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レベル概念の世界にいったらランクを上げる事になった  作者: シグアルト
第一話「ランク・ドミネーション」
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フェイズ2「おいでませ異世界」

PC1のオープニングフェイズの続きです。

 突如地面に吸い込まれたカレンは謎の浮遊感に包まれたまま、身を任せていた。

 当初は状況に困惑し狼狽していた彼女だが、この泥の中のような虹の中のような不思議な感覚にも慣れ落ち着きを取り戻していた。


「むしろ、悪くないかもしれないわね・・・」


 自分の身を包む感覚は不快ではない、むしろ心地よいとさえ感じる彼女は状況に流されるままとなっていた。

 数分か、数時間か、はたまた数日なのか時間の感覚もわからなくなった頃カレンは真下に引き寄せられる重力を感じた。

 どうやら状況が好転すると考えたカレンだが次なる心配が頭をよぎる――――。


 地面のある場所に落ちるのはいいとして、無事に着地できる高さなのだろうか?

 人間の体は弱く数mの高さでさえ落ち方によっては体に甚大な被害を与えてしまう。数十mを越えてしまえば地面の状態関係なく生命の危機となる。

 そんな彼女の困惑が覚悟に切り替わる間もなく、周囲の景色が暗転しどこかへカレンは落下する。


「きゃっ――――――」

「――ぶふっ!?」


 衝撃は思ったほどではなく、むしろ傷一つ感じない安全なものだった。

 すぐに周囲を見渡すと高い柱に囲まれた宮殿のような作りが見える、大きいとはいえ屋内ならそれほどの高さもなかったのだろうとカレンは納得した。



「き、貴様――――どこから現れた?!」

「狼藉者め、名を名乗れ!!」

「王よ、お下がり下さい!」



 そんな状況確認を行っていたら周囲の人々がカレンを取り囲む様に動き出した。

 槍の穂先をカレンの方へ向け、円形に取り囲む。奥の方では玉座に座る青年を守るように人々が集まる。

 皆一様に立派な鎧を着込んだおり、重厚な音をたてて移動する様にそれは本物の鎧なのだろうとカレンを納得させた。


「えーっと、怪しい者では・・・」

「黙れ!」


 全く状況が呑み込めないが自身を警戒する空気を察知したカレンは当たり障りのない言葉を発してみる、当然拒絶された。

 しかしいくらなんでも少女一人にここまではやりすぎだろうと思っていたカレンだったが、地面が不意に揺れた。


「うぅ・・・・ぅん・・」


 否、それは地面ではなく人だった。そういえば落下した時に真下から声がした気がする。

 他の兵士と違いフルフェイスの兜を装着しているため顔は伺えないが、その装飾などからかなり位の高い騎士である事は予想が付いた。


「クッ、騎士団長を人質に取るとは卑劣な奴め!!」

「陛下は我が騎士団長に大恩があると知って行ったか、許し難い蛮行だ!」

「この様な奇襲でなければ貴様など・・・・貴様などに騎士団長が!!」


 取り囲む兵士達が次々と憤りを口にする、そこまで来てようやくカレンは自分の状況を理解した。

 うん、諦めよう。弁解は無理だ。

 この状況を立て直す舌技を持っていないカレンは早々に諦め、騎士団長の背の上から降りて両手を挙げ降参の意を示した。

 突然の降伏に動揺した兵士達だったが、すぐにカレンを縛り上げその部屋から連れ出す。

 その様子を倒れた騎士団長と陛下と呼ばれた青年はじっと見据えるのだった――――。

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