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退屈は僕を殺したい  作者: おどろん
第六章 七騎士編

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ユキの違和感 

時は遡り、

ユウトのテストが無事に終わった後、

そのままシロクロに着いていってトリニティ内部に調査に入った時だ。


こ こ(トリニティ)にはシロとクロ以外にはどういう鬼憑きがいるのかしら?』


前回…正確には前々回のメグと潜入した時と同様、ただ廃ビルの部屋が続くだけで他の鬼憑きの姿を見ることがない。

一応、念話の方で質問を投げてみる。


『組織には少ないけれど…そうね、10体ほどだったかしら?けどこの場所には基本、私たちも儀式でしか来ることがないわ。秋内(あきない)と、秋内が勧誘してきた素質がある者。それを護衛、送り届ける私たち。ここはアジトというより一時的な隠れ家という使い方がメインだからね。』


『そうなの…。じゃあここで見ておく物ってそう無いのかしら?』


『そうね。ただある扉からボスの所へ繋がるようになっているの。今からそこへ行きましょう。』


…あれか。


この廃ビルの中で自分が唯一違和感を感じたあの扉。

明らかにそこだけ手を加えられている上、神通力の残滓も感じた。

前回、ソコに入ろうとしたときにクロに急襲を受けたためお預けとなっていたが、どうやら今回はソコを案内してくれるらしい。


『あの扉はトリニティのボスのところに繋がっていたのね。でも大丈夫かしら?あなた達ほどのレベルでもない限り、気取られることすらない…とは思うけれど。』


当然の不安。

シロとクロを配下としている組織のトップなのだ。


普通に考えたら非常に危険な存在だと思われるが…


『大丈夫よ。アレはただの小悪党だもの。お金を稼ぐのが上手みたいだから言うことを聞いてあげてるだけよ。用済みになったらユキちゃんがその座に着くのが良いわね。』


なるほど。

そういう考えであったのなら組織に愛着や忠誠心が無かったのも当然だ。


『それは有り難いわね。資金というのはいくらあっても良いもの。有れば有る程、物事を優位に動かせる。』


こと1対1の殺し合いに関しては何の力も意味も持たないが、大規模な作戦やその準備には資金があるほど磐石な備えが可能となる。


そんな話をしていると例の扉の前に辿り着いた。


『じゃあ行くか。』


クロがそう言って扉に手を掛ける。


『ちょっと待って。』


空かさずタイムをかけた。

なんだろう?この違和感は。


『どうかしたの?ユキちゃん。』

『何か気になることでもあったのか?』


2人が聞いてくる。

しかし、2人の問いかけには答えずに自分が強く感じている違和感を探ろうとする。


この神通力の感じ、どこかで…


まるで遥か昔のことのように、霞がかって出てこない。


『…この扉、ボスの所へ繋がってるということだけど、それって()()()()がボスの部屋ってことでは無いのよね?』


『…?ええ。空間と空間を繋げているの。扉の先はこの建物とは別の場所よ。秋内の能力なの。』


『…この建物の本来の部屋を見ることは出来ないのかしら?』


何故だかは分からない。

非常に気になるのだ。

可能なら見たい、今すぐに。


『もちろん良いのだけど、今は秋内がいないみたいだからまた今度になってしまうわね。彼はボスと違って今後のことでも有用だと思うし、あなたのことも合わせて話をしておくわ。』


『…そう、分かったわ。よろしくお願いするわね。』


今は無理でも焦ることはない。

シロとクロを仲間にできた段階でこの組織は既に掌握したようなものなのだ。


『じゃあ今度こそ。行くぞー。』


クロが扉を開ける。

そして開いた扉の中身は何やら(もや)のようなものに覆われていて肉眼では確認できないが、シロの言った通り空間と空間を繋げる力であるのはすぐに分かった。

秋内の神通力はおそらく、自分の下位互換のような能力なのだろう。

自分ならそもそもこのような扉も必要なければ、知っている場所なら『いつでも何処からでも』行くことができる。

とはいえ、だ。

誰にでも、常に移動ができる手段があるというのはかなり便利だ。

特に組織だった行動を取るのなら尚更。

シロとクロから見ても有能だそうなので期待できる人材。


自分の所有するアジトと繋げることもできるのであれば、いちいち自身が動かなくても好きに人員が動かせるようにもなるかもしれない。


…あまり今の段階で皮算用をしていてもしょうがないわね。


扉に入っていくクロとシロを追いかけ、自分も躊躇なく踏み込んでいく。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



『…結構跳んだのね。日本じゃないのかしら?』


『流石はユキちゃん。分かるのね。』


分かるどころかユキの専売特許とも言える空間転移だ。

人のものとはいえ、感覚である程度のことなら判断がつく。


先ほどの廃ビルの閑散とした部屋などまるで縁の無さそうな豪華な部屋の造り。

部屋の扉を出ると、廊下に関しても高価そうな壺やら絵が多く飾られているのが目に入る。


『ここにも鬼憑きはいないけど、鬼憑きの情報、資金、その他諸々…組織の全ての情報があるわ。ある1人の存在によって管理されている。』


『ある1人?例の小悪党さんかしら?』


重要な情報だ。

資金繰りは得意というトリニティのボスが直接管理をしているということ?


『近いけど、違うわ。ソイツの娘よ。秘書という立ち位置だけど、彼女の方は鬼憑きなの。』


『ふぅん。』


つまり、ボスの方は鬼憑きですらないのね。

娘というのがどの程度の存在かは分からないけど、父親と違って戦力的利用価値はあるのかしら?


とは思うものの、正直に言えば戦力に関しては目の前の2人さえいれば、ユキの配下にいる複数の鬼憑き達でさえ不要と思えるほどだ。

資金と有用な情報の1つでもあればそれでお釣が充分に出ると言って良い。


今いる廊下を見渡すだけで資金力に関してはもう疑う余地はない。


『楽しい調査になりそうね。』


家族(ファミリー)】の未来は明るい。


秋内

というのは以前のエピソードに出てきた商いおじさんの実際の名前です。

名前も『あきない』だということをどこかで書いたと思うんですが、軽く探して見当たらなかったので念の為。


次回から本格的に狩人と鬼憑きの戦いの話の方に入っていきたいと『考えて』おります。

予定です!(笑)


Xやってます。

ふぉろーしてね!

https://x.com/rAQDPtARVO47344

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