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保安隊海へ行く 133

 入ってきたのはカウラ、菰田率いるヒンヌー教団。サラと島田が誠達が運んできたビールを各テーブルに配っている。

「そういえばキム達はまだなのか?」 

 二本目のビールを受け取った嵯峨が下座に陣取ったアイシャに声をかけた。

「もうそろそろ着くと思いますよ。それとマリアさんがお客さんを積んで本部を出たそうです」 

 誠の隣に陣取る要。そして向かいにはカウラが座った。

「なんか、ここ狭すぎるだろ。向こう行けよ、お前等が主役じゃないんだから」 

 嵯峨はそう言うとアイシャとパーラの座っている下座のテーブルを指差した。

「アタシ等の引越しは?」 

「そんなの知らねえよ、明日勝手に引越しそばでも食ってろ」 

 そんな言葉を浴びると、渋々要が立ち上がる。誠とカウラも顔を見合わせてそのまま階段沿いの席に腰を落ち着けた。誠が階段を覗き込むと、明石が顔を覗かせている。

「タコ。まだ見るんじゃねえ!」

 叫ぶ要。 

「なんじゃ、ワシ等はまだ蚊帳の外か」 

 そう言うと明石の大きなスキンヘッドがゆっくりと階段を下りていった。すれ違いで上がってきたのはキムとエダだった。そのままアイシャの前に立ったキムは、手にした書類ケースを彼女に渡した。

「一応こんだけ集めましたけど」 

「ああ、ありがと。後でお返ししてあげるわね」 

「プラモやフィギュアは止めてくださいね」 

 キムはそう言うとサラと島田が占領しているテーブルについた。

「ちょっと隊長!いつまで待たせる気ですか!」 

 階段からの大声。そこには明石に肩を押さえられながら不満そうに叫ぶ明華がいた。

「早く来すぎたのはお前等だろ?それに急な話だったから新入りの歓迎も出来なかったし」 

 すまなそうな顔をしながら手を合わせる嵯峨。

「それなら連中が来たらもう一回乾杯すればいいじゃないの」 

「その手があったね」 

 そう言うと嵯峨は吉田とシャムに目配せをした。

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