その38 パチ
昭和◯◯年◯月◯日
――その37で、SFドラマなどについて書いたが、あとから思い出したものがある。
俺が好きだったSFドラマで、「こちら惑星ゼロ番地」だ。
ぐぐったら、正式名称は、「冒険ファミリー ここは惑星0番地」らしい。
ある日突然、家族丸ごとが、見知らぬ惑星に放り込まれて、害獣と戦ったり、食料や素材を探したりと悪戦苦闘する。
普通にSFドラマで、実に俺好みの話である。
俺好みの話ってことは――そう、当然売れませんね(笑)
視聴率も悪かったのか、そうそうに打ち切りになってしまった。
最終回も、打ち切りにふさわしく、突然地球に戻れてハッピーエンド。
「なんじゃそりゃー!」である。
まぁ、こんな話じゃ、おもちゃも売れないし。
そういえば、この番組のおもちゃって出てたかな~?
思い出せん。
銀河鉄道999も、宇宙海賊キャプテンハーロックも、スペースコブラも、無理やりおもちゃを作って売ってたからな。
怪傑ズバット! というTV番組があった。
大変面白く、子どもたちにも人気があったのだが、意外と高学年層に受けてしまい、おもちゃがまったく売れなくて打ち切りになってしまった。
そういうこともある。
まずは、スポンサーの要である、おもちゃが売れないと話にならないってことなのだろう。
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――さて、本題にはいる。
「街に行くの? これ、買ってきて!」
親にメモを渡す。
親が帰ってくるのを、楽しみに待つ。
「買ってきたぞ~! お前の言ってたのは、コレだろ?」
「ちが~う!!」
昭和の時代、この悲劇が日本の津津浦浦で繰り返されてきた。
いや、平成令和でも続いているかもしれない。
なぜ親は、違うものを買ってくるのだろうか?
色々と原因があるかもしれないが、その一つはパチの存在である。
パチといっても、◯チンコではない。
パチモノのパチだ。
今は、パチで通じるのだが、昭和の時代にその言葉を知らなかった。
俺が初めて聞いたのは、大人になって東京に出てきてから。
元々、関西方面の言葉だったと思う。
昭和の時代は、著作権に関する遵法意識が低かった。
◯◯が流行ると、◯◯に似た商品や、番組などがすぐに出回る。
それに、親たちが引っかかってしまう。
「ちがう! これじゃない~!」
――の、誕生である。
パチではないのだが、街に行く祖父に「銀河鉄道999の単行本を買ってきて」と、頼んだら、
三銃士のコミックを買ってこられて、泣いた記憶がある(笑)
爺さんも、本屋に聞いたのだろうが、まだ999がアニメになったりメジャーになったりする前の話である。
それに、出版社も少年画報社。
本屋も知らなかったらしいので、テキトーに子どもが読む本――ということで、世界名作のコミカライズを買ってきたということなのだろう。
まぁ、他に読むものがなかったから、嫌々ながら読んだけどね。
それでも、三銃士のストーリーはわかったので、あの手のコミカライズは、子どもにはよいのかもしれない。
もちろん、すべてがパチではなく、流行に乗っただけの代物もある。
ガンプラが流行って、明らかに似せてきてるのはパチだろうが、オリジナルロボのプラを出すのはセーフだろうし。
ガンガルはアウト!
ガルダンはアウト!
ザ・アニメージは――う~ん、セフト!
ガンガルとガルダンは、中身は過去に作られたロボットのプラモデルそのままで、パッケ絵とは似ても似つかない代物。
確実に騙しに来てるでしょ(笑)
それに比べて、ザ・アニメージシリーズは、全部が新規金型。
ちょっとガンダムに似てるような感じもするのだが、中身はしっかりしていて、できもよかった。
まぁ、今だからできがよかったと言えるのだが、「ガンプラ買ってきて!」って言って、ザ・アニメージを買ってこられたら、やっぱり子どもは泣くよなぁ。
そのガンプラのパチだが、今では本家より値段が上がってしまっている。
あのとき山積みになっていたパチを段ボール買いしてたら、一儲けできたのに(笑)




