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24.激安物件と見える嘘①なんで私が….

アレックス・ブライト→アレク、端正な顔立ちに完璧なエスコートを見せる色男。

フィンバート・グレンドール→フィン、好青年、警察、アレクの知り合い

セルジュ・ノクス→フィンの相棒、鑑定官、アレクの知り合い。柴犬みたいな男。

  

 晴れた昼下がりの日、運動をかねてブリジットは公園を散歩していた。遠くから声を掛けてくる人物がいた。


「おーい、ブリジット」


近づいてきた人物はセルジュだった。


「あら、なんのようですか?」


  ブリジットはセルジュの出現に警戒する。



 事件なら当分いらない。まあ、セルジュは私が事件に関わるの嫌がってたし事件ではないとおもうけど。


 セルジュが要件をはなした。

「部屋を探しているんだ」


 ブリジットは肯定する。


「知ってる。安い物件をさがしてるのよね。警察って給料安いの?」

 

 ブリジットはセルジュに対しての疑問をオブラートに包まず率直に尋ねる。




 セルジュには好かれたいとか特に思ってない。

 そのため思ったことをそのままいえる。気楽なものだ。

 アレクではこうはいかない。


「安いわけではない。むしろ平均より上。

おまけに私とフィンはキャリア組だから給料はむしろいい」


「セルジュってケチだよね?なんで?」


吝嗇家りんしょくかって言ってくれますか。私はケチなのではなく貯金が好きなのです」


 ブリジットが何を言っても気にしないセルジュなので、ブリジットはズケズケと言える。


「セルジュってモテないでしょう」


「これがまあまあもてる」


となぜか得意げなセルジュ。


「見る目ない女の人が多いんですね」


 ブリジットは改めてセルジュを見た。


 少年のような見た目に切れ長の目なのに二重。

瞳の色は茶色、光の角度によっては金色にも見える。

 堀は深く口の形は常に笑っている、全体的にかわいい感じの顔である。


 ブリジットには初回はつっかかってきたが、基本物腰は柔らかい。今はブリジットに懐いたのか、親しげである。



 確かに好きな人は好きかもしれない。でもな、腹黒なんだろうな、きっと。



 皮肉げにはなすブリジットとの会話をセルジュは楽しそうにはなす。


「ブリジットってこんな毒舌でしたっけ?

まあいいです。大人な私が折れましょう。今から私一推しの激安物件に行きましょう」


「やだよ。なんで私が」

 

 セルジュが唐突に ブリジットを誘う。


 誘いを嫌がるブリジットに 飄々とセルジュは経緯を語り出した。


「今から行く物件は二回めです。

さすがの私もあの立地で激安なので事故物件かと思いまして前回かなり警戒して内覧したんですよ」


「はあ」適当に相槌をうつブリジット。


「職業はもちろん隠したんです。面倒なことになることが多いので」


「隠すなよ…」


 あっさりと最低なことを笑いながら話すセルジュ。ブリジットは呆れた様子で突っ込む。


「そうしたら断られたんです」


「なら諦めれば」


「きっと向こうは身元があやしいと思ったんでしょ。お互い警戒しすぎました。だから、今回は婚約者を連れていく」


「誰のですか?」


「俺の」


「誰と?」


「ブリジットと」


 ブリジットは手を突き出して手を振る。


「むりむりむり。他を当たってください。モテるんでしょ」


「モテるけど誤解を生むことになり後が面倒です。ブリジットなら後腐れがない」


「やだよ。私にメリットないもん」


「いいじゃない。私達の仲なんだから」

 

 セルジュが、ブリジットにお茶目に笑う。


「どんな仲よ。じゃあ、頑張ってセルジュ」


 踵を返して去ろうとするブリジットにセルジュがため息を吐く。


「はあ、仕方ありません。では最近行ってみたいお店に連れて行ってあげましょう」


 思ってもいないわがままを言われたと言うような態度で、セルジュはブリジットを説得に乗り出す。


「前一緒に食べたレストランで、私、和風パスタ食べましたでしょ。あれ、かなり美味しかったんです。

あれから島国の日本という文化の食生活に興味を持ちまして似たようでいて

私たちにとっつきやすい食事を提供してくれる店をみつけたんです」


セルジュは連れて行く店のセールスをする。


「そこはハンバーガーを提供しているんです。パンにハンバーグを挟んでいるんです」


ブリジットは興味を持ち出す。


「ハンバーガーなら別に普通じゃない?異国の味ではないでしょ」


セルジュが我が意を得たりと語りだす。


「それが、私達の文化と違うんです。

私たちのハンバーグといえば肉のミンチに少量の玉ねぎと香草などのスパイスでしょ」


セルジュが少し溜めてから話しだす。


「ですが…これがちがうんです。

ハンバーグの中に肉の脂身を混ぜることにより普通のハンバーグより柔らかくてジューシーだそうです」


ブリジットはセルジュの説明するハンバーグが食べてみたくなった。


「おまけに」


「まだあるの?!」


「パンが違うらしいです」


「へ?」


「ふわふわでやわらか。このハンバーグの肉汁を包み込むらしいです」


「食べたい!」


「もし一緒に行ってくれるならこのお店を教えます」


 セルジュが悪代官のような笑顔で笑う。


結局、ブリジットは一緒に内覧することになった。




べ、べつに…店にひかれたわけではないわよ。


セルジュのセールス侮りがたし。




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