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退屈は僕を殺したい  作者: おどろん
第四章 特訓篇

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28/81

いつもと違う騒がしい朝②

「美味しい!美味しいわ!このハンバーグ!肉汁たっぷりで、ソースも相性バッチリ!今までの人生で食べてきたどのハンバーグよりも美味しいわ!!神よ!神!!」


「ありがとうございます。」


朝からキャンキャンやかましい小動物だな。ま、料理を褒められて悪い気はしないが。


「確かにアタシのユウトが作るハンバーグと唐揚げ、お好み焼きはこの美食家系最強女子の私でも神と認めざる得ないな。」


「お前のになった覚えはない。黙って食え。」


「ワッハッハッハッ。」


「…………」


姉さんは微かに笑顔を浮かべていたが、杏は先ほどテンションがどっかに行ってしまったのか、黙り込んでいた。


…まさか異物でも混入してしまっていたか?


「…神楽!アナタの弟を!ユウト君を私にください!一生幸せにします!!」


心配させられたのに馬鹿なことを言い出す。


「ダメよ。」

「ダメだな。」


即答で拒否。

何故かアカネも異を唱えているが、お前は関係ないだろ。


「お願いよ!神楽!いえ、お姉さま!ユウト君を私のお婿さんに!!」


「ダメ。」


杏、崩れる。


「ユウトが欲しいってなら、まずアタシを倒して見せろ。話はそれからだ。」


「ひ、酷いわ!そんなの実質不可能じゃない!?再審議を要求するわ!!」


「「却下します。」」


面倒くさくなりそうだからそろそろ釘を刺しておこう。


「杏先輩。俺たちは昨日会ったばかりですよね?俺なんかのどこが良いんですか?自分で言うのはなんですが、僕は学校なんかではかなり嫌われています。杏先輩のように可愛くて素敵な女性であれば、わざわざ俺如きを相手にしなくても、もっと魅力的な男性がいずれ声をかけてくるかと思います。」


「アナタより魅力的な男なんていないわ!私とお付き合いしましょう!そうよ!よく考えたら神楽やアカネの許可なんていらないじゃない!」


この恋愛脳め…、こき使おうと思って優しくしてたらつけあがりやがって…。


「つまり、杏先輩は恋人として俺と付き合いたいという事でしょうか?友人とかではなく。」


「えっ、ええ!?あ、あと、その…うん…。」


ここまでかましておいて何故照れるのだろうか?


「お気持ちは大変嬉しいというか…光栄に思いますが、俺は相手が誰であってもお付き合いするつもりはありません。少なくても今は。」


先に釘を刺しておく。

付き合うことは無いとハッキリ言っておくのが大切だ。


「…それはどうして?今でなければ、いつかは可能性があるの?」


消沈しつつ、食い下がるように聞いてくる。


「そうですね。三日前までの俺だったら、杏さんのような素敵な女性が自分に気を持ってくれていると知れば、浮かれ気分で即お付き合い…みたいなこともあったかもしれません。」


ま、そんなことは絶対にないけどな。


杏は俺の言葉に真剣に耳を傾けているようで、言葉を区切っても口を挟んではこない。

ふと姉さんの方をチラ見すると、なんだかため息をついて呆れているように見えた。

きっとまた、


ユウ君が女たらしのようなことを…


なんて風にでも思ってるのかもしれない。


誤解だよ姉さん。

俺はコイツを利用したいだけなんだ。


なんて口に出せばもっと酷いことになるので弁明もできない。

そしてアカネも俺のほうをじっと見て…、というかジト目で見ていた。


また心にも無いことを…


とでも言いたげに半眼で視線を向けられる。


コイツが姉さんよりも俺への理解度が高いのが腹が立つが、これも無視せざるを得ない。

話を続けよう。


「しかし、一昨日の一件で俺の環境は大きく変わってしまいました。俺が恐ろしい鬼憑きに目を付けられたという現実。それは俺自身、ひどく危険な状況に置かれているということです。そんな俺を姉さんはおそらく命を懸けてでも助けようとしてしまうでしょう。」


「当然ね。」


黙って聞いていた姉さんが即座に相槌を入れる。


「そして俺も。姉さんがただ黙って死地へ赴くことを絶対に良しとしない。勝てればそれが一番ですが、もし負けるようなことがあるのなら。それはおそらく俺も死んでいるでしょう。殺されるか、あるいは自分で…ということも考えられますが。」


「……」


今度は姉さんは何も言わなかった。

実際には言いたいことがあるのだろうが、昨日の話し合いを経たことで、何を言っても無駄と思われているかもしれない。


「そんな危機がすぐ近くに迫っているのに、恋人なんて作っていられません。デートなんかで浮かれているところを襲われでもしたら目も当てられない。なによりそんなことになれば相手にも危険が及んでしまうし、そうでなくても碌に恋人としても時間も作れないでしょう。俺なんかを好いてくれた人にそんな不義理は働きたくないんです。」


「ユウト君…」


「だから俺は、少なくても今回の一件が解決するまでは誰ともお付き合いをするようなことはありません。その未来はみんなで、闇女を倒して勝ち取るしかありません。だから杏さん。俺と姉さんを守ってくださいね。」


そう微笑みかけると、杏も気を引き締めたように返してくる。


「う、うん!分かったわ!私とアカネで必ず2人を守って見せるわ!」


使命感のようなものまで感じるほどやる気を出していた。

杏の普段の思考パターンはまだ把握できてないが、恋愛脳なんて所詮こんなもんだ。

気持ちを利用すればいとも簡単に操れる。


「流石はユウ君、とても立派な考え方だわ。」


「…めちゃくちゃ悪い事考えてそうな気がするけどな。」


黙ってろゴリラめ。


「そういうわけですので、この話はここまで。料理も少し冷めてしまってますので、早く食べて今日の準備をしましょう。」


そう言って話を打ち切る。


「そうね。変なことを言ってごめんなさい、ユウト君。」


「いえ、謝らないでください。気持ちは嬉しかったです。」


そう、謝る必要なんてない。

俺と姉さんのために精々役に立ってほしいものだ。


諸々が片付いて、杏が不要になったら…


まぁ、それは後で考えよう。


俺たちは少し冷えた朝食を急ぎ目に済ませ、狩人協会の日本支部。

つまりはアカネの実家、【龍堂神社】へ向かうことになった。

※5/6テコ入れしました(以下は過去に書いた文章です)

お読みいただき、ありがとうございます。

書き貯めていたものはこれで出しきってしまいました(笑)

これからは投稿頻度ががた落ち…というか今までのが添削して投稿するだけだったので早かっただけとも言いますが。

極力、お待たせしないように頑張りたいと思いますが、本業が鬼畜過ぎて中々手が回りません。

皆様のコメントがモチベーションの向上に繋がると考えますので、是非お言葉を頂けたらと思います。

今後ともよろしくおねがいします。

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