プレゼント!!!(4)
さて……俺は皆から、心の籠ったプレゼントをもらって軽く泣きだしそうだ。
そして――今『おっさんにプレンゼントを渡す会』もクライマックスらしく……娘たちがテーブルを挟んで俺の目の前で立ち上がる。
あ、ちなみに出て行って15分ほど経つが如月、アヤメ、絆ちゃんはまだ帰ってこない……。
お、俺の態度そんな気持ち悪かったか? 今頃「あのおやじこ反応はねぇわw」とか、言われてるんだろうか……。
「お父さん、お待たせしました……お父さんが愛して愛して……もう、襲う寸前の娘たちの登場です」
「なんなら、今から襲ってもOKだよ。さりげなくさっきシャワー浴びたから!! でも
初めてなので前戯はねっとり、じっくりやって貰うのが好みかと」
「ちょ! お前! おい、他所様がいるんだからそういうこと口走るんじゃねぇよ!!」
まったく……他のことを考えるスキもない……はぁ由衣も明菜もいるんだから、下ネタを暴発さてるんじゃねぇよ!
……とか、思っていたんだが、由衣は呆れた表情で、明菜は苦笑いをしている。
あ、あれ? 引かれてるは引かれてるんだけど……なんというか、温度感があたたかい……「やれやれ、仕方ないんだから」みたいな感じだ。
「お、おい、年頃の娘が父親を誘惑してるんだぞ? もっと蔑むようなゴミを見るような目で見ていいんだぞ? 由衣、そういう視線得意だろ?」
「…………店長は私のことをそんな風に見ていたんですか? ふーん、そうですか」
「…………」
いや、まさに俺に向けてるそういう視線だよ。
「はぁ、実花と未来が店長を大好きだということは嫌というほど理解していますから。今更言動の1つや2つで取り乱したりはしないです。今は絆もいないですし」
「ふふっ、本当に仲がよくて羨ましいですぅ」
ま、マジかお前ら。
心広すぎだろ……。
「わあああ、夢ちゃんとゆいにゃんのお墨付きだあああ!! なら、今からいたす? いたす? 私、初めては騎乗位がいいんだけどおっけー?」
「あっ……お父さん、私はバックでお願いします」
「…………ご、ゴミですね店長」
「う、ううう、き、騎乗位……ば、ばっく……って……」
お前らあんま耐性ねぇじゃねか……。な、何で、下ネタを言ってる本人たちよりも顔が赤いんだよ……。
いや、この場合は、自慢げにドヤ顔をしているうちの娘たちが頭おかしいと思うんだけど。
いいや、あとで説教パーティをしよう。
それよも――。
「なんか、バレンタインの時といい、俺お前らに貰ってばかりだな……そんなに気を使わなくていいぞ?」
単純に申し訳ないという気持ちなんだが……娘たちはむっとした表情で俺のことを見る。どうやら機嫌を損ねてしまったようだ……。
「えええ! パパ、そんなこと言わないでよ! 私たちは、したくてしてるの! パパが望むなら何でもあげたいの!! むぅ、またバイト頑張ったんだから!」
「……お姉ちゃんの言う通りです。家族が家族に対して、何かをしてあげたいと思うのは当然ことです」
「…………」
い、いや、その気持ちは非常に嬉しい。嬉しいんだが……あ、愛が重い気がする。よく学食に来る女生徒たちは家族の悪口を俺に言ってくるぞ?
……とか、言うと話がこじれそうだから言わないけど……。
「じぃぃぃぃ。パパ、じぃぃぃぃ」
「じぃぃぃぃぃ、お父さん……じぃぃぃぃ」
「…………………プレゼントってどれだ? ぶっちゃけすごく嬉しい」
俺が視線をそらしながら、ぶっきらぼうにそんなことう言うと、娘たちの顔がぱああっと笑顔になる。
「もうっ! パパって素直じゃないんだからっ! 未来ちゃん、プレゼント出しちゃおう♪」
「うん、喜んでくれるといいな」
はぁ、嬉しそうにしちゃって……。
単純だな……俺も含めて。
「ふふふっ、義孝さんたち、やっぱり仲良しですね」
「そうね。くすっ、幸せそうだからいいと思うけどね」
明菜と由衣が生暖かい視線を受けながら、実花未来が2つの包みをテーブルに出してくれる。
1つ目は何かのチケットが入ってそうな封筒。
2つ目は厚みあるタバコ2つ分ぐらいの箱だ。妙に重みがある気がする。
「…………」
さて……なんか嫌な予感がするが……それ以上に楽しみしている自分がいた。




