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退屈は僕を殺したい  作者: おどろん
第四章 特訓篇

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38/81

修行を終えて

投稿頻度を頑張ってあげています。

今週までは2日に1本投稿できたらなーと考えてますが、それは仕事後の体力次第…。

書くことはできても、矛盾していないかの確認が結構大変ですねぇ…(笑)

「今から女だけで作戦会議をします。ユウト君は悪いけど先に帰ってね。」


今日の修行を終えて休憩していると、急にそんなことを杏が言い始める。

作戦会議なら俺も…と、最初は食い下がろうとも思ったがひょっとしたら女ならではの話かもしれないので大人しく引き下がっておいた。


夜道を1人で帰る。

学校自体は臨時で休みとなっているものの、実際は平日だ。

人が多いとは言わないが、仕事帰りのサラリーマンや買い物帰りと思われる主婦などが散見される。


その様々な人間たちの中でひとつの気配がこちらを覗いている。

すごく慎重というか、大分こちらを警戒?しているようだ。


ひとつ先の曲がり角を左に曲がる。

曲がってすぐ動きを止め、必ず来る追跡者を待ち構える。

そして目的の人間の気配が曲がってくる瞬間に声をかけた。


「わぁ!」


「ッ!?」


ビクッと震える小さな体を見て面白いと同時に少し申し訳なくなる。


「こんばんは、メグ。」


「ユウトは心臓に悪い。なんで気付いたの?」


やはり表情に大きな違いはないが、ややジト目のように見えなくもない。


「なんでと言われても気付けるもんは気付ける。今回はかなり気合いいれて隠れてたみたいだな。」


「意味はなかったけどね。」


「俺はかつてかくれんぼの王と呼ばれていた男だ。俺相手に隠れ通そうなんて愚の骨頂というわけだ。」


「王様って呼ばれてたくらいすごいんだ。」


「いや、冗談だから真に受けるな。なんだかくれんぼの王って。小学生か俺は。」


「ユウトが言ったのに…。」


「まぁそれはさておき、今日はどうしたんだ?今は3人離れてるからタイミングは良いぞ。」


「それは良かった。用というほどではないんだけど、最近()()()()噂があるから、ユウトの身辺警護をしていたの。」


「キナ臭い噂?身辺警護?」


身辺警護とは、相変わらずの厚待遇というか。

とはいえ、俺も姉さんに危機が迫っていると知れば尾行ぐらいはするだろうな。


しかし、キナ臭い噂とは…?


「所詮噂だし、ユウトは気にしないで。特訓に集中してほしい。万が一の時にはユキから借り受けている力を使ってでもユウトを助ける。身辺警護と言ったけど、調査の意味合いが強い。」


「なるほどな。ちなみに修行の方は順調だ。不意を突ければという前提だが、アカネに怪我をさせるくらいはできると思うぞ。バレてたら速すぎて追い付くこともできんが。」


自嘲気味に笑いながら言うが、メグは驚いたように少し目を見開いた。


「いや、誇ってもいいと思う。龍堂茜に怪我をさせられる存在なんてユウトくらい。ユキも直接的な戦法というより、搦め手で彼女を倒そうとしているから。」


「搦め手ねぇ…」


今日の修行後半、姉さんと杏子はバテてしまっていた。

なので普段の鬱憤を晴らすという意味でもアカネに一発、強めの拳骨でもくれてやろうと思って追いかけっこのようなことになっていたが、逃げに徹するあいつを捕まえるのは不可能だということがよく分かった。


やはりというか普段俺とやりあってるときは本気を欠片も出していないようで、あいつの動きはもはや瞬間移動と言ってもいい。

本当に残像がようやく視認できる程度で、摑まえるどころか服に指を掠らせることすらできなかった。

怖いのがその動きですらおそらくアカネの本気ではないのだろうという事実。

神通力の無力化(ニュートラライズ)の使用による疲れは全く感じなかったが、単純にアカネを追いかけるのに全力を使い果たしたため、完全にお開きとなったのだ。


そんなアカネ相手に搦め手など通用するのだろうか?

いや、怪物じみているからこその搦め手なのか。


「俺も頑張るけど、少なくてもこの力を広範囲で扱えるようになるまではアカネを倒すなんて夢のまた夢だな。」


「期待してる。ユウトはすごい。きっとなんとかしてしまうと思う。…けど、」


「けど?」


少し言い辛そう…?に見えなくもないがよく分からない。

少し沈黙が続いたが、やがて言葉の続きを言い始める。


「ユキは、ユウトが龍堂茜と戦えるのかを気にかけていた。」


「ふむ、心配の通りだな。現状相手にならないどころかそもそも、戦闘をさせてもらえない。逃げられたら終わりだし、そもそも遠距離で何かされたらどうしようも…」


「違う、そういうことじゃない。…私も最初、ユキに言われたときに似たような返しをしたけれど。ユキが気にしているのは、ユウトが龍堂茜を敵として戦えるかということ。」


「俺がビビッて逃げるとかそういう意味か?」


「ユウトが優しいから、だって。」


「…………」


つまりあれか?

俺がアカネと付き合いが長いから、敵として向き合うことができるか心配しているということか。


「俺の何を見て優しいと思ったのか分からんが…、でもその心配はないさ。ユキにも心配するなと伝えておいてくれ。まぁ積極的に殺したいだなんて思ってないが、俺の邪魔をするというならそれは全て敵だ。それ以上もそれ以外もない、全力で叩き潰すさ。できるかどうかは知らんけどな。」


「そっか。一応伝えとくね。それともう一つ、念のため言っておきたい。」


「うむ。苦しゅうないぞ。申してみるがよい。」


「?…ユウトは最終的にユキと、お姉さんと3人で一緒に過ごすのが目標ってことでいいんだよね?」


「ああそうだ…そういえば言ってなかったっけか?」


「ハッキリ言ってたかは覚えてないけど、ユウトがお姉さんを大事にしているのはこっちもよく知っている。だからお姉さんの排除は考えていない。だから結果的に3人。」


「そうか。」


「でも、ユキは私と一緒にいたいと言ってくれた。私もユキと一緒にいたいと思ってる。ユウトはそれを許してくれる?」


「おう、いいぞ。」


「即決?」


「ああ、俺もメグは気に入ってるし、ユキもメグのことが好きなんだろう。なら拒否する理由なんかひとつもない。一緒にいたいというなら好きにすればいいさ。」


「…ありがとう」


素っ気ない声だが、微妙に口角が上がっているし喜んでいるのだろう。

なんとなく頭をなでてやると気持ちよさそうに目を閉じた。


「前にも思ったが、頭を撫でられるのが好きなのか?」


「分からないけど、ユキもよく撫でてくる。」


「そうか。」


確かにメグには小動物のような可愛さがある。

加えて素直さというのは大きい美点でもあるだろう。


「将来どういう形に収まるかはまだ分からないが、メグも姉さんとは仲良くしてくれな。とってもいい人だから嫌いになるなんてことはありえないと思うが。」


「うん。私もユウトを応援している。お姉さんが必要というなら、私もできる限りでそっちもサポートできるように頑張る。私はユキと違ってただの人間だけど、だからこそできることもあると思う。」


「よろしく頼むな。」


また頭をわしゃわしゃと撫でてやる。

全く抵抗することないその姿は、尻をトントンされる猫のようでとても可愛らしい。

そのままメグと別れて再び帰路に着いたのだった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



夜、寝る前。

メグに連絡をしようかとも思ったが、さっき会ったときにある程度のことは話したから今日はもういいか、と思い直す。

今日は朝以降、ずっとスマホを見ていなかったから念のため連絡などが来ていないか確認だけはしておこう。

そう思い、画面を起動するとメッセージの受信を知らせる通知が2件。

確かハヤテにメッセージを送っていたからその返事だろう。


そう思いトークアプリを立ち上げる。

ハヤテの他に、ハルカからもメッセージが来ているようだ。

ひとまずはハヤテから確認する。


『3人の美少女って何だ!?神楽さんとアカネ様で2人としても、もう一人は誰だよ!?紹介しろテメー!またユウトハーレムに誰か加わるってのか!?許さねぞコラ!なんで俺の周りには美少女が寄ってこないんだ!』


後半はわざと挑発するような文章を送っていた気がするが、こいつにとってはそんなことよりも俺の周りに女が増えることのほうが重要な問題らしい。


悲しいやつだ。

別に俺の周りに女がいなくなったとして、それでハヤテの周りに女が寄ってくることなんて起こりえないのに。


友人の馬鹿さ加減に涙がちょちょぎれそうになるが、とりあえずめんどくさいのでスルーでいいか。

ハヤテのトーク画面を閉じてハルカのほうを開く。


『ユウト君、ハヤテ君から聞いたんだけど…連休期間中、可愛い女の子達とくんずほぐれつの周りに言えないような秘密の特訓をする…って聞いたんだけど、本当なの?』


あの馬鹿野郎、余計なことを…

まぁ半分、いや8割…ひょっとしたら95%くらい自業自得な気もするが、それはそれとしてハヤテの野郎は次に会ったときにシメてやるとしよう。


『いや、それはちょっとした言葉の綾だ。ちょっと習い事があって姉さんとアカネ、その友人の人がきただけで、別に変なことなんて一切していないぞ。』


実際には()()()()をしているのだが、それを言うわけにもいかない。

というか信じてもらえないだろうしな。


『でも友人って言ってもあの小さい子でしょ?神楽さんたちと同年代にはとても見えないけど。すっごく可愛いし…』


どうやら神社に行くときにでも見られていたようだな。

内容については言えないとしても、すでに露見したところで嘘をつくとややこしいことになるから素直に言っておこう。


『確かに背はめちゃくちゃ小さいが、れっきとした歳上だ。本人もかなり気にしているから指摘するんじゃないぞ。それに周りにも姉さんやアカネもいただろう?変なことする仲じゃないから気にするな。』


2人で行動をしていたわけではない。

おそらくハルカが気にしているだろういわゆる『恋人』みたいな態度も取っていたわけでもない。

ハッキリ言ってやれば安心するだろう。


そう思っていた。


『私が見た時は2人っきりだったよ。すごく仲が良さそうだし、ユウト君のあんなに優しい顔、神楽さん相手以外で初めて見たかもしれない。ユウト君の態度もとても歳上に対するものに見えなかった。頭なんか撫でちゃって…。女の子のほうも全然嫌がってなかったし。なんか特別な関係に、見えたかも…。』

5/8テコ入れしました

↓は過去投稿時のものです


以前のエピソードを見て気付きました。

エピソード18のメグの台詞

『意図せずに能力を獲得している存在なんて聞いたことは無い』

という台詞ですが、これは意図せずを強調するのを忘れてしまっておりました。傍点打てるのも知らなかったので…←言い訳

この時に言いたかったのは、狩人側に知られずに能力を得る者は見たことない

ということではなく、

意図せず、つまりは朝起きたら能力を得ていたなど突然気付いたらありました

みたいなことは聞いたことがないということです。

結構大事なのでここでお知らせさせていただきます。Ep.18のほうも直しておきますね。

ちなみにユウトに関しては、未だ不明という扱いで問題ありません。

よろしくおねがいします。

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