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17.悪意ある食卓と見える嘘①③メーガンの証言

ジェフ・ラザフォード→年配の男。傲慢。

リサ・ラザフォード→ジェフの妻。

メーガン→ジェフの秘書。ジェフの不倫相手。

イブ・ラザフォード→ジェフの娘。

ハリー・ラザフォード→イブの夫。娘婿。

若者二人→ジェフに会社を潰された家の息子。ウーズリー家?


アレックス・ブライト→アレク、端正な顔立ちに完璧なエスコートを見せる色男。

フィンバート・グレンドール→フィン、好青年、警察、アレクの知り合い

セルジュ・ノクス→フィンの相棒、鑑定官、アレクの知り合い。柴犬みたいな男。

 

 アレクが捜査に加わることになり、セルジュが離脱することになった。


「えー、セルジュもメーガンの証言を一緒に聞こうよ」


セルジュの離脱はフィンには不評であった。


「私がいなくても大丈夫です。アレクがいるんだから。いろいろやることがあるんです、こっちは。

毒物の特定とか、主治医を調べたり引越しの宿探しとか」


「最後はプライベートじゃない?引越しとか」


フィンが不満気に答えた。


「うるさいです。今借りている家が潰れかけで潰す予定なんです。こちらは立ち退きを言われているんですから鬼気迫ってるんです」


「だから昔からあの家はやめろっていったじゃん」


「いいんです。家賃が安かったから。アレク、任せましたよ。フィンの子守り」


「俺、大人だから!」


フィンが心外そうに声を張り上げた。


「こっちは大丈夫。フィン、セルジュの好きにさせてやれ」


とアレクがフィンを制した。


 セルジュは「アレクがいるから安心です、ではっ」と言って椅子から立ち上がりさっさと立ち去った。



 レストランから移動してメーガンの職場に向かった。


 メーガンは仕事をしていた。だが、一旦仕事を中断して話をすることになった。


 通された部屋は秘書室だった。簡単な立ち話で終わらせるみたいだ。



 ジェフと不倫して手に入れた秘書職と思ってたけど、見た目よりちゃんと働いているのね。

  


 ブリジットはちゃんとメーガンが働いていることを意外に思った。



 ジェフと不倫しているけど仕事にはストイックなのかしら。



 困惑気味のブリジットを置いて、早速フィンがメーガンに話を切り込んだ。


「風の噂ですが、あなたが犯人と言われています」




雑い、フィンざつい。聞き方が雑すぎる。

風のうわさとか絶対ラザフォード家の三人から言われてたとわかるやつでしょ!!



 アレクは黙ってうなずいている。




 いや、アレク、あなたフィンの暴走を止めるんでなかったの?!黙ってうなずいてないでフィンをとめて!



 フィンのいきなりな話でポカンとしているメーガンにフィンは更に追求する。


「あなたは婚約者にジェフとの不倫がバレたくなかったから殺したんでしょう」


 一拍間を置いてから、メーガンは叫んだ。


「不倫がバレたくないくらいで殺すわけないでしょ!!そんなこと言い始めたのはハリーでしょ!」




  風のうわさをすぐに見破られた。

 たしかに、彼女は有能かもしれない。




 ブリジットは彼女の察する能力の高さにメーガンの優秀さを確認できた。


 メーガンは容疑者から逃れるため動機のある新たな容疑者を提案した。


「犯人はハリーよ。彼は解雇される予定だったの。あの場でね」



え?ハリー?なぜ…でも言葉が浮かばない。嘘ではない。


「彼はジェフに嫌われていたの。仕事上もあるけど、外国の人と付き合いが多いからイブに悪影響を与えると思っていたし」


 メーガンは意味ありげに肩をすくめた。


「それに、外国に女でもいるんじゃない?」




え?


「イブは気づいてないけど。実績がないのに手紙のやり取りが多すぎるもの。彼は仕事ができないか、外国に女がいるのよ」


メーガンが得意げに答える。


「私は仕事ができるからジェフに愛されていたわ。ほぼ女主人みたいなものよ。彼の客の接待やレストランの手配なども私がしてるのよ」


『レストランの手配なども私がしているのよ』

浮かぶ声。


嘘。


 ブリジットはすかさずメーガンに釘を指す。


「メーガン様、自分を有能に見せるのは結構ですが、偽証罪は罪になりますよ。イブ様がレストランの手配はリサ様がしていると言ってましたよ」


メーガンは嘘がすぐバレたことに驚きながら肩をすくめた。


「わかったわよ。確かにレストランの手配はリサがしたわよ。でもあの高級白ワインを用意したのは、私よ。レストランに行く馬車で白ワインをリサに見せたの。リサにはあんな素晴らしいワインはみつけられないからね」


メーガンはリサをバカにしたように言った。



 リサ様をバカにするのはジェフ様の影響かしら。気分はいいものではないですねぇ。



 ブリジットは浮かんできたメーガンの嫌悪感を流して事実確認だけを行った。


「白ワインの提供はほぼ直前に知ったんですね?」


「ええ。リサは動揺してたわ。ハリーの解雇の祝杯をあげるつもりと言ったから」


メーガンの話を聞きながらブリジットは小さく呟いた。


「性格わる…」


「どうした」


すぐ横から低い声がした。




ち、ちかい。


アレクがいつの間にか隣に立っていた。肩が触れそうな距離だ。


「いえ、なんでもありません」


ブリジットは一歩下がった。




 ち、ちかすぎます。

 それに、ほんとになんでもありません!


 ブリジットは慌てる。全く底の浅いことを考えていたからだ。


「気づいたことがあるなら言え。ブリジットは鋭いからな」


 アレクの信頼に対しブリジットは困ってしまった。



 今は何もわかりません。全く鋭くないです。




 アレクがメーガンの発言を促した。


「それで?」


「馬車でリサがジェフにハリーの解雇をやめてくれって縋ってたわ。ジェフは気持ちが変わらなかったみたい」


「リサはハリーの解雇をその時知ったんですね?」


ブリジットの質問にメーガンが誇らしげに答える。


「それはそうよ。ジェフは私にぞっこんだったからリサと二人っきりになることはなかったわ。


絶対に私がいて三人でしか話してないからリサにはハリーの解雇をレストラン行きの馬車で初めて知ったの。

ハリーには前からジェフが言ってたわ」


 メーガンはあった出来事を思い出すように目を少し上に向ける。


「リサはハリーの解雇で縋った後、ジェフの決断を変えられないと思ったのかずっと黙ってた。


馬車の中はお通夜みたいに静かな馬車で陰気だったわ。案外リサも犯人かもね。陰気な人だもの」




 こ、こんどはリサ様を犯人扱い?

 だけどリサ様はハリー様の解雇を止めようとしていたのは事実だ。

 




動機はたしかにある。

ハリー、

リサ、

メーガン、

動機は三人に確かにある。

一体誰が犯人なの?


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