その35 奇人変人
昭和◯◯年◯月◯日
今日もTVを観る。
昭和の時代、とにかく娯楽がなかったので、視聴者の期待を一心に集めたのがTV。
その期待に応えようと、様々なジャンルの番組が制作されて、バラエティに富んでいた。
その中で、日本中の珍しいものを紹介する、ウンダーカンマーみたいな番組も多かった。
とりあえず、変わったもの、珍しいものならなんでもいい。
そんなものを集めていた。
昔は、そんなものを見る機会なんてなかったので、視聴率もよかったように思える。
結構、長くやっていて、長寿番組だったのが――。
東芝ファミリーホール特ダネ登場!?
最近の番組でいうと、ナニコレ珍百景みたいな番組だが、もっとカオス。
とりあえず、珍しいものならなんでもいい。
アイテムから始まって、写真、自らの体験談、特殊能力、クシャおじさんみたいな一発芸――なんでもあり。
夏になると、心霊写真特集などが行われていた気がする。
番組はスタジオ収録だったので、観客席から悲鳴が上がる。
そういえば、デジタル写真になって、心霊写真ってなくなったな~。
怖い本とかも色々と出てて、子どもたちにも人気だったのに。
結局は、シミュラクラ現象や、パレイドリア現象やったんやろな~。
番組中でも、記憶に残っているのは――鼻からがん細胞が出てきて、癌が直ったオバチャン。
鼻にデカい腫瘍があったのだが、鼻の穴から、丸い鼻くそみたいなのが出てきて、それでいつのまにか癌が治ったというのだ。
ホンマか~? 絶対そうやろな~? 百万遍そうか~?
まぁ、そう言いたくはなるが、それが本当かどうかは解らん。
とにかく、面白いネタならなんでもいいのだ。
なんと、畸形嚢腫を持ち込んだ人もいた。
畸形嚢腫(奇形腫)とは――本来卵子になるはずの細胞が勝手に分裂し、腫瘍の中に髪の毛や歯、骨などが形成される病気。
漫画『ブラック・ジャック』では、この腫瘍が18年間令嬢の体内で育ち、ピノコの元になった。
実際に摘出された髪の毛や歯を、TVで流したり、ホンマにカオス(笑)
今なら色々とアウトだけど、みんな興味津々だったから、そういうものを怖いけど観たいという、感情のほうが勝ってたと思われる。
行楽地にあった、秘宝館や見世物小屋の日本全国拡大バージョンみたいな感じか。
そういえば、ニュースなどでも、悲惨な状況をそのまま流してたりしたな。
決定的瞬間! とかいって、死体にモザイクもなし。
ゴア表現ありの、ゲームみたいな状況。
緩いのは、ゲームだけではない。
CMでも女の裸が流れたり、番組内でもポロリで胸の露出があったり、
子どもの裸には修正が入ってなかったり。
今なら完全にアウツ(笑)
特ダネ登場!? の他にも、奇人変人大集合みたいな番組もあった。
こちらは平和に、握力がすごい人とか、身体がめちゃ柔らかい人とか、そういう人を集めた番組。
めちゃすごい桁の暗算をする子どもとか、円周率をめちゃ覚えている人とか、日本中の駅の名前を全部覚えてる子どもとか、そんなのが定番だった。
珍しいものがあっても、それは最初だけで、知れ渡ってしまうと飽きられてしまう。
そういう番組もいつのまにかなくなってしまった。




