鬼憑き捜索ー目下の問題ー
お疲れ様です。
最近は投稿ペースが結構上げられてるかな?と自負しております。
活動報告でも数ヵ月ぶりに(笑)書いたのですが、Xを始めました。
そして後輩に『フォロワーってどうやったら増えんのー?』と問いかけたところ、
『はっしゅたぐ』は使ってるのか?
とか意味不明なこと言ってました!
もう少し勉強しないといけないですね!
「こんな感じだな。」
場所は龍堂神社。
特別に俺、姉さん、アカネ、杏の4人に特別に貸し与えられた部屋で俺は絵を描いていた。
自分で描いたある男の似顔絵…モンタージュを見直し、出来に納得する。
横から不躾にのぞき込んでいたアカネも感心したように声を上げる。
「おお、流石はユウトだな!多才というか何というか…まさか絵もイケるなんてな。」
「お前は美術のセンスが終わってるもんな。壊すのは得意だけど。」
「………褒めたのに…」
落ち込んでいるアカネを無視し、姉さんと杏子にもソレを見せる。
すると2人もモンタージュの出来に良い意味で驚いているようだった。
「正直、特徴が全く無い顔立ちだったからうろ覚えだったのだけれど、これを見たらハッキリと思い出せたわ。流石はユウ君ね。」
「いやはや…アカネじゃないけれど、ユウト君は本当に苦手なものとかないのかしら?何かに苦戦するところがもう想像つかないわね。あっ、一応人間関係とかお付き合いみたいなのが苦手なんだっけ?」
「そうですね。友人作りなどは苦手で未だに片手で数えられる程度しかいないですよ。最近になってようやくクラスメイトと…少しずつですが普通に話せるようになってはきました。」
「そう、それはとても良いことだわ。」
杏子はそう言うと、俺の描いた絵をどこからか持ってきたスキャナーでスキャンを取った。
これを日本の狩人協会の各支部に資料として提出し、先日逃走した鬼憑きを捕まえるための材料とするらしい。
その鬼憑き…高橋に関してはユキの指示でいくつかあるユキのアジトの一つに潜伏させている。
その上、ユキの配下には人体の構造を弄れるという鬼憑きがいるらしく、そいつの能力があれば例え他人のものでも顔を多少弄る(傍点)くらいなら造作もないということらしい。
そういうわけで既に高橋はその処置は終えていた。
俺が正確にかつての高橋の顔を正確に書けば書くほど、狩人に見つかり辛くなるということだ。
今は流石にほとぼりを冷ました方がいいから外には出さないが、正直出たところで俺自身も奴の能力を確認しない限りは判断がつかないのだろう。
高橋は鬼憑きとしての歴はとても浅いが、能力は凶悪。
まだ近くに潜伏しているだろう、ということでここらの狩人には捜索及び討伐の任務がまもなく出される予定らしい。
そのための準備が、俺の描いた絵だ。
この鬼憑きのモンタージュを片手に各地の狩人が必死になって探し回るのだろう。
どれだけ血眼になって探そうが見つからないんだけどな
まぁ狩人の時間がどれだけ無駄に奪われようが正直どうでもいい。
姉さんを巻き込むのだけが申し訳ないが、危険があるわけでもないし問題ないだろう。
目下の問題と言えば、やはりトリニティだ。
特にあの2人組…黒い鳥女の方は分からないが、クロと名乗ったケモ耳のほうは俺の読む力が効かなかった。
それはつまり、クロとやらが俺を常に監視していたとしても、殺そうと影から狙われていても、俺はそれに気づけないということだ。
これまでの人生で鬱陶しいとしか思っていなかった読む力。
いざ使えないとなると非常に心細いが、無いのが普通なのでそこを嘆いていてもしょうがない。
対抗策を考えないとな。
一番良いのは、そもそも敵対をしないということだ。
クロ、そして鳥女には何かしらの思惑…狙いがあって俺たちを逃がしたのはほぼ間違いないと思う。
それが無理なく協力できる範囲であれば手を貸し、恩を売る。
相互に協力ができる関係に持ち込めれば、こちらとしてもかなりの恩恵を得られるだろう。
俺とユキ、そしてあの2体の鬼憑きが協力してくれれば、アカネと戦闘せざるを得なくなったとしても多少は御しやすくなるだろう。
しかし、協力関係を得られなかった場合、
例えば向こうの協力してほしい内容が不可能な内容であったり、ユキや俺の願いと相反するようなことであれば、おそらく向こうも強引な手段を取るであろうことが考えられる。
2体とも恐ろしく速く、ユキが言うには単純な力も相当に強いらしい。
加えてその動物のモチーフ…鴉と猫だろうが、それらの特徴やら能力やらもある上、片方はユキの存在を看破し、片方は俺の読む力も効かない。
厄介かつ危険すぎる。
正面から戦うのは愚策中の愚策だ。
何か弱点のようなものを把握し、罠に嵌めて何もさせる前に倒しきるのがベスト。
あるいは危険な鬼憑きとしてアカネに認知させるという戦法もある。
アカネならどんな怪物が相手だとしても負けることはないだろう。
ただその場合…俺とユキで利用、あるいは協力しようと目論んでいたトリニティがどうなってしまうかが分からなくなる。
大きい戦力を2つも失ったとして組織が瓦解でもすれば、せっかくの狩人への良い防波堤を捨てることになってしまう。
やはり、あの2体とは協力関係を組むというのが好ましい。
しかし、まだあの2体の鬼憑きのことも組織のこともほとんど把握できていない。
ひとまずユキの調査が終わるのを待つしかないだろう。
「そう言えば、今回の鬼憑きは見た目は普通の人間と変わらなかったですけど、俺が最初に見た肉団子みたいなヤツって言うのは結構珍しいんですかね?神通力を自分勝手に欲望のままに乱用していると段々と異形になっていく…んでしたっけ?」
杏に問いかける。
俺は基本的に神通力関連では知識が足りてないことが多いからこういう機会で情報を得ておかないとな。
あわよくば動物の特徴を持った鬼憑きについても聞き出したい。
「そうね。ユウト君が見た『肉団子』って言うのがどの程度の異形なのかは分からないけど、基本的に神通力を無鉄砲に使っていればその能力に応じて変化が現れてくるわ。」
「能力に応じて…ですか?」
こちらが疑問を浮かべていると補足を続けてくれた。
「ええ。あなたが出会ったその肉団子とやらは、体の体積分伸ばしたり縮めたりと肉体の構造を弄るような力を持っていたと言っていたわね?だから肉体に分かりやすく異常が起きてるのよ。意思の疎通も難しいようなステージならなおさらね。」
「なるほど、自身の能力の影響を受けるような感じですか。例えばですが…杏さんが鬼憑きになったとして、肉体に変化が現れるとするなら体が透明になっていく…とかですかね?」
「私?…そうねぇ、私の神通力は正確に言えば透明っていうより、無から有を作るみたいな能力なの。説明が難しいからうまく言えないんだけど。だから強いて言うなら腕とか足とかが増えてくるんじゃないかしら?分からないけどね。」
「ユウ君。鬼憑きになったら、なんて失礼よ。」
姉さんに窘められた。
「そうだね。ごめんなさい、杏さん。あまり能力ってどういうのがあるのかまだよく分かってないので…身近な例だとどうなのかと思ったんです。」
「いいのよ。例え話だもの。神楽、私は気にしていないわ。」
杏の方からも姉さんに言ってくれたので、姉さんもこれ以上は言ってこなかった。
「もう1個聞いても良いですか?これは前から気になってたことなんですが、空を自由に飛べる能力とかはあるんですかね?」
「空を自由に飛べる能力?」
「ええ。ロマンがあるし、楽しそうじゃないですか。」
そんな俺のガキみたいな台詞に姉さんと杏は微笑んだ。
「ユウ君も男の子だからね。」
「確かに空を自由に飛べたら気持ち良さそうよね。」
小さい子を可愛がるような2人の表情に若干むず痒さを覚えるが仕方がない。
「空を駆けるようなことができる狩人、あるいは鬼憑きは多いわ。神通力による強化したフィジカル…分かりやすいのはアカネね。でも、ユウト君の言う『自由に』って言うのはそういうことではないのよね?」
「そうですね。鳥のようなイメージでしょうか?アカネみたいな勢いしか能がないヤツはノーカウントで。」
「…無駄に悪意を感じる言い方だな。」
俺の言い方に不満があるようだが、アイツの場合は『飛ぶ』ではなく『跳ぶ』だ。
優雅な鳥とコメツキムシを比べてもしょうがない。
「宙で自由に動けるような能力、ということであればかなり稀よ。現役の狩人で言えば1人だけね。狩人協会の七騎士序列1位…アカネが今の立場になる前の、『元』最強の存在。後は鬼憑き側では何件か記録があったと思うわ。ハッキリとは覚えてないけれど…確か宙を泳ぐような能力で縦横無尽に空中を動き回る厄介な存在、そして翼の生えた異形で、まさに鳥のように素早く空を飛び回る非常に強力な鬼憑きだったそうよ?」
「翼、ですか?それに『だった』と言うことは…」
「ええ、討伐済みよ。コレが。」
ピッ、とアカネを指差す杏。
それを受けてアカネは無駄に立派な胸を張って自慢げに話し始めた。
「ああ。めちゃくちゃ速くて厄介だったな。アタシじゃなきゃ追い付くのはもちろん、逃げることも難しいだろう。」
「翼か…。どんなヤツだったんだ?見た目とか、能力は飛ぶだけなのか?」
しかし、討伐済みときたか。
アカネが敵を討ち漏らすとも思えないし、あの女とは別物なんだろうが、能力は近しいものがあるかもしれない。
何か、弱点のようなものが分かれば…
「おっ、興味あるのか?そうだなぁ…まず見た目は確か、両腕が翼になってるんだ。足先はでかい鉤爪みたいな…鷹みたいな感じだ。能力は飛ぶ以外だと…よく分からんな。」
ケモ耳のこともあるし、人のことを言えたことではないが、役に立たんヤツだ。
だが気になることとして、この前見たあの鳥女は両腕は普通にあり、背中から翼が生えていた。
足も靴を履いていたし、見た目では判断できないが…。
「おい。そんなんじゃまるで分からんぞ。もう少し何か無いのか?」
「う~ん、能力ってのとは少し違うと思うが…やっぱりああいう動物みたいなタイプってのは身体能力の底上げが凄いんだ。最初は私より速かったんだぞ。気付いたときにはもう背中から突進を受けた後だ。威力もすごかった。ビルを3棟貫通したしな。まぁアタシにはノーダメージなんだけど。」
「…どっちがバケモノなのか分からないわね。」
確かに。
杏が呆れたように呟くが、全くもって同意である。
「それで、背中から突進を受けて…その後はどうなったんだ?」
「その後?別に普通だ。ソイツより速くなって、ぶっ飛ばして終わりだ。」
普通の要素が欠片もないように感じるのは俺の気のせいではないだろう。
「アカネの『超越』には毎回驚かされるけど、最初だけとはいえアカネより速いというのはものすごい脅威ね。普通の狩人なら戦闘になる前に殺されてしまいそうだわ。討伐できているのなら幸いね。」
姉さんも初めてその話を聞いたのか、アカネのぶっ飛び具合に驚きつつも安堵の表情を浮かべている。
「そうだな。それ以降もヤツより速い鬼憑き…いや狩人も含めて私は見たことがないな。今のアタシの最高速度はヤツの少し上ってところだ。」
「…なるほどな。つまりは見た目通りの能力がメインで、後はひたすら身体強化って感じなのか。特に素早い傾向…」
そういうシンプルなのが俺にとって1番相性が悪い。
神通力による特殊な能力とかでなく、フィジカル…特に速度の面でゴリ押しされるとほぼ詰みだ。
無論、こちらから仕掛けることができるなら最初から神通力を全力で使用してなんとかできるかもしれない。
しかしアカネと同程度の速度で不意打ちを食らえば終わりだ。
何よりアカネより遅いとしても、あの鳥女がケモ耳と同様に俺の読む力が効かないとしたら、そもそも狙われてることに気付くことすらできずに終わってしまうだろう。
難儀だな…どうすればいいんだ…?
アカネという最大の障害があることは分かっていたが、なんだかんだで最強のユキと俺の神通力の無力化があれば何でもできると思い込んでいた。
だが、そんな甘い考えは1度完全に消し去らないといけない。
「でもなんでそんなことを聞いたんだ?」
「別に深い意味はない。少し羨ましいかもと思っただけだ。空を飛ぶのは人類の夢だぞ。ライト兄弟もそういう気持ちで世界初の有人動力飛行を成し遂げたんだ。お前も馬鹿ばっかりやってないで、少しは過去の偉人たちに習って少しは思慮深く行動したらどうだ?」
「は、はぁ…そうですか…?…あれ?なんでアタシは貶されてるんだ…?」
いざとなったらこのアカネでも何でも使うしかない。
やはり、今はひとまずユキの調査待ちだな…。
以下、作品とは一切無関係
夜渡り報告
さりげなくカンスト29連勝中でしたが、昨夜!
見事に常夜ハルハルにボコボコにされました!
しかも、次戦のみんなのアイドル顎君の初日にミミズ野郎に植林されて無事死亡…




