最後のピクルス.予想外の告白と溺愛
目を覚ますと、彼と目が合った。
「おはよう、マリエッタ。寂しかったか?」
「ち、近いわ!ちょっと離れて!」
顔を覗き込んで来るものだから、とっさに後ずさりした。
「驚かせてごめんな。落ち着いたか?」
「ええ、さっきよりは大丈夫だけど、まだ心臓がドキドキしてるわ…」
「俺がいない間も、字の練習をしてたのか…。見てもいいか?」
「渡すつもりで書いたから、読んでちょうだい」
顔を真っ赤にしながら、彼に手渡した。読み終えた時の反応が怖くて、あたしはうつむいた。
「これ、字の練習じゃなくて、恋文だな?先手を取られちまったな…」
「え?」
「帰ったら、先に言うつもりでいた。返事をするから待っててくれ」
そう言うと、ヒジカタは荷物の中から、光る物を取り出した。
「俺もマリエッタが好きだ!よければ指輪を受け取ってくれないか?」
「いいの?あたし、まだまだできない事だらけよ?」
「君は外国から何も知らない状態でここまで来て、大変だったろう?それでも決して諦めず、この国になじもうと努力をしてきたじゃないか!手紙も俺より綺麗に書けていて読みやすかった」
「ありがとう…ヒジカタ、大好きよ♡」
「おいおい、名前で呼んでくれないか?『悟』だと教えただろう」
「『サトル』…なんだか慣れないわね」
「マリエッタ、手を出して」
「はい…」
あたしの手には、サンゴが埋め込まれた金の指輪がはめられた。
「こんな日が来るとは思わなかったわ…」
「綺麗だ、マリエッタ。肌もこんなに美しくなったな」
彼が、あたしの頬をなでる。そして、そっとキスをした。
「おめでとうございます!幸せそうでなによりです」
「サラサがいるのを忘れてたわ…」
「それでは、私は母国へ帰り、ご両親にご結婚の意を伝えてまいります。後はごゆっくりどうぞ!」
「帰るお金はあるのか?」
「そうですね…稼いだお金では少々心許ないので、お借りしてもよろしいでしょうか?きちんと返しますので」
「無事に帰って来れたらそれでいい。マリエッタを悲しませないでくれ」
「もちろんでございます。必ずや帰ってまいります」
サラサは風呂敷に荷物をまとめて家を出た。
「侍女が帰国している間に、夫婦らしく過ごすか」
「…ええ」
見つめ合いながら、キスをする。繰り返しているうちに深くなってきた。
「ほら、名前呼んでくれ。まだ足りない」
「サ、サトル…好きよ、大好き♡」
「いい子だ。褒美をやろう」
「んっ…」
息も絶え絶えになった頃、帯に手がかかる。
「…そろそろいいか?俺、もう限界なんだが」
意味を理解したあたしは、うつむきながらも返事した。
「うん…」
「かわいい顔を隠さないで欲しい。口づけたくなる」
あたしをお姫様抱っこした彼は、布団の上にそっと降ろした。
「痛かったら言ってくれ。できるだけ優しくすると誓おう」
「はい…」
帯がほどかれ、着物を脱がされる度にドキドキが止まらない。
「緊張しないでくれ。綺麗だから」
「あたし、この前まで太ってたのよ。それがこんな…」
「くびれるまで頑張ったんだな。愛してるよ…」
「あたしも愛してる…」
あたしは、彼に触れられる度に幸せを噛みしめていた…。
完(番外編1〜3へ続く…)
読んでいただきありがとうございます!
小話⑩やっと2人が結ばれました!長かったような短かったような気持ちです。番外編もぜひお読みください♡




