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拾ったお兄さんを就活させるけど、なぜか10歳の俺たちが保護者です  作者: 南山


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第1話 拾った (2)




「起きないね」


「仕方ない。この水筒、置いていくか。」


「じゃあ、僕は昼ごはんのパンを置いて行くよ。フランスパンは固くて食べにくいけど。起きた時に食べるものがあるといいと思う。」


「そだな」


「この人、どうしたんだろうね?

怪我してるけど。どこの人かな?」


「わかんねえ。でも、悪い人じゃなければ、助けるだけだ。」


「そだね」



水車小屋には藁が少しあったので、それを男にかけた。

夏とはいえ、水で冷えた体だ。

もし暑くなれば自分で蹴飛ばすだろう。


手のわらクズをパンパンと払う。

俺たちは男を見るのをやめた。


「一旦、学校行く?

寝てるのをただ見ててもね。」


「そうだな。放課後にまた来よう。家に帰れば羊の乳でも持って来れるさ」


「……」

「……」


「えーと。何か忘れている気がする。」


「学校!」


レオンとミカはお互いの顔を指さす。


「先生にまた怒られる!」


「急げばまだ!」



聞こえるはずがないのに、用務員さんのベルの音が聞こえた気がした。



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