13-i
その日、俺達は何時もの様に茜の部屋に集まっていた
だが、何時もとは少しだけ違ったのは・・・
葵が"ソレ"を持って来ていたという事だ
「えーと・・・何?コレ」
俺は目の前に置かれた物体を指差して尋ねる
「何?とは何よ。見て判らないの!?」
俺の質問に逆ギレで返す葵さん
"判らないから聞いてんだよ!"と言わなかった俺、成長したな!
「ケーキ・・・だよね?」
「そうよ。ほら、ご覧なさい。コレがケーキと判らないのは、貴方位のものよ?へべれけ」
葵さんがドヤ顔で答える
如何やら茜の台詞の疑問符は気付かなかった様だ
「でも、なんか綺麗」
原色七色の斑ら模様
口に入れる前提で無ければ確かに綺麗と言えるかもしれないな、翠
「それにしても一体何を入れたらこんな事に成るんだ?」
「な、何って。そ、其れは勿論・・・あ、あぃじょぅ、とか・・・」
「あぃじょぅ?」
「だ、だって!"料理は愛情!"って言うのが有るじゃない?其れに、愛情以外のモノもちゃんと入っているんだからね!」
「愛情以外に何を入れた?」
「いいからつべこべ言わずに食べなさいよ!」
「ゴフッ!?」
葵は俺を押さえ付けると、無理矢理スプーンを俺の口にねじ込む!
「こ、コレは!」
「「「!?」」」
「ひど・・・い・・・」ぱたっ
「「へべくん(れけ、ちゃん)!?」」
視界が歪み平衡感覚が無くなる
周りで茜達が騒ぐ声が遠くに聴こえた
「葵ちゃん!へべくんに何をたべさせたの!?」
「何ってケーキよ、ケーキ!」
「へべちゃん!しっかりして!へべちゃん!」
「人の食べ物でも動物には食べさせちゃダメなモノも有るんだよ!?」
「そんな事知ってるわよ!」
「へべちゃん!ねぇ、へべちゃんってばぁ!」
「一体ケーキに何を入れたの!?」
「ちゃんとペットショップで買って来たものよ!木の実の種とか昆虫の蛹とか!」
「はっ!これがメシテロ!?」
「違う!確かにテロだがメシテロちが・・・うっ」
最後の力を振り絞って翠のボケに突っ込んだ俺は、そのまま力尽きた




