その44 子ども相撲
昭和◯◯年◯月◯日
祭りの日に皆で神社に集まる。
神社は白熱電球でライトアップされて、沢山の夜店が並ぶ。
子どもたちが、神社の裏を一周してくるという、肝試しをやってる。
ただ、まわるだけなのだが、めちゃ怖い。
小遣いももらったので、いつものくだらないオモチャを買う。
ガムを引っ張るとパチンと指が挟まれるやつとか、指につけると煙が出てくるやつとか。
そんなことより、今日のメインイベントは、子ども相撲大会だ。
すでに神社の境内には土が四角に盛られて土俵が作られている。
奉納相撲ってやつだ。
ウチの神社の神様はお稲荷さんなのだが、子どもの相撲が嬉しいかは不明。
とりあえず、子どもたちが集められて、二人一組、そこから相撲が始まる。
まぁ、俺は背が小さくて貧弱だったので、いつも一発目で終了してた。
二回戦に進んだことは一度もなし。
そんな子ども相撲で、毎回連戦連勝していたやつがいた。
隣の集落の子どもだ。
一応、名前は知っているが、小学校も別だし神社も別。
つき合いはないが、ウチの集落がここらへんでは一番デカいので、こうやって近隣から子どもが集まってくるわけだ。
――というわけで、そいつは相撲で勝ちまくる。
他のガキはまったく相手にならず。
最後には、大人たちから懸賞がかけられて、エキシビションマッチが行われるのだが、そこで無敗。
とにかくフィジカルがすごい。
こいつは、大人になったら、なにかすごいことをするに違いない。
――そんな予感がしていたのだが……。
高校を卒業したある日、田舎に戻ることがあって、旧知と話す機会があった。
たまたま、子ども相撲の話が出る。
「そういえば、相撲ですげー強かった、◯◯(地区の名前)のやつがいたべさ?」
「あ~、いたいた」
「あいつ、水難事故で死んじまってさ~」
「……え~、マジか~……」
なんと、20歳になる前に、水難事故で亡くなってしまっていたらしい。
まったくつき合いはなくて、俺が勝手に期待していただけなんだがなぁ……。
あんだけフィジカルがすごくても、どうにもならないことがある。
中学からは札幌に引っ越した俺だが、中学高校と「こいつはスゲー!」と思えるやつが、何人かいた。
そんなすごいやつが集まる超進学校とか、もっとスゲーやつがいるんだろうな~。
想像もつかんが。
多分、歴史に名前が残ったりしちゃうやつもいるのだろう。
学校を卒業したあと、まったくつき合いがない俺だが、その「スゲー!」と思ったやつが、結果どうなったのか、それだけ知りたい今日このごろであった。
――追記。
先日、■チンコの話を書いたが、電動になる前のレバー式パチで、縦長2台分もあるデカパチを思い出した。
あまり流行らなかったみたいで、すぐに消えたあとは、場末のゲームコーナーなどに置かれてたのを見たことがある。
あと、パチ屋にあったのが、スマートボールだな。
ピンボールに似たような台に、パチのような釘が打たれて穴が開いている。
ビー玉より大きめな玉を、ピンボールのように打ち出して、パチのように遊ぶ。
穴に入ると、玉が増える仕組み。
こいつの下には、玉が落ちていることがあって、そいつを集めて遊んだりしていた。
スマートボールも、パチがメインになって廃れてしまう。
そんなノスタルジックな機械ではあるが、今でも、たまに見かけることがあるな~。
シンプルな機械なので、壊れずずっと使えるのだろう。




