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昭和の話  作者: 朝倉一二三


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24/51

その24 採って食べる


 昭和◯◯年◯月◯日


 遊んでいる途中で、花の蜜を吸う(笑)

 よく話に出てくるのはツツジなのだが、俺たちは、シロツメクサやアカツメクサ。

 アカツメクサのほうがデカいので、チューチューしやすい。


 数は少ないが、キイロツメクサもあった。

 ググると、正式名称ではないっぽい。


 とりあえず、お菓子類が高くて種類もなかった。

 親から拾い食いはするなと言われていたが、樹の実や草ならおkやろ――の精神。


 地元で「オンコ」と呼ばれていた、イチイの実もよく口にした。

 甘いのだが、なんともくどい甘さであまり美味くない。


 美味いといえば、桑の実だろうか。

 ただ、実にヒゲが沢山生えていて、口当たりがあまりよろしくない。


 父方の実家に、グミの木が沢山生えていて、よく食べた。

 とても渋いのがあって、顔面が収縮してしまう。


 そこには、父方の祖父が植えたグーズベリーが生えていて、行くたびに食べていた。

 樹の実で一番美味かったのは、コクワ(サルナシ)だろうか。


 親父が子どもの頃にコクワを採ったという場所に行くと、そこにはまだ蔓が残っていた。

 沢山とって、米びつの中にいれる。

 こうすると、完熟が進むらしい。


 味は、そのまんまキーウィ。

 まぁ、同じマタタビ科なので、味が同じなのは、あたり前田のクラッカー。

 本家のマタタビも沢山生えてるのだが、実は完熟するとオレンジ色になって食える。

 食えるが――ほんのり甘いぐらいで、わざわざ食べるようなものでもない。


 ウチの親父が小さいころには、食料不足で、いつも腹を減らしていたそうだ。

 食えるものを探して、あっちこっち――口にできるものは、なんでも口にしたという話。


 酔っ払うと、同じ話をなん回もするので、いい加減パターンを覚えてしまった。

 あれは爺仕草だと思っていたのだが、当時の親父はまだ20代。

 同じ話を繰り返すのは酔っ払い仕草で、歳は関係ないらしい(笑)


 そんな親父の話に出てくるのは、蜂の子を食べた話。

 これが一番のごちそうだったようだ。


 相手は、畑の地面の下に巣を作る、クロスズメバチ。

 こいつを掘り起こして、幼虫を炒めて食べたそうだ。


 なんでも食べていた俺たちだが、さすがに虫を食うやつはいなかった。

 まぁ、そこまで食い物に困っているわけでもなかったからな~。


 当時は、四季に渡って山や川で採取するのが暮らしに組み込まれていた。

 春→山菜。

 夏→魚とり。

 秋→樹の実、キノコ。

 そして、冬に備えて漬物を作ったりして、備蓄する。

 親父は凍み芋も作ったそうだが、めちゃ臭いので、オカンは嫌っていた。


 当時は、リンゴやナシなど、果実を作ってる農家もメニーメニーよ。

 そういうところから、親父が獲ったヤツメウナギなどを使って物々交換をする。

 思い出補正かもしれないが、当時のリンゴは美味かった記憶がある。

 歯ごたえ、甘さと酸味のバランスがちょうどよかった。


 山で採った山葡萄を瓶詰めするのも、恒例行事だったが――。

 まぁ、これは、グレーというか、アウツというか――ゲフンゲフン(笑)


 ――追記

 野苺も食べたな~。

 河川敷に沢山なってたんで、シャツを脱いでその中に詰め込んで持ち帰りました。

 美味かったので、腹いっぱい食べたら下痢しまくった思ひで。

 

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― 新着の感想 ―
ヤマブドウ!? ググってみたら私の知ってる猛毒性のヤマブドウとは違っていて驚きました。同じ名前でも全然違う物が有るんですね。 桑の実はうちの方にも有り、子供の頃はよく食べました。今はもう有りませんが、…
 こっちも色々取って(盗って)食べましたね。  春は、桑の実、キイチゴ、野イチゴ、ツバキの花を吸って、  秋はアケビにカキ、あとはブドウ(ベリーA)ですね。 カキにベリーA が近所に生えていたのをとっ…
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