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拾ったお兄さんを就活させるけど、なぜか10歳の俺たちが保護者です  作者: 南山


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第4話 採る(3)



「初給料だぜ?」


「うちのお手伝いよりもずっとお金になるな」


俺たちの足取りは軽かった。



「今日は、お兄さんの食料を買わないとだ」


目的があってのバイトだ。

だから、三等分にはしない。

俺は嬉しい気持ちを押さえて言った。

ミカも俺を見て頷いた。


「でも……。そんなわけにはいかないよ。」


お兄さんは首を振った。




その時、急にお兄さんの表情が固まった。


ゆっくりと道に落ちていた、頑丈そうな棒を拾った。


「どうしたの?」

ミカが聞いた。



お兄さんはそっと指を口に当てた。



「うおおお!」


突然、物陰から何かが飛んできた。

声の主は、そのまま剣で襲ってきた。


「ギルだ!

俺たちの財布をスろうとしたやつだ!」


お兄さんは、拾った棒で応戦した。


ギルは剣を使っているけど、重そうで全然武器になっていなかった。


お兄さんは棒切れだけど、ギルの剣と数回打ち合う。


カーーーーン!



ギルの剣は地面に落とされた。




「お兄さん!大丈夫?」

「すごいや」



「君は、どうしたんだい?

こんな田舎道で」


お兄さんは、ギルに落ち着いて聞いた。


ギルはハアハア息を切らしている。




「こいつ、俺たちのバイト代を奪ろうとしたんだろ」


俺はそう思った。


「あのバイトギルドの中で、俺たちが一番弱そうだったから。」


「ずるいよ!強盗じゃないか!」


ミカは叫んだ。




「君、どうしてこんなことをしたんだ?」


お兄さんは、ギルのそばにしゃがんでいた。


「私たちを狙ったのは、お金が欲しかったからなの?」



優しい声が流れる。


穏やかな、いつまでも聞いていたい声だ。



俺がそう思った時、ギルは泣き出した。


「ううううー。だって。どうしてもお金が欲しかったんだ。」



「こういうこと、しちゃいけないことは分かるね?」


「ごめんよ。弟が弱ってて。薬代が欲しかったんだ。」



お兄さんは少し黙った。


「そうか……弟さんのためだったんだね。」




お兄さんは空を見上げた。

そして、俺たちを見た。


「私に任せてくれるかい?」


俺たちは頷いた。








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