第九話 強さの方向
やあ、こんにちは。
僕はツキモリジェムズのイエローダイヤモンド。
さっき瘴気の駆除を終えて、ジェレメジェバイトとジェダイトと三人で亜空間に戻ってきた所だよ。
「二人とも、お疲れ様。今日は俺がお茶を淹れるよ」
「ありがとう、ジェレ。そういえばジェダイトって、あんまり瘴気を避けないけど大丈夫?」
「問題ない。俺は衝撃に強く耐久性がある石だ。その性質が今の姿にも流れてきているようだからな」
「ジェダイトくん、全然動じないもんね。俺は瘴気が触れると、何かぞわっとするから苦手だなー」
「ジェレは透明感があって清らかな宝石だから、そういう感覚になるのかもね。ジェダイトは靭性の高さが表れてて、かっこいいよ」
靭性っていうのは、宝石の割れやすさや衝撃への強さを表す値なんだ。
全部の宝石が数値化されてる訳じゃないけど、ジェダイトは凄く強いんだよ。
「お前だって、世界一硬い宝石なのだから強いだろう。割れやすくても、傷はまるでつかない」
「ダイヤくんの周囲に心を砕く優しさと、たくましい正義の核がよく分かるよね」
「そんな、褒めすぎだよ。でも、ありがとう」
実はダイヤモンドの強さは、傷がつきにくいって意味なんだよね。
靭性はジェダイトよりも低くて、衝撃の受け方によっては結構簡単に割れちゃうんだ。
だけど僕は負けないし、絶対に皆を守るよ。
僕はイエローダイヤモンドだからね!
「それぞれに違った役割があるほうが、上手くいくってことかな」
ジェレがそう言うと、ジェダイトが頷いた。
「俺はそういう選抜なんだろうと思っている」
「えっ、ヒーローになりたい宝石に声をかけてくれたんじゃないの!?」
―第九話 おわり―




