その58 小遣い稼ぎ
昭和◯◯年◯月◯日
工事現場にジュースの瓶を拾いにいく。
ほとんどがコーラ。
当時は、瓶が主流だったので、現場の職人たちが瓶で飲んでいた。
それが、そこら中に転がっていたのだ。
もちろん、許可は取っている――というか、親父が働いていた現場なので、話はついている。
公共事業とか、地元の業者に頼むからね~。
なぜ瓶を拾うのかといえば、換金できるから。
現場の人たちも瓶を拾ってくれて片付けてくれるから、WINWINで駄目とは言わない。
瓶の値段は1本10円。
ガラナの瓶はなかったが、ガラナは1本30円で換金できた。
当時、すでに1Lの瓶が発売されていて、そいつは30円で美味しい。
さすがにビール瓶はなかったが、ビール瓶は1本5円だった。
現場の規模にもよるが、だいたい500円~1000円の稼ぎに。
全部が10円瓶だと100本、中には30円瓶もあるから、多いときには70~80本ぐらいになる。
結構大変。
コーラは1本100円だったが、今に換算すると200円~300円ぐらい。
今も500mlのペットボトルが200円超えてきてるから、物価的には変わってない。
ちゅ~か、デフレだのなんだのと、安すぎたのかもしれない。
まぁ、インフレよりも給料が増えてないから、そこが問題だと思われる。
大量の瓶を自転車のかごにいれて、なん回も運ぶ。
山のような瓶を普通の店では換金してくれないのだが、そこは伝がある。
親戚が店をやっていたので、そこに持ち込むのだ。
そこの婆さんは、俺がガキのころから、ずっと婆さんだったな~。
大病して生き残ったのだが、ある日階段から落ちてしまった。
大丈夫だと思ってそのまま病院に行かなかったら、夕方に急変→そのままお亡くなりに……。
マジで、人間一寸先は闇。
中々大変な換金作業だが、俺も臨時の小遣いになるので、頑張って運んだ。
まぁ、その金は、インベーダーゲームなどで、消えてしまうのだが(笑)
農家の手伝いとか、めちゃ大変なのに、1日500円だったりしたから、それに比べたら全然稼ぎがよかったな。
新聞配達のバイトとか、1ヶ月1000円だよ。
さすが昭和、最低賃金とか無視してやがる。
その前に、児童労働だから金を出しちゃアカンのだろう。
小遣いと言い訳できる額にしているのかもしれないが。
ガキとしては、そのほかに小遣いを稼ぐ方法がなかったので、やるやつもいたんだよな~。
小遣い稼ぎといえば、大量のワラビが生えている場所を見つけて、そいつを採って売りにいったこともあった。
持ち込んだ場所は、また親戚(笑)
ここはウチの本家だったのだが、「子どもからは買い取れない」と言われてがっかり。
当然親戚なので、そこからウチの親に即時ツーホーされて、「どういうことだ!」と、事情聴取。
結局、大量のワラビは祖母のところに持ち込まれることになって、小遣いを300円もらった。
とにかく、子どもが稼げる方法がないんだよね~。
こち亀では、子どもの両さんが電線の切れ端を金属買取に持ち込む話もあったね。
そういう場所がなかったんだよね~。
今なら、スマホで転売とかできるのかもしれないが。
山で採ったミヤマクワガタを売るとかさ~(笑)




