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私小説 2・0  作者: 角筆夫
会食
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12/30

続編


「この私小説ってやつは、前作『ガルダン』の続編という位置付けで良いんだよな」


と会田鉄男はスパゲッティをフォークでクルクル巻いて食べながら言ったのだった。


「そうそうそう。(そう。は一回でいいな。馬鹿にされるぞ)ええっと、つまり今回は、私事を書こうとしているということさ」

「ふうん。で、俺が出てくるのか」

「(松山千春か。お前は)。うん。そうなるね。ま、やはり、宇宙で一人の親友じゃないか。な。だから出すんだよ」

「そうか。ま、そう言われて嬉しくなくはないな。うん。でも、前回のガルダンでは、宇宙が崩壊しそうになったんじゃなかったっけ」

「え?そんな話だったっけ」

「そうだよ。多分」

「多分、違うと思うけど、そういうところも含めて、私小説で貫きたいってことなんだろうね」

「続編ってわけだな」

「うん」

「なんか、俺たちさっきから馬鹿みたいな会話してないか」

「良いんだよ。作家の石田由良も言っているだろう。過剰なほどに説明しろ。って」

「今のお子様達は、説明がないと読めないからな。あと、ここまで書いてどっちがどっちだか、わからなくなってきてるが良いのか」

「良いと思うよ。だから、親友なんだろ」

「そうか。あまりにも魂の波形が似てしまうと、どっちもわからなくなるものな」

「そうだよ。というか、どっちでも良いんだよ。何なら、俺がふじわらしのぶでも、赤井クラックスでも構わないよ」

「構うだろ。作者が違っちゃっているだろ。著作権とか侵害してるだろ」

「いや。もう、肖像権を侵害しているかもしれない」

「ま、どうせ、誰も読まないから良いんだけどさ。で、今回の小説で何をしたいの」

「いや。あんまりないんだよね。小説を通して、何かやりたいってのがね」

「そうかー。じゃ、俺も困っちゃうよな。もう、話のネタがないじゃん」

「ないよねえ。はあ。それにしても、生きるって大変だよ」

「うん。特にあんたは生きづらそうだよね」

「だろう。そういうことを愚痴れるためにも、私小説ってタイトルにしてんだけどさ。あっ、でも、前に『私なんかない!』みたいな文章を書いたんだっけ」

「なくても、周辺だけはあるんじゃないの。それが仏教でしょ」

「じゃ、まあ、そういうことにしておくか」

「そうしたがいいよ。ア・カップ・オブ・ティーの精神だよ」

「喫茶か。まあ、茶を飲みなさいか」

「そうそう。人生なんて、禅問答みたいなものさ」

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