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異世界

 白い世界……?

 霧?

 靄?

 あり? 下半身が熱い。

 手に何か柔らかい物が……。

 むにゅむにゅ。

「ん……!」

 何か我慢しているようなエロく可愛い声が……?

「誰アンタ!」

 霧が唐突に出てきた手によって掻き消される。

 ヒクリ、と俺は絶対に顔が歪んだ。

 十六くらいの俺と同年代の女の子 (多分) がお風呂に入っていらっしゃる。

 顔は上気していて赤くなっており (怒りでない事を切に願う) 、口をパクパクと開けたり閉めたりしている。

 顔は可愛い。

 大きくシャープな碧眼に鼻筋が綺麗にスッと整っている。

 しっとりと濡れている金髪の綺麗な髪を結構大きい胸に張り付いている。

 どれぐらい大きいかと言うと、俺の手からはみ出すぐらい大きい。

 …………あ~。

 今までの経験からすると……。

「きゃああああああああッッッ!」

 ゴガン! 鼻っ柱に強烈な足蹴が叩き込まれた。

 つーか見えましたよ?

――――――――

 先程の彼女が居酒屋? みたいな所に俺を連れてきた (と言っても二階の風呂場から降りて来ただけ) 。

 只今、俺は椅子に座っている彼女を見上げる形で地べたに正座中だ。

 つーかここどこ何だろう? とか今更考える俺。

 でも、女の子が入浴中お風呂場に急に居て鼻っ柱に足蹴を叩き込まれた上に引き摺るようにここまで連れて来られたのだら仕方がないとも言えると思う。

 明らかに周りの連中は恰好が可笑しい。

 ローブを着てたり、甲冑を着込んだりしている。

 彼女は革ジャンを着て、下はスカートで下からパンツが見える――と見せかけてすげぇ長い。詐欺だろ。

 しかし長いスカートはチャイナ服っぽく、左足だけ剥き出し状態である。

 俺は恐る恐る尋ねる。

「ええ~と……帰って良いですか?」

「良いわけないでしょうが!」

 ですよね~。

出現(ゲイン)!」

 ポン、と何の前触れも無く空中から焦げ茶色の本が出て来た。

「いッ!?」

 驚く俺に彼女はクスッと田舎者を見て笑う都会っ子のような感じで言う。

「へぇ? 魔法が珍しいなんて今時どんな所に住んでる訳?」

「いやあ~あはははは。実は地球の日本という所から来たりして」

 彼女「?」と言う顔して、

「ちきゅう? ニホン?」

 やっぱり……。

 ある程度は予測していたが、その事を突きつけられたのはショックが大きかった。

 あは~。

 地に手をつけて愕然とする。

 俺の不幸もここまでくると笑いも起きねえなぁ。

「あの、大丈夫?」

 彼女がちょっと心配そうに覗き込んでくれた事が唯一の幸福かなぁ?

 色々混乱している頭でふと思った。

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