第9話 勘違い(2)
(2)
行き先は郊外の大きな屋敷だった。
大きな木が特徴的だ。
「何だか、寂れてて、怖いね。」
「お化けとか出てくるんじゃないのか?」
塀の上に猫が寝ていた。
門を通り、荒れた庭を通る。
「草がだいぶ伸びてるね」
ミカが俺の服の裾を握る。
「大丈夫だよ」
俺は服が伸びるのに任せて歩いた。
お兄さんがドアノッカーを叩く。
カン!カン!カン!
「誰もいないのかな?」
俺がそう言ったとき、突然、ドアが開いた。
「新聞はいらないよ!」
「え?」
「俺たち、バイトに来たんだけど……」
おじいさんは、俺たちの顔を順番に見た。
「……なんだ、新聞屋じゃないのか
お兄さんは急いで求人票を見せる。
「ああ。悪かった。間違えたよ。
三人も来てくれたのか。助かるよ。」
おじいさんは、家の中に入れてくれた。
「じゃあ、この犬の散歩をたのむ。」
応接間にいたのは、大きな犬だった。俺が乗っても大丈夫なくらい大きい。
「もう、老犬なんだが、散歩は欠かせなくてね。」
「じゃあ、子ども達は、別のことをしてもらおうか……。掃除を頼もう。」
おじいさんは辺りを見回した。
応接間は、しっかりとした作りで、家具も豪華に見えた。
「確かに埃だらけだね」
ミカが棚の埃を見ている。
「だろ?それにワシは片付けが苦手でな。」
「わかった!掃除だな!」
「綺麗にしよう!」




