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第十二話 宝石ヒーローの連携強化はハーブティーとともに


 やあ、こんにちは。

 僕はツキモリジェムズのイエローダイヤモンド。

 今日はジェダイトとレッドベリルの三人で、瘴気(ミアズマ)駆除の出動中だよ。


 街外れの静かな空き地に、瘴気が小規模な群れを作っている。

 一つ一つが小さいうちに、早く対処しておかないとね。瘴気同士がくっついて巨大になると、その力も増してしまって大変なんだ。


「ブレイジング・レッドベリル!」


 金色のやや長めの髪をふわりと揺らし、レッドが情熱的な赤色の光線を放つ。


「シャイニング・イエローダイヤモンド!!」

「硬玉剣」


 それに続いて僕とジェダイトも、瘴気めがけて閃光を浴びせていく。

 今は満月期でお月様からのエネルギー供給が安定してるから、僕らは難なく瘴気を消滅させた。


「この程度、僕にかかれば何でもない」


 レッドがスタイリッシュな雰囲気で腕を組んでいると、ジェダイトがちらりと彼を見やる。


「今日はな。しかしエネルギー不足となる新月期に備え、連携の改善と強化が必要だ」

「……それは僕に言っているのか? ジェダイト」


 ぴくりと眉を動かしたレッドと寡黙なジェダイトの鋭い視線が交錯し、真ん中で見えない火花が散った。


「そうだ。お前は自分勝手に動きすぎる。もっと周囲を観察したほうがいい」

「しているさ。だからこんなに素早く、駆除ができているんだろう」

「満月期と新月期では、戦闘の仕方が違うという話だ」


 うーん、始まってしまった。

 僕は二人のやり取りを前に、どうしたものかと頭を捻る。

 真面目なジェダイトと自信家のレッドは、ちょっとだけ性格が合わないんだよね。お互いの能力は認めていて、ちゃんと仲間だと思っているけど、こだわりが違う。

 でもそれはごく普通のことだし、彼らが険悪な関係という訳じゃないんだよ。


 ということで。


「ねえ、二人とも。とりあえず亜空間に戻って、お茶を淹れてくれない?」

「「は?」」


 僕が提案すると、ジェダイトとレッドは綺麗にハモった。

 うんうん、やっぱり息は合ってるね!


「……ダイヤ。何故僕が、ジェダイトとお茶を淹れなければならないんだ」

「連携強化の為だよ。別に戦闘訓練じゃなくても、そういうのって培われるものだと思うんだ。それにいつもは僕やジェレが淹れてるから、二人が淹れてくれるのも飲んでみたいなって思ってさ」


 しかめっ面のレッドに僕が応えれば、ジェダイトのほうは深く頷いている。


「連携とは、一つの事象に対する技術だけではないからな。理にかなっている」

「そうそう。二人が淹れてくれるお茶ならきっと、すっごく美味しいんだろうなあ」

「全く……仕方ないな、付き合ってやろう」


 渋々といった様子で了承するレッドだけど、うっすらと気分が良くなっているのが分かって一安心だ。


「ただし、淹れるのはハーブティーだ」

「それは別に構わんが……」

「お洒落でレッドらしいね。楽しみにしてるから、二人とも頑張って!」


 かくしてジェダイトとレッドは、共同でハーブティーを淹れてくれることになった。


 その味がどんなものであったかは、是非想像してみて欲しいな。

 因みに後日彼らは、他のメンバーにもハーブティーを振る舞っていたよ。




 ―第十二話 おわり―



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