エピローグ
『お二人の通報のお陰で、呪師の捕縛に成功しました。
ただ、残念ながら退魔協会の尋問を始める前に毒を飲んで亡くなってしまいました。
それでも家の資料などが丸々残っているのでこれから何処かに繋がらないか、早急に調べることになる思います』
諏訪に行く前に食後の一杯ということで碧とのんびりお茶を飲んでいたら、田端氏から電話があった。
おお〜。
呪師の女性、捕まったんだ。
情報を提供する前に亡くなってしまったのは残念だけど。
まあ、まだ誰の死にも関与していないような見習い呪師ならまだしも、ボーイフレンドの為にあれだけの数の呪詛を掛ける(しかも転嫁つき!)だけの腕と経験があるのだ。
どう考えても当局に捕まったら死刑だろう。
逃げられないとみて見てとったら自殺は当然の結論なのかも。
「毒なんて何処にあったんですか?」
碧が電話に向かって尋ねる。
『歯に仕込んでいたようですね。
ちなみに、その前に金田肇氏を呪ったのか、ほぼ同時刻に彼の性器が文字通り腐り始めて敗血症になり、物凄い高熱で多分今日を越せないだろうとの話です』
田端氏が碧の質問に答え、ついでに樹氏の兄貴(だよね、『肇』って名前だし)の現状も教えてくれた。
「うわぁ。
命をかけた呪詛を乗せた呪詛返しですかぁ。
下手に直に死骸に触らない方が良いし、即座に火葬した方が良いかもですよ」
他を呪う程の情報は無かったと思うが、元々あのロクデナシは四つもの呪詛の倍返しを受けていたのだ。
そこの死ぬ際の呪まで掛けられたら、過剰攻撃と言うか……呪いがオーバーフローしても不思議はない。
前世では一族同士の殺し合いみたいな感じの呪詛だったら誰かがそう言う風に呪いながら死んだ場合って下手すると症状が死者に触れた一族の人間に伝播する事もあった。
まあ、今回は多分あのロクデナシの家族や周辺の人間まで態々呪う程の関与や興味は無いと思うが。
どちらにせよ、そこまでの呪いを受けた死骸はさっさと火で清めるに限る。
『そうですね、退魔協会の方に相談しておきましょう。
今回は通報ありがとうございました』
そう言って、田端氏はあっさり通話を終えて電話を切った。
「呪師の家探しとか遺体の清めとかに手伝って欲しいと言うかと思ってたけど、単に通報した協力者への事後報告っぽいものだったみたいね」
碧がちょっと驚いたように言った。
「だね。
まあ、これから諏訪に行くから東京で手伝ってくれって言われても断るつもりだったから、良かった。
さて。
大学も無事卒業したし、これからも社会人として、宜しくね!」
徐にマグを置き、碧に右手を差し出す。
碧はちょっと驚いたように私の手を一瞬見たが、笑いながらそれを握った。
「こちらこそ、これからも宜しく」
マジで大学で碧に出会えて良かった。
今世は私の転生歴の中ではダントツの勝ち組になれそう?
これからもよろしくね〜。
ここまで読んでいただき、有難うございました。
ここで一旦、『転生しても、現代社会じゃ魔法は要らない子?!』を完結とさせてもらいます。
(重すぎて管理ページが微妙に不便な事がふえたので)
『続・転生しても、現代社会じゃ魔法は要らない子?! 〜と思ってたら実は仕事になった!』(https://ncode.syosetu.com/n5257mb/ )で凛と碧の話を続けますので、新しいブックマークと評価をよろしくお願いします。
タイトルに関しては後日変更するかも知れませんので、もっと良いアイディアがあったら是非ご一報下さい。
これからもよろしくお願いします。




