その39 カード
昭和◯◯年◯月◯日
萬屋で、同級生たちとスナック菓子を買う。
どこに行っても子どもがいたし、ギャアギャアといつも騒がしい。
爆竹やかんしゃく玉を鳴らしまくるし、今なら大問題だな。
そうやって遊ぶのは、いつも同級生たち。
上級生とも下級生とも、交流がなかった。
なぜか、親たちが嫌がるんだよね。
工作が上手い上級生がいて、その子の家に行ったこともあったのだが、
その子の親に、「同級生と遊びな」といって、追い出されてしまった。
なにか理由があったのだろうか?
意味が解らん。
それはさておき、スナック菓子を開ける。
目当ては、菓子ではなくて中に入っているカードだ。
いまでも、ポケモンカードなどがあるが、当時のカードは写真が印刷されているだけで、カードゲームで遊んだりはできない。
もちろん、RRとかSRなどのキラキラもなし。
ただ、カードを集めるだけ。
それでも、「アタリ」や「ホームラン」などのカードが出て、そいつを送ると、カードを入れるためのバインダーがもらえた。
そのバインダーを持っている子がいて、羨ましかったなぁ。
オラが村で流行っていたカードは、仮面ライダーとプロ野球カード。
俺が持っていたのは、ほとんどがプロ野球のものだった。
ググると、どちらもカルビーだったらしい。
ビックリマンチョコが流行ったときに、シールだけ取って、チョコを捨てたりするのが問題になったりしたが、当時から同じことがあった。
カードを集めるために大量買いしたやつが、お菓子を捨てたりしていたのだ。
俺は、そういうお菓子をもらって食べていた。
まぁ、あまり美味くなかった記憶がある。
美味かったら喜んでもらっていたはずなのだが、そういう記憶もない。
そうやって集めたカードをどうしたかといえば、どうもしない。
ただ、並べたりして眺めるだけ。
バッティングや、投球フォームの連続写真のように並べたりして遊んでいた。
まぁ、そのぐらいしかできない。
このカードが全国レベルで流行っていたのかは、ちょっと解らない。
TVなどで特集をしてくれれば、「ああ、流行ってるんだ」と解るのだが、それがなければ、オラが村での局地的なブームだった可能性がある。
今、メルカリなどをみても、プロ野球カードなどが出てくるので、それなりには売れていたものと思われるが……。
ある日、遊びで廃墟の住宅に入ったことがある。
そこには大量の仮面ライダーカードが捨てられて床に散らばっていた。
多分、そこに住んでいた子どもが集めていたものと思われる。
開拓時代にかなり山奥まで人が入っていたのだが、日本が発展してくると、人はみんな都会に流れていった。
そりゃ、山奥で細々と畑をやったりしていても、先がないからな。
せっかく開拓された山々も、また原生林に戻ってしまったところが沢山ある。
逆に平地で森だった場所は、切り開かれて、全部畑や田んぼになった。
当時はオラが村もガキだらけだったのだが、今は数人しかいない。
半世紀で、こんなに変わってしまったのだ。




