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俺はJKの子持ちだったのか!  作者: シマアザラシ
第3章『ミライヘノネガイ』
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いつもの日常(1)

 夢とはやがて覚めるものだ……。


 俺はそんなかっこつけたがる中二病心と、会社に行きたくない社畜の心が融合したような心境で、職場である学校の裏門前で立ち尽くしていた。


 5月の過ごしやすい陽気のお陰で清々しい朝だ。


「…………こ、これは夢なんだ。いや、今までいた社畜社会ワールドは偽物なんだ」


 ゴールデンウィーク明けの、月曜日の早朝によくわからない狂言をほざいている中年が1人。もうこのまま働かないで休みの幸せな想いでに包まれていたい。


「…………」


 だが、人間は立ち止まってはいられない生き物だ。なんというか、しがらみとか、言いえぬプレッシャーとか……。


 まあ、早い話、俺が不審者に見えるらしく――。

 近くにある警備室が騒がしいからな……なんか聞き覚えのある声も聞こえてくるんだが……。というか、見慣れたドレッドヘアーが見える。


『お、おい、あの人何してるんだ? あれ、不審者じゃないのか?』


『はぁ? 不審者ですか……この国の将来の王を不審者と言いましたか……』


『あ、あの……』


『いいでしょう。あのお方がどれだけ優れ、神々しく、夢を抱く存在かを……貴方の身体に教えましょう』


『あ、あの……ま、まって、にじり寄っってこないでください……ああああああああ!!!』


「…………」


 よし。俺は何も見てないし、何も聞いてない。

 フレアさんなんていう人とは会ってない。


 そういうことにしておこう……。


「…………行くか」


(いつまでも現実逃避していると、また不審者扱いされそうだしな……そうなると警備室で無駄な血が流れそうだ……いや、マジで)


 俺はそんなことを考えながら歩を進めて校舎に入る。

 現在時刻は午前6時――。


 まだ、生徒はいないと思っていたのだが……。

 女生徒が2人、こっちに歩いてくる……見覚えがある。よく食堂に来てくれているギャルっぽいJKだ。


 いつも食堂が空いている遅い時間に来るから、世間話程度はする仲だ。まあ、名前すら知らない仲だけど。


「はははっ、あんた最近太ったんじゃないのぉー」


「はぁぁ、言うんじゃないわよ! だから、こうして眠いのに頑張ってるんじゃないの! ……あっ、店長さん!! おっはようございます!!」


「ああ!! 店長ちゃん聞いてください~~! この子さああ!! また太ってさあ」


「う、うるさい! い、いいのよ! まだ平均体重ぐらいかなんだからっ……そうそう! 店長さん体育祭出るんですよね! 私応援してあげますね!」


 俺に気が付き話しかけてくる。

 朝から元気な奴らだな。朝が苦手な実花とは大違いだな……というか、体育祭の件噂になってるのか……? あんまり注目を集めたくないんだが……。はぁ……。


「お前ら、朝から元気だな……俺は眠い……」


「ああーー。店長ちゃん、そんなこと言ってると音無さんに怒られるよーー?」


 ああ、そう言えばこいつらと由衣や三沢と仲が良かったな……仕事帰りに話してるのを何度か見たことがある気がする……「あいつ超きもくて、いつもやる気ないんだけど」とか、言われてるんだろうか……。


「あいつは……口うるさいからな。もう少し丸くなればさぞモテるだろうに……」


「…………それ、音無さんに言わない方がいいですよぉー」


「あはは……音無さん可哀そう……」


 なんだお前らの苦笑いは……よくわからんけどその微笑ましいものを見る目はやめい。

 なんか悲しくなってくる。


「ほっとけ。お前らは部活か……? 朝から偉いな」


 今もなお爆睡してるだろう実花に見習わせたい。まあ、仮に俺が実花の立場だったら、絶対に早朝の部活なんてしないけど……。


「えへへ、そんなこと言われると照れますねぇ~~」


「ふっ、あんたの動機は褒められるほど、純粋じゃないけどねぇ!」


「もう! うるさいなぁ。今褒められて調子にって自分を美化してるんだから。私ってすごい人間って、思いこんでるんだからっ!」


「ただの現実逃避じゃねぇか……現実から逃げまくってるじゃねぇか。共感できるわ」


 これでこそ、若者だ。と、思う俺は歪んでるんだろうか……?


「やめてください!! そんな呆れた目で見ないでください! はぁ、叫んだら、なんだかお腹すい手来ちゃった……そうだ、店長、今日のお昼ご飯何がおすすめ!?」


「……あんたねぇ、数秒前に言ったこと全否定しないでよぉ……店長ちゃんも呆れてるじゃん」


「ちゃ、ちゃんと、運動すればノーカンだもん!!」


「ははっ、今日は確か麻婆豆腐とチキンカツがお勧めだぞ」


「マーボーですかぁ、えへへ、嫌いじゃないです」


 まったく……家の娘たちといい、この子たちといい。若いっていうのはそれだけで輝いて見えるな……はぁ、連休明けでだるいけど、俺も頑張りますか……。


 少し、前向きになった気がした。

誤字脱字報告をして頂いた方ありがとうございますmm

非常に、劇的に、マジで助かります。

自分で気が付けるように頑張りたいです……。

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