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退屈は僕を殺したい  作者: おどろん
第六章 七騎士編

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偽り

みなさま、お疲れ様です。

先日、とうとうこの作品に感想をいただきまして、テンション爆上がりで執筆を行っています。

100話という大台を突破し、PV ももうそろそろ10000に届くかというところまで来ております。

ただ一つ不安をあげるならば、

当初予定していた終わり方を目指すならば、あと何話必要なのか、

『皆目検討つかない』

ということですね。。。。。

「ただいまー。」


今の僕にとっては初めて見るドアを開ける。

所持していたいくつかの鍵の内の1つでそのドアはあっさり開いた。

当然だ。

僕はここに住んでいたのだから。


「ユウ君!?ユウ君なの!?」


階段をすごい勢いでかけ降りてくる音。


『ユウ君』


僕をそう呼ぶのは2人しかいないらしい。

『敵』のユリヤと、僕のお姉さん。

僕は彼女を『神楽』と呼んでいたらしい。

それはつい最近の話みたいだけど。

少し待って現れたのは息を切らせた長い黒髪の女の子。

これが神楽?

可愛い子だ。

でも、()()()()だ。

ユキと違って、特に何か感じることもない。


「ただいま。神楽。」


とりあえず、挨拶は大事だよね。


「ただいま、じゃないでしょ!?どれだけ心配したと思ってるの!?学校の途中から行方が分からなくなって、ハルカさんやハヤテ君も一緒にずっと探して…みんなすごく、すごく心配して…!!」


うるさいなぁ。

まぁ、忘れる前はこの子とも仲良かったんだろうな。

こんなに強く言うほど心配してくれたということは、それだけ大事に思ってくれてるってことなんだから、この子もきっと優しい子なんだろう。


「ごめんね、神楽。色々あってさ…。」


「色々って?3日も経っているのよ!?一体何があったの?」


「それを話す前に、ちょっとアカネに相談したいことがあるんだけど…今いるかな?」


「え?ええ、いるけど…ユウ君、なんだか少し…雰囲気変わったかしら?」


「そんなことないよ。心配しないで、神楽。アカネはどこに?」


「多分、部屋で寝ているわ。ユウ君が闇女に拐われたんじゃないかって、ずっと日本中を走り回ってたみたいだから…」


「そっか。」


「アカネと何を話すか分からないけど、ちゃんと何があったのか…私にも話してね?」


「もちろんだよ、神楽。」


「…無事で、良かった…」


無事じゃないんだけどね。

さて、アカネって人はどこにいるのかな?


赤い髪、巨乳、ガサツ、美人、そして最強

…らしいけど。


他にも色々特徴はあるみたいだけど、見れば分かるらしい。

とりあえず二階に上がってみた。

ドアがいくつかあって、どれがアカネの部屋かが分からない。


「…ん?これは…」


階段を上がってから一番近くにある部屋のドアにかけられたプレート。

そこには『かぐら』の文字が。


「ふむ…」


他のドアにもかけられている。

『アカネ』と『ユウト』の2つも。

開放されたドアは共有の部屋か何かかな?

アカネの部屋を見つけたのは良いとして、それよりも僕の部屋が気になる。

先にそっちを覗いてみよう。


ガチャ…


ノックは必要ない。

僕の部屋なんだから。


そう思っていたのに、部屋の奥にあるベッドの上には下着姿の女性が…


あ、あれ!?部屋を間違えたかな!?


廊下に戻ってプレートを再度確認する。

やはり、そこには『ユウト』の文字が。


この人、自分の部屋を間違えてるのか?

…そんなことある?


恐る恐る部屋に入って女の人を確認する。

すごい美人だ。

スタイルもよく、綺麗で赤い髪が映えている。


「これが、龍堂アカネ…」


目の前まで近づく。

本当に、すごく綺麗な人だ。

『お姉さんの方』も可愛かったけど、アカネの方が更に魅力的に思える。

スゥスゥ寝息を立てている。

手を伸ばせばその綺麗な肌のどこでも、

その気になれば僅かな面積だけの布の部分でも触れそうだ。


「誰だっ!?」


急に大声をあげて起き上がったアカネに手首を強く捕まれる。


「うわっ!?ごめんなさいっ!ごめんなさいっ!!」


慌てて謝罪する。

何故だか知らないけど向こうも驚いているようだった。


「えっ?なんだユウトか…。イヤらしい視線を感じたからてっきり別の男…ってユウト!?」


ようやく、ユウトが帰ったという事実に気づいたみたいだ。

にしても、『ユウト』はこのアカネを異性としては見ていなかったのだろうか?

正直、今もドキマギしてまともにアカネの方を見れない。


「ただいま。」


「ただいま、じゃない!!お前、アタシがどれだけ探し回ったと思ってるんだ!?関係ありそうな場所を片っ端から周りに周って…日本3周くらいは探したんだぞっ!!」


「そ、それはすごいね…。とりあえず、服を着てくれないかな?」


目を向けられないので反らしながら言う。

このままではまともに話すこともできない。


「…なんか、いつもと違くないか?ユウト。なんというか雰囲気が…」


「そ、そうかな?」


どうでもいいから早く服を着てほしい。


「言葉遣いからして何か…、それに様子も変じゃないか?」


訝しげに僕を見るけど、絶対におかしいのは向こうのはずだ。


「そんなことは良いから…とにかく服を着ようよ。」


必死に目を反らすが、その度に視界に入ってきて疑うような視線を向けてくる。


「お前、本当にユウトか?」


「う、うん。ユウトだよ。だから早く、」


服を着て


再度言葉にしようとしたところで、手首を捕まれる。


「えっ?」


そのまま手をアカネの方に引き込まれて、

そのまま下着しか着けてない胸に手を埋められた。


ムギュッ


「う、うわあぁあ!?」


必死に振りほどこうとするが、本当にビクともしない。

手から伝わる素晴らしい感触を惜しんでいるわけでもない。

本当に全力で振りほどこうとしている。


『僕は男なのに!これが最強…!?』


僕が暴れる度にフニュッと弾力ある感触を味わうことになり、どんどん冷静でいられなくなる。


「お、女の子がこんなことしたらダメだよ!!早く手を離して!!」


こっちももう必死だ。


「…やっぱりお前、ユウトじゃないな?」


ようやく手を解放してくれる。


「…全く、僕が変な気を起こしたらどうするつもりなんだか。」


「お前誰だ?」


鋭い眼光。

僕の全てを見通そうとする眼差し。

体の奥から震えてくる。

自然と、この『アカネ』を強く警戒している。


「僕はユウトだよ。」


「ユウトはそんな口調じゃない。『僕』だなんて絶対に言わない。もう少し勉強するべきだったな。」


どうやら、アカネから見たユウトと今の『僕』はかなりかけ離れているようだ。

確信を持って僕を『ユウト』ではないと言っている。


「僕は記憶喪失なんだ。」


「馬鹿言え。信じてほしいなら証拠を出せ、証拠を。」


「証拠?証拠って言われてもなぁ…」


自分のことすら分かってないのに、ユウトである証拠を出せと言われても困る。


「逆にどうすれば信じてくれる?」


「…服を脱いで後ろを向け。」


「…えっ!?服を!?なんで!?」


「いいから脱げ!!」


掴みかかられる。

すごい力だ!

全く抵抗できない!


「や、やめて!僕たちはまだ会ったばかりなのに!!」


必死の抵抗も無意味に、上着を完全に剥がされてしまう。


「ひ、ひどいよ…どうしてこんな…。」


これから何をされてしまうのだろうか…


「そのホクロ…、本当にユウトなのか?」


「ホクロ?…なるほどそういうことか。」


ホクロの位置というのは個人によりけりだ。

それも背中のものなら本人にも分からないから確かめるのにはもってこいだね。


…あれ?なんでアカネは僕の背中のホクロの位置を知っているの?


怖い疑問が頭を過ったが、気にしない方がいい気がする。


「いやしかし、記憶喪失ってお前…。そもそも、神楽はどうしてる?記憶喪失だと言えば常に傍にいるはずだろ?悪ふざけしてるのか?」


「いや、事前に聞いていたんだよ。僕の義理の姉の神楽。同居人のアカネ、それに…なんだっけ?もう1人いるんだよね?」


「杏か?」


「そうそう。神楽には心配させないように誤魔化して話をつないだよ。僕はアカネに用があって来たんだ。」


「…待て待て!順番に話せ!そもそも事前に聞いたって、誰に聞いたんだよ!?」



「クロとシロっていう、コスプレした2人組に教えてもらったんだ。」



「なんだとっ!?」


驚愕した様子のアカネ。


「ユウト!そいつらは敵だぞ!!」


僕の仲間を敵と言う。

やっぱり僕は、スパイだったんだ。


「敵?助けてくれたのも2人だったけど。」


「助けてくれた?何を言ってるんだ?お前、一体この3日間…どこで何してたんだ?」


ここからが本題だ。


「捕まってたんだ。ハッキリとは覚えてないんだけど…記憶を奪われて、軟禁されていた。」


「記憶を奪われた!?それに軟禁だと!?まさか、闇女に捕まったのか!?」


肩を捕まれて揺さぶられる。


「お、落ち着いて!あと服を着て!!」


僕が揺れると同時に、その豊満な胸部がユサユサと存在を主張してくる。


「あっ、すまん。」


解放されたので近くにあったハンガーラックから自分の物と思われる学校のブレザーをひったくって被せた。


「あんまり異性の前で肌をみだりに見せつけるのは良くないよ。せっかく美人なんだから、もっと自分を大切にしないと。」


「………」


口をポカンと開けてまじまじと僕を見る。

何か変なことを言っただろうか?


「本当に記憶が無いんだな。ユウトなら絶対に言わないことだ。いつもユウトは詰め寄るアタシに素っ気なくしてた。下着で抱きついても無視されるか、あっち行けと言われてたな。」


「えっ?…まさか僕って、男が好きだったとか…?」


「なんだそりゃ?」


「いや、こんな綺麗な人が下着で抱きついてきたら…普通は冷静じゃいられないよ。」


「……それで、誰に捕まってたんだ?」


あっ、照れてる。

普段の僕はどういう態度で接していたんだろう。

あまりこの人に対して良いイメージを持っていなかったのかな?

雑に扱うイメージは湧かないけど。


「ユリヤって人だね。」


「ユリヤだとっ!?」


またも大声をあげるけど、なんだか慣れてきた。


「うん。よく分からないけど僕の記憶を奪って、2度と皆には会わせないとかなんとか…」


「…何かの間違いだろ。それは本当にユリヤだったのか?記憶も失ってるんだろ?」


「本人が名乗ってたんだよ。『神楽さんたちともう会うことはありません。ユウ君はこれから私と2人だけで暮らしていきます。私ならアカネさんからも逃げきることができます』…とかなんとか。」


「とてもじゃないが、信じられないな。クロとシロに助けてもらったっていうのはどういうことなんだ?」


「そのままの意味だよ。ユリヤに襲撃しに来たら僕が捕まってて、記憶が消えたのと同時に【神通力の無力化(ニュートラライズ)】も使えなくなっちゃってて…。それがクロとシロには困るんだって。」


「えっ?【神通力の無力化(ニュートラライズ)】が使えなくなったのか?」


「うん。…って言っても、それがそもそもどんなモノなのかも分からないんだけどね。」


「闇女の手下としては、やつらの目的だった【神通力の無力化(ニュートラライズ)】を使えなくなって困っている…ってことか?」


「クロとシロの2人はその後なんとかユリヤから僕を解放してくれたんだ。それで、『今の私たちではユリヤに勝てないかもしれないから、アカネに頼めば良い』って。そう言ってシロがこの家まで送り届けてくれたんだ。とても優しくしてくれたよ。」


「騙されてるんだよ、それは。それにアイツらなら十分ユリヤに対して驚異になる。『私たちでは勝てない』ってところも違和感があるな。」


聞いていた通りだ。

ガサツというのもさっきまでの状況で間違いないし、頭が回る(戦闘面に関しては)のもその通りなのだろう。


「僕を助ける時にクロの方が大怪我をしちゃって。今も本調子じゃないみたいだね。」


「…ユリヤは味方だ。敵側が化けていたのかも。」


「それなら芝居までして逃がす意味ある?大怪我までして?」


「確かに、クロのやつに大怪我させることができるやつなんて限られるが…」


「ねえ、アカネ。」



「ユリヤを倒して、僕の記憶を取り戻してよ。」

Xやってます!

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続きが気になるよ〜〜〜ん
2026/07/14 22:42 一気見しました
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