。


『て、店長が一番疲れてるんですから、最初に休憩をとって下さい!!』


と、必要以上に最初に休憩を取る様に言われたけど……お、俺は邪魔だったのだろうか……。


「……や、やめよう……これ以上考えるとドツボにハマりそうだ……」


 現在の時刻は9時前。学生は教室でホームルーム中らしく、周りは静かだ……。

 出勤してから3時間が経ち俺はもう疲れ切っている……。


「開店まであと20分……屋台の準備って大変なんだな……」


 俺はこの数時間で自分で言うのもなんだが……結構働いた気がする。

 ……いや、実際は寝たふりで天国を味わってサボっていたが……まあ、それはこの際横に置いておこう……。


 あれから、いろいろと準備に追われた。食材の仕込みに本部から届いたポップコーンやわたあめの機械の設置等だ。

 設置が思ったよりも重労働だった……機械は重いし……古い所為か中々上手く動作しなかったし……はぁ、疲れた。


「…………いい天気だなぁ」


 俺は何気なく空を見上げる。

 すると、気持ちのいいぐらい綺麗な青空が広がっている。この壮大な空を見ていると、俺の悩みなんてちっぽけのような気が……。

 いや、俺は天下の社畜心を持つ者だぞ。空の綺麗さになんか誤魔化されない。


『そこのあんた、ちょっといい?』


「ん……?」


 俺がよくわからない葛藤をしていると、後ろから若い女の子の声が聞こえた。可愛らしい声だが、どこか自信に満ち溢れているような強気な感じだ。


 振り向くとそこには――。

 綺麗に茶色に染められた長い髪をツインテールにしている美少女がいた。目が吊り上がっており、気の強そうな印象を受ける。


 ……おいおい、最近美少女と住んでるから美少女耐性ができてる俺が言うが……すげぇ美少女だ……。


「ふんっ、へぇ、あんたがそうなの……あんたもいろいろ大変ってことね。ここには『宣戦布告』に来たんだけど……あんたには同情するっての」


 そんな美少女は俺のことを興味深そうに見ている……というか、こっちに近づいてくる……はぁ!? か、顔近づけ過ぎじゃない!? 30センチも離れてないんだけど!


「お、おい…………えっと、どちら様…………?」


 ここの学生であるのは間違いないと思うのだけど……でも、学生は今ホームルーム中なんじゃないのか……?


「そうね。知らないのも無理はないわね」


「…………」


 少女は今時の軽い口調ながらもハキハキ喋る。

 な、なんか偉そうな奴だな……まあ、何事においても自信満々の女は嫌いじゃないが……実花とかいつも無駄な自信に溢れてるし。無駄な。


 というか……よく見ると、こいつのつけてる時計やアクセサリー……いい物だな。如月がつけてるのと同じレベルな気がする……。


「川島義孝、この私が自己紹介してあげる。感謝しなさい。あ、別にあんたのためじゃないってことを理解してよね」


「…………」


 な、なんだこの強気なツンデレのテンプレのような少女は……。

 あれだな……俺も美少女関連でここ半年で俺もいろいろ経験してきたからな……これはわかる……。


「私の名前は『北条(ほくじょう) 夏輝(なつき)』。あんたに勝ち、あんたを下僕にする女よ!」


「…………」


 また、厄介な女に目を付けられたな……絶対そうだ……。

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