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暑い。
私は砂漠を歩いていた。
吸血鬼になったこの身体で、この灼熱の日光は堪えた。
情報によると、この砂漠の南方に遺跡があって、その遺跡に「世界の起源」があるという話だ。
「世界の起源」とは、世界の創世から現在、未来に至るまで、世界の事が書き綴られているらしい本のことだ。
「世界の起源」にわからないことはないんだとか。
本当なのか嘘なのか、ただの噂か、何の為にあるのか、だれが記しているのか、詳細はわかっていない。
眉唾ものの話だが、吸血鬼になってしまった私が人間に戻るには、この本に頼る他ないらしい。
「南方ってだいたい、位置がアバウトなのよ!」
暑さと途方もない地平線を前に、私は怒りを顕にした。
「まぁ遺跡があるって古い伝承で見つけただけで、実際あるんだかないんだかってレベルの話だからな」
こんなことを言うのは元恋人のウェイス。
そもそもの元凶はこいつだ。




