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昭和の話  作者: 朝倉一二三


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44/53

その44 子ども相撲


 昭和◯◯年◯月◯日


 祭りの日に皆で神社に集まる。

 神社は白熱電球でライトアップされて、沢山の夜店が並ぶ。


 子どもたちが、神社の裏を一周してくるという、肝試しをやってる。

 ただ、まわるだけなのだが、めちゃ怖い。


 小遣いももらったので、いつものくだらないオモチャを買う。

 ガムを引っ張るとパチンと指が挟まれるやつとか、指につけると煙が出てくるやつとか。


 そんなことより、今日のメインイベントは、子ども相撲大会だ。

 すでに神社の境内には土が四角に盛られて土俵が作られている。

 奉納相撲ってやつだ。


 ウチの神社の神様はお稲荷さんなのだが、子どもの相撲が嬉しいかは不明。

 とりあえず、子どもたちが集められて、二人一組、そこから相撲が始まる。


 まぁ、俺は背が小さくて貧弱だったので、いつも一発目で終了してた。

 二回戦に進んだことは一度もなし。


 そんな子ども相撲で、毎回連戦連勝していたやつがいた。

 隣の集落の子どもだ。


 一応、名前は知っているが、小学校も別だし神社も別。

 つき合いはないが、ウチの集落がここらへんでは一番デカいので、こうやって近隣から子どもが集まってくるわけだ。


 ――というわけで、そいつは相撲で勝ちまくる。

 他のガキはまったく相手にならず。


 最後には、大人たちから懸賞がかけられて、エキシビションマッチが行われるのだが、そこで無敗。

 とにかくフィジカルがすごい。

 こいつは、大人になったら、なにかすごいことをするに違いない。


 ――そんな予感がしていたのだが……。


 高校を卒業したある日、田舎に戻ることがあって、旧知と話す機会があった。

 たまたま、子ども相撲の話が出る。


「そういえば、相撲ですげー強かった、◯◯(地区の名前)のやつがいたべさ?」

「あ~、いたいた」

「あいつ、水難事故で死んじまってさ~」

「……え~、マジか~……」

 なんと、20歳になる前に、水難事故で亡くなってしまっていたらしい。

 まったくつき合いはなくて、俺が勝手に期待していただけなんだがなぁ……。

 あんだけフィジカルがすごくても、どうにもならないことがある。


 中学からは札幌に引っ越した俺だが、中学高校と「こいつはスゲー!」と思えるやつが、何人かいた。

 そんなすごいやつが集まる超進学校とか、もっとスゲーやつがいるんだろうな~。

 想像もつかんが。

 多分、歴史に名前が残ったりしちゃうやつもいるのだろう。


 学校を卒業したあと、まったくつき合いがない俺だが、その「スゲー!」と思ったやつが、結果どうなったのか、それだけ知りたい今日このごろであった。


 ――追記。

 先日、■チンコの話を書いたが、電動になる前のレバー式パチで、縦長2台分もあるデカパチを思い出した。

 あまり流行らなかったみたいで、すぐに消えたあとは、場末のゲームコーナーなどに置かれてたのを見たことがある。


 あと、パチ屋にあったのが、スマートボールだな。

 ピンボールに似たような台に、パチのような釘が打たれて穴が開いている。

 ビー玉より大きめな玉を、ピンボールのように打ち出して、パチのように遊ぶ。

 穴に入ると、玉が増える仕組み。


 こいつの下には、玉が落ちていることがあって、そいつを集めて遊んだりしていた。

 スマートボールも、パチがメインになって廃れてしまう。

 そんなノスタルジックな機械ではあるが、今でも、たまに見かけることがあるな~。


 シンプルな機械なので、壊れずずっと使えるのだろう。


 

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― 新着の感想 ―
 中学時代、画を書くのが上手い秀才が居て、有るとき面白半分に「漫画家行けるんじゃね?」、と自分が言ったら、ソイツは数年後本当に漫画家としてデビューしてましたね。  (しかも、本名でデビューしてやがった…
学校で一番足の速い奴が他校との合同運動会で抜かれた時は世の中の広さを知りましたね 本人もかなり驚いてました
スマートボールは、今じゃ温泉街にあるのが有名でしょうか。
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