【STO:18】魔導書って中二心擽られるよね
次キャラの名前決めるのにこんなに間があくなんて思わなかった・・・
思いのほか露店というものは掘り出し物が無いものだ。
こういったものは毎日、もしくは長い時間見回るものなのかもしれない。あくまでネットゲームを嗜んでいた俺の感想ではあるが。
ややこしい事を抜きに率直に述べよう、あれから本以外は特に収穫は無かった。
魔力だかオーラの篭った代物というのは中々無いものである。やはり鑑定のようなスキルが欲しい。
昼の刻1時に約束の店へと足を運ぶ。
三人一緒なのでまちあわせ場所を決めた意味合をあまり感じないが、迷子になった場合も考慮に入れたら悪くないはずだ。そう、決して無駄なんかじゃないんだ。決して。
「それで?露店じゃ聞きにくかったが、さっきの本は何だったの?」
「あの本ですの?あの本は『ロワ・ドゥ・グリモワール』魔導書ですわ」
やっぱり魔導書なんだなぁと納得しつつも、タイトルだけじゃ俺にはわからなかった。ただ、今のタイトルだとフランス語なんだよなぁ。前にコロナティアが唱えていた魔法は英語だった、となるとこの翻訳能力は自分のイメージし易いような単語に変化するのだろう。
だがフランス語とまではわかるが、俺はフランス語の翻訳なんぞ出来ない。
ならば何故、この魔導書のタイトルはコロナティアから翻訳されて伝わらないのか。
「因みにそのタイトルを翻訳するとなんて?」
「『魔導書の王』ですわ。何故あの様な場所で売られていたのかまではわかりませんが、写本でも無さそうですし本物だと思いますわ」
「魔導書の王ってまた随分と大層な名前だな」
「名前の通り、様々な上位魔法が記載されているという噂ですの」
コロナティアが内心愉快そうにその本を見せびらかす。これだけ分厚い魔導書だ。さぞ強力な魔法が書かれているに違いない。アレ?でも魔法覚えても魔法を吸収する桜の木だらけのカッサルじゃ使えなくね?
「・・・では、早速拝見致しましょうか♪」
嬉しそうに本のページを捲るコロナティア。しかしその表情は徐々に険しくなっていく。
「どうしたんだ?」
思わず声を掛けてしまうが反応は無い。それどころかじっと本をページをめくりながら頬に一筋の汗を流す。失礼な話かもしれないが、こんな神妙な顔つきのコロナティアは初めて見る。
「コロナティア?」
「はっ!?ななな、なんですの?」
やっと此方に気付いたようで本からハッとなって顔を上げる。
「や、話しかけても返事無かったから・・・どうしたの?」
「い、いえ・・・。この魔導書なのですが・・・」
おどおどした様子で此方を見やり、途切れ途切れに話すコロナティア。
「いえ、魔導書・・・と呼ぶべきか曖昧ですわね。召喚本とも言い難いですし・・・」
「呼び方なんて何だっていいよ。それよりもその本はなんなわけ?」
「そうですわね・・・正確にこれを呼称するのであれば・・・ーー
ーー魔法を使う魔導書、と言った所でしょうか?」




