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退屈は僕を殺したい  作者: おどろん
第六章 七騎士編

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76/110

【 Family  】

お疲れ様です。

気がついたらいつの間にか3500PVとユニークアクセス数が2000を越えておりました!

というか、この5月という枠(15日間)で1000PVを稼ぐことができました!

本当に感謝しております。

今月は一番多く数字が動いた月で、ブックマーク数も評価数も大きくあがり、とてもモチベーションも高められることとなりました。


ただ、おっちゃんからひとつだけ言わせてくれや





感想が欲しいんや。

『…というわけで、

【 第1回 チキチキ! 狩人対策緊急会議! 】

を開催しまーす!』


ユキはテンション高めに宣言する。


『イエーイ!』

『…いえーい』

『あらあら、楽しそうね』

『………』


クロードが神社を訪ねてきた日の夜。


七騎士(セブンスナイト)対策の会議として、俺たちはユキの手によって回線が繋がっていた。

俺とユキ、いつもの2人に加えてシロとクロ、さらにはメグと…もう一人見たことが無い無言の少年が()()


いる…というのはいつもと通信の形式がまるで違い、普段ユキと2人で話している時のような声だけの物ではなく、目を閉じればイメージとしてその姿が湧いてくるのだ。


ユキを4方向から取り囲むように円になっていて、

クロは元気に腕を上げて声を出し、

メグも一応クロに合わせて発言し、

シロはそれを微笑ましく見つめがらメグを後ろから抱きしめ、

体育座りをしたまま微動だにしない少年と、

ユキの正面に俺が胡坐をかいている状況だ。


非常に便利な力だが、今までに一度も使用したことはない。

恐らくは負担が大きいためだろう。

しかし、今回はこの人数でやってみせた。


状況を鑑みるに、この少年がキーとなっていそうだが…


『ユキ、この少年は一体どういう存在なんだ?』


大分幼い印象を受ける。

恐らく中学生になったかどうか、というところだろう。

前髪が目元まで来ていて表情は良く分からず終始無言。

俺が分かるのは、少年が緊張しているということだけだ。


『あら?ユウト、こんな小さい子に嫉妬をしてはいけないわ。』


とんでもない濡れ衣を着せられた。

クスクス笑うユキは、おかしくてたまらないといった様子。


『流石にこんな小さい子どもを相手に嫉妬はしないさ。以前、ユキはこのテレパシーの能力を借りた力と言っていたが、この少年がその本来の持ち主じゃないのか?』


今更だが、そもそも能力の貸し借りってところから普通ではない。

ユキ自身もメグに能力を一部貸し与えていて、回数制限はあるが緊急避難を可能としている。

やはり、ユキが特別(スペシャル)ということだな。


『この力はユキちゃんのものではないの?力の貸し借りができるなんてすごいじゃない。私も今までで一人しか見たことが無いわ。』


シロはそう言うが、むしろそんな凄い奴が他にもいたのか。

かなり興味はあるが、一旦目の前のことを整理してからだな。


『流石はユウトね。大正解よ。ただし間違っているわ。』


はて…、正解なのに間違いとはこれ如何に?


『能力の持ち主がこの子っていうのは正解よ。ただ…』


『…ただ?』


ユキは何かを促すように少年を見やる。


自分で言え、ということだろうか。


『あ、あの…わ…わた、』


非常にか細く、今にも消えそうな声で呟き始める少年。


『わたし、しょ、翔子しょうこって言います。一応、女です…。』


…なるほど。


どうやら少年ではなく、少女であったようだ。

子供体型(子供だから当たり前だが)に加え、顔も良く見えない上に無言だったため、これは間違えてもしょうがないだろうと思いつつも、女性の性別を見誤るという大きな失態をしてしまったことはフォローをしておかなくてはならないだろう。


彼女もユキの仲間なら、俺の仲間でもあるということだし。


『そうか。すまなかった翔子。俺は天地優人だ。翔子のように凄い便利なことができるというわけではないが、困ったことが何でも言ってくれ。これからよろしくな。』


俺は年下に対して圧を与える傾向があるらしい(ハヤテ弟談)ので、極力優しい雰囲気をイメージして語り掛ける。

俺は馬鹿なガキ、うるさいガキは嫌いだが、別に子供が嫌いというわけでは決してない。


『は、はい。よろしく、お願いします…。』


見て分かることだが、どうやらかなり内気な子のようだ。

基本的には頼られた時だけ助けて、俺からは近づきすぎないように注意をしておこう。


『私はシロよ。よろしくね、翔子ちゃん。』

『ワタシはクロだ!お前、弱そうだな!』


メグとは顔見知りなのだろう。

シロとクロの2人だけ翔子に声をかけた。


『は、はい。よろしく、です。』


やはり男女は関係なく、人見知りが発動するようだ。


『さて、こうして新たに手を組んだシロとクロも交えて、今後の会議を行います!先週の件をきっかけに狩人協会の七騎士(セブンスナイト)がこの町へ来ることとなりました。今のうちに何か策を考えたいのだけれど、何か言いたいことがある人はいるかしら?』


『はいはーい!』


クロが元気よく手を挙げる。


元気たっぷりで見ていて微笑ましくもあるが、こいつに関しては馬鹿であるということが既に露見しているので意見の中身はあまり期待できないだろうな。


『はい!クロさん、どうぞ。』


指名されたクロはニヤリと怪しい笑みを口元に浮かべ、そして言い放った。


『まず最初にチーム名を決めたほうが良いと思います!』


本人は実に晴れやかな表情をしている。


どうだ!言ってやったぞ!

とでも言いたげな顔だ。


『チーム名って、あなたね…』


シロも呆れた様子だ。


『そんなもんあってもしょうがないだろ。』


俺としてもチーム名なんていうのはどうでもいいと思っている。


そんなものを付けたところで多少は連帯感が上がる可能性はあるが、そもそも名乗る機会もないし、俺たちの今後の動きとしては基本的に【暗躍】となる。


使いもしない名前なんて、付ける意味はないのだ。


『チーム名!…私としたことが、完全に失念していたわ。やるわね、クロ。』


しかし、なんとここでユキが賛同してしまう。

確かにユキは面白いものが好きだと普段から言っている。

こういうノリも好きだということか。


『ユキがそう決めたなら、私も賛成。』


ユキが賛同したことで自動的にメグも追随する。


この流れは良くない。


『…まぁどうしてもと言うのなら、私はどっちでもいいけれど、』


まだ不服さが微妙に感じられるシロも、その発言自体は賛同に回りかけている。

このままではシロまで賛成に回って多数決で決まってしまう。


俺は、最後の希望の欠片かもしれなくもないかもしれない翔子を強く見つめる。

そして他のメンツも俺と同様に翔子を見ていた。


その場にいた全員が、翔子を見つめていた。


『わ、わたしは……、ご、ごめんなさい!!』


顔を伏せてしまい、賛同も否定もしないままに終了。


それを見てユキは宣言した。


『賛成3!否定2!無効票が1!よって、クロの【チーム名を決める】を採択いたします!』


『やったー!』


パチパチパチパチ…


クロがガッツポーズで喜びを表し、ユキとメグがそれを拍手で祝福、シロは優し気な表情でそれを眺めていた。


…ま、たまにならこういうのも良いか。


うまく言えないが…雰囲気が心地良い。


今まで生きてきて、気に入らないことは無視したり、あるいは無理やり言うことを聞かせたりして自分が望むままに行動していたことが多かった。



こいつらの我儘なら、別に流されてもいいか。



まるで仲良し家族のような雰囲気を感じて、柄にもなくそう思った。

そして、端っこで丸まっている翔子を見て『亀みたいだな』とも思った。


『ではこのチームの名前について、意見がある人―?』


『はい。』


速攻で挙手をしたのはメグだ。


少し予想外。

メグはこういう複数の集まりでは自分の意見をあまり言わない性格のように思っていた。

基本的には周囲の意見に合わせるタイプだと。


あるいは、結構良い案でも浮かんだのだろうか?


『【ユキと愉快な仲間たち】で、どうかな。』


『却下』

『却下』

『却下』

『私は可愛いから良いと思うわよ?』


俺、クロ、ユキが反対。

可愛い物好きのシロだけが賛成という結果だ。


『メグの案は否決されました。』


俺とユキにしか伝わらないだろうが、無表情に見えるメグは結構落ち込んでいるようだ。


自信作だったんだな、それで…。


なぜだか、涙が出そうになった。


ちなみに翔子は未だに隅っこで『亀』を続けている。


『もうめんどくさいから【タ―〇ルズ】で良いんじゃないか?』


『それは危険よ』

『やめた方がいいと思う』

『弱そうだから却下』

『可愛くないからダメね』

『それはもう伝わらない人も多いと思います。古いです。』


速攻で全否定されてしまった。

それも亀をやっていた翔子にまで普通に否定された上に発言が一番傷つくものだった。

というか翔子、その歳で知っているのか?

【ター〇ルズ】を。

しかも無駄に流暢に喋っていた気さえする。

俺の気のせいだと思いたい。


少し睨むと、翔子は慌てて俺から目をそらした。


『はいはい!【チーム最強★】!これで決まりだろ!』


クロだ。

頭の悪さがこれでもかというほど前面に押し出されている。


『却下』

『微妙』

『可愛くないわ』

『却下だな』


ひょっとしたらこのチームは相性というか感性の違いが強いのかもしれない。

いや、個性が強すぎるのだ。


方向性の違いで解散…なんて売れないバンドみたいなことにならなければ良いのだが…。


というか、


『シロ。さっきから可愛いか可愛くないかで判断しているようだが、チーム名にそんなものは不要だと思うぞ。』


正直、クロの『強そうかどうか』という判断もほぼ同レベルだが、少なくても『可愛いかどうか』よりはまともなように思える。

センスは絶望的なようだが。


『そうだそうだ!真面目に考えろ!』


クロもシロを煽る。


『真面目と言われてもねぇ…チーム名、チーム名ね…。』


真剣に考えている様子。

クロと違って馬鹿ではないし、ひょっとしたらまともな物がでてくるかもしれない。


『ユウトとユキ…ユキト…、クロとシロ…クシロ………ゆきと、くしろ……あっ。』


案が浮かんだ

シロの顔にそう書いてある。


『チーム【雪と釧路】でどうかしら?』


『俺たちは北海道の観光大使か何かか?』


連想の仕方自体は面白かったが、クロよりも更に圧倒的なセンスの無さ。

みんな、言うまでもなく拒否反応を示していた。


『真面目に考えたのに…』


そうやら本人はソコソコ自信があったのか、少し落ち込んでいた。

あんなので自信を持てるそのメンタルは少し羨ましい。


まだ発言していないのは後2人だけ。

その内の1人である翔子を見るが、俺と目が合うと


『ご、ごめんなさい!』


と何故か謝って顔を伏せてしまう。


もう残りはユキしかいない。


『ユキ、お前だけが頼りだ。頼むからマシな名前を付けてくれ。』


『そうねぇ…。』


ユキは思考を巡らせる。


あなたたち(シロとクロ)が探しているっていう人って、どういう関係なのか、改めて聞いてもいいかしら?』


急にそんなことを言い出すユキ。

何か、判断材料を欲しているのだろうか。


『関係…?前にも少しだけ話したかもしれないけど、私たちが愛し、そして私たちを愛してくれる人。私たちの家族と呼べる人、ね。』


『家族ね…』


ユキは目を閉じて思考している。

そのユキからとても温かみのある感情が流れてきて、見ていて気持ちが良くなってくる。


『【家族(ファミリー)】…というのはどうかしら?私たちの目的であり、協力する理由。ユウトも性格的にシンプルなのが好きでしょうし、それに【家族】というのは絶対に裏切らないの。結構良いと思うのだけれど。』


確かに、シンプルかつ理由も非常に納得できるものだ。

悪くない…というか良いと思う。

少なくても他の散々な候補に比べれば。


『ユキとユウトと、みんなと家族…良いと思う。』

『ファミリーか。なんか逆に悪の組織とかで有りそう!アリだな!』

『ファミリーね。なら私はお姉ちゃん枠を頂くわ。』

『賛成だ。だが、俺の姉はただ一人だ。』

『………良いと、思います。』



翔子も含め、全員から賛同を得た。



狩人に対する最悪の敵対組織。

チーム【家族(ファミリー)】の誕生の瞬間だった。

今のところPV数もうなぎ登り…

というか倍々ゲームのようになっている!

まぁ元が少ないからそりゃそうかな?って感じだけど。

感覚としては、

凄い太った時にダイエットを初めて、2,3kgは一瞬で落ちるというアレの逆バージョン。


皆様これからもよろしく!


Xやってますのでフォローたのんます。

https://x.com/rAQDPtARVO47344

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