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私小説 2・0  作者: 角筆夫
逢引
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22/30

両親


 一応、これは小説なので、私はエリちゃんとデートする公園まで歩いてゆく途上で、色々考えている、という注釈を書いた方が良いだろう。ここからは、父親について、その次は母親について書き、私の呪われた血筋とか、どれだけここで主張しても、誰も理解しないし、


「本当に辛いならこんなところで書かない」


 という謎の知ったかぶりの心理的な読みを下してくる野次馬もいるだろうから、(だったらどうしてネットでこのような怨嗟の声が止まないのか?)、本当に幼少期、この二人のせいでしんどかったということも書きたいのであるが、そこまで書けるかはわからない。


 というのも、一寸の虫にも五分の魂ではないが、やはり、私の両親にも色々プライバシーがあるものだし、人生の恥部をこんなところで晒されても嫌であろう。


 とにかく、パッとした感じで書くと、統合失調症の母と、アルコール依存症の父というものは、しんどいのである。大学時代に、「とっとと逃げた方がいい」というアドバイスをくれた人もいたが、全くその通りだった。


 一瞬、一秒でも、離れた方が、あの時は良かっただろう。私がこうして文章を書いているのも、彼らのせいかもしれない。妹たちはとっとと逃げ去っている。母は、どこかで男と暮らしておるらしいが、父は、今は、アルコール依存の病院で、退院することになっている。


 私のアパートの近くで、住むのらしい。それで、また、酒をガブ飲みし出したら、病院に連れてゆけば良いわけだ。多分、あと十年も立たずにあのボロアパートで死んでゆくことだろう。大した世話もできない。やばくなったら逃げようとまで思っている。


 私に女ができないのも、こういう人たちに女性を巻き込みたくないからである。彼らは、「逝っちゃっている人たち」なので、平気で、男性器や女性器の名前を連呼するだろう。あの世界観、ザ・ノンフィクションとか、あと、昔の70年代の田中邦衛が出ていたホームドラマみたいな地獄空間に戻りたくないからだ。


 本当に、今、皆さん、幸せな暮らしをなさっていると思いますよ。あっ、ご家族に精神疾患のない方々はね。精神疾患とか、酔っ払いとか、最悪なので。時代が変わっても、苦しむ人たちは多いんだろなあとは思う。


 原因はなんだろうと真剣に考えるね。多分、昔だったら死んでいる人たちが生きているからであろう。考えてみたら、この小説だって、見捨てられた人間の見捨てられた小説なのかもしれない。



 

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