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俺はJKの子持ちだったのか!  作者: シマアザラシ
第3章『ミライヘノネガイ』
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お悩み相談室(2)

   ◇◇◇


 さて、俺はどうすればいいんだ……。


「ふふふっ~♪」


 人通りの多い駅前で美女を隣に連れて歩いている。その美女は何故か凄まじく上機嫌で、鼻歌まで歌っている。

 由衣って……やっぱり美人だよな……周りの注目を若干集めてる気がするし……。


 そんな美人をおっさんが連れてるんだから、もうなんか……自意識過剰だとは思うが、殺気交じりの視線を感じる気がする……気持ちはわかる。


 俺もおっさんが由衣を連れていたら、嫉妬の炎でそいつを焼き尽くせるだろう。妄想の中で。


「店長、店長、どこに連れてってくれるんですか……?」


「あ、ああ……そうだな」

 

「店長、大人だからきっと素敵なお店たくさん知ってるんですよね」


 純粋な目でこっちを見るなや。ハードル上げるなや。


「…………」


 女が喜びそうな飯屋なんてわかんねぇよ。新井とか若い野郎ならとりあえず、焼き鳥屋とか、中華とかガッツリ食える所に行くんだが。


 それか牛丼屋。最近は飲める所も増えてきて中々ねらい目だ……葵ちゃんもそれで喜ぶ。


 はぁ、もう適当な場所でいいか……別にデートっていう訳じゃないんだから……。


「絆に後でどこ行ったか、自慢しちゃおうかな……」


 駄目だ。

 完全に逃げ道を塞がれた感がある。代々、音無家で「あいつに牛丼屋連れて枯れたんだけどwww」みたいなことが語り継がれる可能性がある。


 それだけは避けたい……大人になった絆ちゃんに蔑まされるのは何としても避けたい。


「…………」


「て、店長……? 急に難しい顔をしてどうしたんですか……?」


 冷静に考えろ。人間、生きているだけで、生き残るためのヒントが提示されているはずだ。


 なんだかんだ言って由衣とは半年以上の付き合いだ。好みぐらい……。ん? そういえば……。


   ◇◇◇


「店長! 私、お洒落なバーに行ってみたいです!」


   ◇◇◇


 バーか……いや、いくつかは知ってるが……。

 未成年を連れていける場所となるとな……しかも今14時だ。バーなんてどこも営業して――。


 待てよ。最近アヤメからバーを紹介されたな……知り合いの店ならある程度、融通が利くか? まあ、由衣には飲ませなきゃいいわけだしな。


「あ……て、店長、そんなに考え込まなくてもいいですよ? わ、私って安い女ですし、ファミレスでも店長と一緒なら……その高級レストランでも変わらないと言いますか……」


「…………」


「ちょ、ちょっと、店長聞いてますか……?」


「……あ、悪い。なんか言ったか?」


 考え事をしてて聞いてなかった……。

 そんな俺の反応に対して、由衣がむすっとした感じで怒る。あっ……実花がハマってるゲーム的に言うと選択肢を間違えたっぽい……。


「ふんっ、もういいです。そこの立ち食いそば屋に入りましょう。あそこ美味しそうだし……」


「わかりやすく、拗ねんなよ……」


 立ち食いそば屋で相談聞く上司ってなんか嫌だな……。

 でも、それを言ったら、悩みを聞くって言って若い子をバーに連れて行くのもどうなんだろうか……うん、本人が行きたがってるんだからいいか。酒を飲ませなければセーフの筈だ……。


「おい、由衣、バーに行くぞ」


 俺はそれだけ言って由衣の前を歩く。


「えっ? ……いいんですか?」


「そのかわり、酒は飲ませないからな」


「……ふふっ、わかってますよ♪ お店で飲むと店長に迷惑が掛かりますから、絶対に飲みません。ふふっ」


 由衣はつい数秒前とは打って変わり、機嫌よさそうに俺の後をついてくる。

 たくっ、コロコロ表情が変わって可愛いやつだな。

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