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第8話 目にする (4)
「レオン!トイレ間に合ったの?」
「ミカ!大きな声で言うなよ」
「何だよ」
「だって、こんなデカい建物で『オシッコもれる』とか、恥ずかしいだろ?」
「僕、そんなことまでは言ってないんだけど。」
ミカとお兄さんは柱の影にいた。
太陽の光が直射日光では強い。
図書館のステンドグラスの光と同じ太陽とは思えないほどだった。
「アチイな」
「帰るか」
◇◇
「おかえりなさい、みなさん」
「帰りました。ミイナさん」
疲れていた俺の目に、ミイナさんの笑顔が飛び込んできた。
「レオン!」
小声と共にミカの肘鉄が飛んできた。
でも俺の顔の緩みは戻らなかった。
「あら、レオン。」
ミイナさんが俺を呼び止めた。
「日に焼けたのね。半袖の境がクッキリと付いてるわ」
ミイナさんがにっこりと笑った。
「働いた証拠だぜ」
俺は腕まくりをした。
「色の違いがすごいな」
レティが大きな大きな声を出した。
「だろ?」
「だが!しかし。まだまだ子供の腕だな。」
「え? もちろんお兄さんには負けるけど」
俺は顔を上げた。
レティの腕が目に入った。
がっちりした二の腕。
「……女子に負けた」
レティがニカリと笑った。




