保安隊海へ行く 168
「なるほどねえ」
そう言ってレベッカをにらみつける要。レベッカはその視線に怯えるような視線を茜に投げる。
「あんまりいじめないで頂戴。彼女も法術特捜には不可欠な人材よ」
茜の語気の強さに少しばかりひるむ要。
「それじゃあ……」
「まだ終わんないの?」
扉が開き顔を出したのは嵯峨だった。
「お父様、今は会議中ですよ!」
「そうカリカリしなさんな。それにこいつ等だって馬鹿じゃないんだ。俺達がつかんでいる情報がほとんど無いことぐらい察しはついてるよ。そんな会議したって時間の無駄じゃん」
実も蓋も無いことを言われて口ごもる茜。
「まあ、会議なんて言うものは寝るものだからな。情報がわかり次第、それぞれに交換すれば事が足りるだろ?」
「まあ、その通りなんですけど……」
それだけ言って黙り込む茜。
「じゃあ解散か?」
「そうは言っていません!」
「でも、もうシン達はコンロがいい具合になってきたって言ってるぜ。まあ、堅苦しいことは後にしようや」
「そう言う風に問題を先延ばしにするのはお父様の悪い癖ですよ」
刺すような視線を嵯峨に送った後、あきらめたように端末を閉じる茜。要は伸びをして、退屈な時間が終わったことを告げる。
「バーベキューっすか。いいっすよね」
ラーナはそう言うとそのまま会議室から出て行く。要、アイシャ、カウラもまたその後に続く。
「誠!早く来いよ!」
廊下で叫ぶ要。誠は座ったまま片付けをしている茜を見ていた。
「よろしくてよ、別に私を待たなくても」
不承不承言葉をひねり出した茜のやるせない表情を見ながら、誠は要達を追った。




