矢沢
エリたん、ラブ、ゲッチュー。ワオ!なんて言っている場合ではないのであるが、しかし、私の中でいつもこの思いが繰り返されてしまうのは何故だろうと思うと、これは愛なのである、という神からの命令が電撃のように降ってきたからである。
というか、エリちゃんになりたいっ。という謎の願望もあったりするし、エリちゃんのあの洒脱な感じ、若い頃の加賀まりこ、ブリジット・バルドーみたいな、あの自己はカッコよく主張する感じ。かと言って、桃井かおりまで行かない感じ。
ちょっと、前の話になるが、矢沢永吉と桃井かおりが対談しているのを見て、私は笑ってしまった。というのも、舞台の会話のトーンが一緒なのだ。これには、矢沢も面食らっただろう。その様子を会話劇仕立てにしてみたい。
「どうも、今日はあたしの愛する矢沢様に、来てもらいました」
「どうも。お久しぶりです。矢沢です」
「あのー。これ、あたし知らなかったんだけど、最近、私小説書いているんですか」
「まー。書いているってほどのものじゃないけど。一応、チャットGPTの力とか借りないで、自前で書いていることは確かだからね」
「それはすごいことですね」
「糸井さんに頼んでも良いんだけど、生の声がここは欲しいなって思って、自分で書いてんのよ」
「なかなか、自分で書けないですね。あ、あたしも、自分の名前で本いくつか書いたんだった」
「いや。もう、それは人それぞれだと思いますよ。あまり深いところは探りませんけど、僕の場合はね。やっぱり、ライブの良さってものが必要かなって思ったんですよ。だから、タイトルもシンプルにね」
「良いですよね。単刀直入で」
「こう、歳とってくるとね。まどろっこしくなってくるんだよね。ダイレクトで良いじゃん。まだ、前置き書いてんのかって思うでしょ」
「小説ってヤキモキしますよね」
「だよねえ。もう。言いたいことだけをスパッと書けば良いのに、下手なイキリとか自己アピールとか入れちゃうでしょ」
「はっきりしない女子みたいな、そんなの多いですよね。これ、日本人の特徴かもしれないけど、奥ゆかしさってやつですか」
「挙げ句の果てに、何枚も衣を引っ剥がしても、何もないこともあるでしょ。困るんだよね。時間の無駄なんだよね。そーゆーの」
「わかります。わかります。やっぱり、大切なのはセクシーさですよね。艶かしさというか」
「ああ。そうですね。物の見方を変えるとね。本質にどこまで辿り着けているかでしょ。そこ、誰もわかっていないというか」




