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拾ったお兄さんを就活させるけど、なぜか10歳の俺たちが保護者です  作者: 南山


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第1話 拾った(4)

膝を抱えるその人は、やっぱり朝の男だった。



「膝、大丈夫?

起きれる位には元気になったんだね」


「うん。君たちありがとう。助かりました。」


男は座ったまま、お礼を言った。


「いえいえ。僕たちここに運んだだけです。」


「あと、水とパンを頂きました。このお礼はいつかさせて下さい。」


「お礼なんて……そんなのいらないさ。」


ミカは慌てて手を振る。


「そうだよ。早く元気になってよ」


俺たちはおじさんの横に座った。

悪い人ではなさそうだし、むしろいい人なんじゃないか、そう思えた。


「俺たちは登校中に見つけたんだ。怪しいものじゃないぜ。俺がレオンで、こっちがミカ」

レオンが胸を張って自己紹介する。



「ところでおじさんは誰?どうしてこんなところで倒れていたの?」


「君たちは小学生?そうか。君たちからしたら、私はおじさんなのか?一応年上だけど。」


「「え?大人でしょ?」」


驚いてシンクロしてしまった。

だって、体は大きいし、引き締まった筋肉は子供じゃなかった。


「ええと。十八くらい。」


「俺たち八歳だよ。」


「じゃあ、お兄さんじゃん。」


「名前は?」


「……エリオット・グレイだ。」


「グレイ?髪の毛の色と同じ名前なの?」

ミカが目を輝かせてグレイの髪の毛を眺める。


グレイの髪の毛はボサボサで、目が隠れて見えないくらい長い。

でも、時々見える瞳の色もグレイの様に見えた。


(綺麗にしたらかっこいいのかな)



キューーーーグルグルーーー。


お兄さんのお腹が鳴った。


「元気になって良かった」

「お腹すいたね」

俺とミカが笑うと、お兄さんは急いでお腹を抑えた。


それがまたおかしくて、また笑った。


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