表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
55/59

10.怯える富豪と見える嘘⑥情報整理

ドミニク・クローヴィス→富豪の老人。

ロワク・モラン→コンサル。

ヘレナ→屋敷のメイド。老人の交際相手。

ライアン→ヘレナの息子。

ギョーム→屋敷の医者。


ギルベルト・エブァンス→ブリジットの兄。シスコン。

ルカ→ギルベルトの従者。

メリィ→ブリジットの専属メイド。

リオネル・モンフォール→リオ。 セルジュの後輩。真面目。


 事情聴取の後、ブリジットはドミニクの屋敷で遅めの朝食を取った。昼食も兼ねてだ。

 ヘレナがドミニクに代わりブリジットたちに滞在をしてほしいと頼んできた〝まだ自分は仮の屋敷の主人のかわりにはなれないので手助けしてほしい“と。結果、ドミニクの状態が落ち着くまでは滞在することになった。


 リオは一旦警察によりますと報告をしに戻り、ギルベルトはドミニクの屋敷に滞在するようになったことを団長に報告しに行った。


 ブリジットは部屋に戻り食後の紅茶をメリィに入れてもらう。そしてわかっていることを書き出し始めた。



《ドミニクは自殺なのか?他殺なのか?

①自殺なら最近怯えていたのが関係?

 →怯えていた理由不明

 きっかけは庭に不審物(呪いの懐中時計)がなげこまれた→不審物捨てているので詳しくは不明


 不審な人物がドミニクの跡をつけていた


 部屋を荒らされた→物を取られていないらしいがヘレナは何かを盗られたと確信している。それは何?》


「でも、怯えていても結婚も考えていた。そんな人が自殺するかしら?」


 ブリジットはメモを書きながら、ふと浮かんだ疑問が口をついて出た。


《②他殺なら殺されかけるほど恨まれることは何?ドミニクは十五年前から屋敷に住んでいるが、住人との関係は希薄》


「やっぱり一番怪しいのはライアンよね。かなり怪しいわよね」


「でもブリジット様、怪しすぎです」


「そうねー。ライアンなら動機が重要よね」


 ブリジットはメモにライアンを一番に書いた。


 《怪しいのはライアン→遺産目当て?》


「でもヘレナと結婚してから殺した方が遺産は入るはず。今殺さないといけない焦る理由があったのかしら?」


「考えられるのは借金とかですかね?借金の返済期限が迫っていたとかですかね?」


 メリィが首を傾げる。ブリジットもライアンの項目に《借金あり?》と書き添えた。


「次はヘレナね。ドミニクの異変を一番近くで知っている女性ね」


「最近言い合いなどなかったか調査が必要ですね。彼女はライアンに対しては盲目ですから」


「そうね」


 ブリジットは容疑者リストのメモにヘレナを2番目に追加した。


《ヘレナ→最近喧嘩などなかったか?》


「そういえばヘレナは空き巣に入られた際、何も盗まれていないといってたけどあれは嘘よ。本当は何が盗まれていたのかしら?」


「さすがです。ブリジット様。ヘレナの嘘は全然気づかなかったです。ならかなり怪しいです。嘘をつくなんて」


「あとでヘレナに対して詳しく聴取しましょう」


《空き巣の際、何が盗まれた?》


「次はロワク。一応容疑者リストに追加しましょう」


ブリジットは達筆でさらさらと名前を書き、わかった事柄も書き足す。


《ロワク→ライアンの幼馴染?ライアンにいじめられていた?》


 メリィはブリジットの手元のメモを覗き込みながら答えた。


「ライアンが死んでいたら第一容疑者ですけど、今回ドミニク様です。雇い主を殺すメリットは低いですね」


「そうね。でもメリットを上回る何かがあったら殺すんじゃない?」

 

 ブリジットが冷静に返答する。


「私はどんなメリットがあってもブリジット様に手を出しません!」


 メリィがショックを受けたように悲鳴のような声をだす。ブリジットは手を上げまあまあとメリィをなだめた。



 相変わらず忠誠心が強いわ。ありがとうメリィ。



 ブリジットはメリィに対し心の中で平身低頭した。


「次にギョーム。彼は医者。薬に長けているし毒薬は手に入れやすいわ」


「殺さなければならない事情がないので保留ですね」


「保留ね」


 メリィに同意してブリジットはギョームの名前だけ書きたした。


《ギョーム》


 ブリジットは自分の書いたメモを見つめた。


「うーん、書き出すと他殺の可能性は低いのかしら。自殺?でもそうなると自殺の原因がわからないわ」


「ブリジット様、ドミニク様が目を覚ませばもっと状況は見えてくるかもですね」


「そうね。でも他殺ならまた殺される可能性はあるわ。今回団長夫妻からの依頼、隣人ドミニクの状態確認よね」


「そうでした。ドミニク様の様子がおかしいことには変わりなかったです」


「ドミニクは怯えている、その怯えの原因をとりのぞかないと根本解決にならないわ。うーん、何が原因なのかしら?堂々巡りね」


 ブリジットは首を傾げる。


「ブリジット様。気分転換に庭の散策をされては。あの不審物が投げ込まれた庭に」


 メリィが提案に、ブリジットは椅子から立ち上がる。


「そうね!現場確認に向かいましょう!何か見えてくるかもしれないわ!」



 うん!懐中時計はもうないけれど、投げ込まれた跡なら残っているかもしれない…


 庭から何か発見があるかも。



 ブリジットとメリィは庭に出た。庭は葉が青々としげっていて、陽射しは葉に遮られて地面にはまだら模様の影が落ちていた。ブリジットは日差し避けに細かい刺繍の入った白の日傘をさした。


「たしかあそこらへんだと思います。投げ込まれた場所は」


 メリィが該当場所を指差した。特にこれといった特徴はない。少しだけ草が倒れていた。投げ込まれた衝撃のせいだろうか。投げ込まれた位置からは外壁がちょうど見える位置だった。


「外から投げ入れできそうね」


 ブリジットは該当箇所の地面を見るため屈んで地面に手を触れる。


「あら、これは?!」


 ブリジットはある箇所を指差した。


「何か発見されたのですか?」


 外壁の高さを確認しに外壁に向かっていたメリィも慌ててブリジットのところに戻った。


「メリィ!見て!!この土のところを見て!!これは!!」




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ