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転生しても、現代社会じゃ魔法は要らない子?!  作者: 極楽とんぼ
団塊ジュニア世代の大移動

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認めなければスルー出来る!

 露天風呂って真冬だと外の空気で体を冷やせるので、半身浴と全身浴を交互にすることでかなり長い間浸かっていられる。

 美帆さんのところの霊泉も真夏以外は浴場の上の窓を開けて涼しい空気を入れるようになっている。真夏でも少し開けて湿度を逃しているが、電気代を気にしないなら正直言って窓を開けるよりも冷房の効いた脱衣所の空気を入れる方が良い気もする。


 今日は中々いい天気でそれなりに気温も高いので、露天風呂で半身浴にしていても案外とすぐ暑くなってしまった。

「出ようか。

 ちょっと辛い」

 水風呂に入って体を冷やしても良いんだけど、もうそろそろ田端さん達が着くかもだからなぁ。

 諦めて出よう。

 田端氏達が意識がないあのロクデナシを見て、救急車を呼んで病院に連れて行かれても無駄だ。

 多分呪詛返しだと予測できるとは思うけど、公務員だと呪詛返しだと確証が無い場合は倒れている人がいたら何かしなくちゃいけない決まりがあるかもだし。


「そうね〜。

 準備しておいて、田端さんが来たらさっさと帰りたいしね」

 碧が頷いて立ち上がった。


 相変わらず、スタイルがいいね〜。

 私だってちゃんと適正体重なんだけど、メリハリがあると同じ体重でもボン、キュッ、ボンになる度合いが違うんだよね〜。


「ねぇ、もしかしてお腹や内臓周りの脂肪を胸に動かすとか、出来たりするの?」

 思わず脱衣所に向かいながら聞いてしまった。


「物理的に動かすのは無理だけど、ウェスト周りの細胞の新陳代謝を多少上げて、バストのは反対にちょっと下げるのは可能。

 とは言え、ウエスト周りって胃の動きも促進されるのか普段以上にお腹が空くようになるし、胸が大きくなると色々視線がウザイ事が判明したから、今は何もしていない。

 中学生の頃に色々と試したんだよね〜。

 体が育つ時にやったせいか、止めても体型が戻らなかった」

 碧がちょっと苦笑しながら教えてくれた。


「あ〜。

 ウエストを細くしようとして食べる量が増えちゃって腕とかが太くなったら困るね。

 胸は大きいと肩こりも辛いって言うし。じゃあ、現時点はいいや。でも、胸が垂れてきたら是非とも筋肉の強化に協力をお願いね!」

 スイーツの食い放題に行く時に太らないようにやって貰うカロリー吸収防止の術とは違うのね。

 体全体の新陳代謝やカロリー吸収をそれなりに調整できる碧ならまだしも、私がウエスト周りの新陳代謝を上げて食事量が増えたら体重管理が難しそうだ。


 まあ、満腹中枢を弄って早く満腹感を感じて食事を止めるようにするのは黒魔術でも可能なんだけどね。

 うっかりやり過ぎると気付かずに貧血で倒れたり栄養失調になりかねない。それほど男にモテたいと思っている訳でもないのに、碧に頼んで体質改善するほどの事でもないだろう。


 と言う事で着替えて軽くメークもし直して、ロクデナシ(樹氏の兄貴)のところへ戻る。


「目眩は走って逃げられないけど一応歩ける程度に緩めておくね」

 碧がそう言ってさらっとロクデナシの首に触れる。


「私は……田端氏が来てから昏睡状態から戻す方がいいよねぇ」

 そろそろ来ないかなぁ。


 来週の月曜日から諏訪に移動して二拠点生活を始める予定だから、まだちょこちょことやらなきゃいけないことが残っているんだよねぇ。

 向こうでの生活基盤を整えるのが想定以上に手間取ったら2週間居ても良いんだけど、取り敢えずの予定としては1週間。

 源之助を連れて行くからそこら辺はフレキシブルなんだよね。

 車のレンタルも取り敢えず2週間レンタルの予約をしてあるけど、中途キャンセルしたら1日分は取られるものの、残りの使わなかった日の分は返金してくれるタイプにしてある。


 こっちの家を暫く空けるからやらなきゃいけない事を碧と話し合っていたら表の方で声がして、岸坂さんが田端さんと見知らぬ男性を2人連れて現れた。


 おっし。

 これで帰れる。

 炎華が家に残るから何かあったら連絡はくれるんだけど、流石に郵便受けを開けて中を調べるとか、冷蔵庫の中の腐った食材を食べてくれるとか、臭くなった生ゴミを出すとかは出来ないからねぇ。

 まあ、生ゴミは灰もないぐらい燃やし尽くして貰うのは可能かもだけど。

 炎華ならシンクの網とかを溶かさずにゴミだけ燃やし尽せるかも?

 そんな事を試さなくて済むようにちゃんと準備して家を出たいが。


「お待ちしていました。

 どうやら女性呪師と付き合っていて、割安に4人ほど呪詛を掛けて貰ったらしき方です。

 今現在の呪師の所在地も知っていると思いますよ。

 こちらが気持ちが悪くて朦朧としている時にこの方から聞き出した他の被害者の詳細です」

 ロクデナシの記憶から読み取った情報を差し出す。


 一応気分が悪い時に色々と聞かれて話した漠然とした記憶もロクデナシの脳裏に埋め込んであるので、私が記憶を読んで情報を提供していると言うのは露骨に公にはならない。

 田端氏は薄々知っていると思うけどね。


 やっぱ、『記憶を読める』とはっきり認めちゃったらその技能を使った『手伝い』を頼まれる可能性が高まるからね。

 薄々分かっている程度だったら聞かないフリでお願い事もスルー出来る。


 と言う事で。

「では、頑張ってください」


 さあ、帰ろう!







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いまや田端氏は出世頭かも
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