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強襲ボランティア  作者: 永久院 悠軌
新学年編
39/55

39. 恐喝……?

銀嶺ぎんりょう先輩の妹、明里あかりさんと隠牙いんがさんが正式に入隊したその日の放課後

俺たちSVTは査定に動き始めた

『こちらオペレーター。各員、配置に付いたか?』

冴崎さえざきの声がインカムから聞こえ、周辺に視線を向ける

俺の周りには雨羽あまは先輩と裏寡うらかがいる

学習準備室《SVT本部》にて残った隊員が隊員に向いていそうな人を資料から選抜、俺たちに指示を出す

俺は雨羽先輩と裏寡と組み、三人一組

他は銀嶺先輩と、裁凪さいなぎ先輩、五十嵐いがらしが組んで移動

鷹宮たかみや先輩と水爪みつまは昇降口にて待機

隠牙さんはコンピューター系で冴崎の補助にあたるが、明里あかりさんはまだ実働には向いていない為、本部で待機だ

『……これは』

冴崎が困惑している声を聞いて、緊張する

『鷹宮班。一年生の下駄箱からくろがね真希まきの名を探してくれ』

『こちら鷹宮。了解した』

現在、放課後であるため下校している人も多い

一度下駄箱を見て上履きか土足かを確認して、接触コンタクトを調整する

『……上履きが残っている』

『了解』

つまり、既に帰ったと言う事だ

今回は査定がメインの仕事なので下校済みの人を追ってまでスカウトには行かない

『あぁ、くろがねさんって……』

『何か知っているのか?』

インカムから隠牙さんと冴崎の会話が聞こえる

『あの……変わっている人ですよね?』

『変わっている?』

『なんていうか……その……』

歯切れが悪い隠牙さんの様子を見るに、ヤバい人間なんだろう

入学早々にも関わらず名前を覚えられるのがその証だ

『鷹宮班。下駄箱に異常な箇所は無いか?』

『……土が残りすぎている。これはランニングシューズで川沿いを走ったってこんなに付くものじゃない……。恐らくもっと溝が深い、軍用ブーツとかじゃなければこうはならない』

軍用ブーツ?

名前からして女性のようだが、ミリヲタ……?

『経歴でも、中学時代の体育の成績がオール5で、優秀だと思ったのだが……。そう言う事か。今回は逃してしまったが、この人物は今後追っていくとしよう』




と、俺らがずっと待機していると、俺たちに近づく陰があった

俺と裏寡は廊下の奥から聞こえて来る足音に素早く気付いて目配せしていたが、明らかに足音がおかしい

下校しているよ言うよりは、散歩しているような足音だ

何か、目的があって、探し物をしているようなゆっくりした歩み

赤木あかぎ班。そのままフロアを西へ移動せよ』

「こちら、赤——」

「あれ、もしかして……赤木、しるべさんですか……?」

俺が指示に対して返答しようとしたとき、足音の持ち主が俺の近くで立ち止まり、話しかけてきた

瞬時にアイコンタクトで裏寡に「先に行け」と命令をだし、裏寡が頷いて雨羽さんに小声で軽く話して二人揃って西側に移動していくのを見届ける

「……君は?」

俺は声の方向へ向き直り、聞く

「やっぱり、赤木さんですね!探していたんですよ!」

その声の正体は、少女だった

肩にかかるくらいの髪と、大きな目が特徴的な可愛らしい少女だ

やがて少女は自分が大事な事を告げてないのに気付きあたふたしながら話す

「あ、し、失礼しました!自分後輩なのにすみません!私、1年1組の永月えいげつ美花みかともうします!」

聞いたこと無い

彼女は俺の事知っているようだが、少なくとも俺は知らない

だが、この声音、外見

どことなく既視感がある。

明里さんを見た時に銀嶺先輩と似た特徴で既視感があったような、ああいう感じだ

さて……誰だ?

「名前はわかったよ。何者なのかを教えてほしい」

俺のことを知っているだけだ

何も強く警戒することはないのだが、俺は割りと心配性なのだ

「先日の、桜祭りで妹がお世話になりました!あの時はありがとうございました!」

……ん?

どうやらこの永月さんとは直接面識が無いので正しいらしい

先月、俺たちがボランティアで手伝いをやっていた桜祭り

そのときに、どうやら妹さんと何かあったらしいが……あ

そうか!

「確か……彩花ちゃんだったかな?」

「はい!」

あれは俺がイケメンコンテストに出場した時のこと

腕相撲に負けてしぶしぶ参加することになった俺は自己PRを考えないまま参加した

なんかやろうと思ったその時に、小さな子の泣いている声を聞いた

俺はステージをかけ降りて、その子を連れてステージに戻った

その子は迷子だったようだ

俺がやった代理迷子放送で無事に親御さんが見つかり、一件落着となった……

そして、その子の名前は彩花ちゃん

だとすれば……

「君は、彩花ちゃんのお姉さんって事か」

「はい!本当に、あの時はありがとうございました!何やら金槌を持った不審者も出たとかで、あのまま迷子だったら彩花はどうなっていたか……」

ふむ、妹思いのいいお姉さんだな

「制服から、この高校の人であることはわかっていたんです。あと、自己紹介で名乗っていた赤木先輩の名前を調べて、クラスがわかったので今度、お会いしようかと思ってました」

凄まじい行動力……

「桜祭り実行委員をボランティアでやっている他、先輩は学校推奨のボランティアにも皆勤で取り組んでいると言うことも伺っています」

諜報員かよ……

なんなんだ、この情報量

もはや俺のファンかよ

「そして、私はひとつのことを考えました」

……?

待てよ、様子がおかしい

これは、俺へのお礼だけにコンタクトをとりにきたわけではない……!?

「先輩もボランティアが好きなら知ってますよね?SVTと呼ばれる組織のことを」

SVTのことを知っている……!

いや、これだけなら恐らく知っている人は少なくないはず

だが、SVTが集団であることを知っていると言うのは……?

「SVTはその凄まじい行動力から、集団であることが予想されました。それから、この高校で起きたとある事件のことを知ったのです」

……。

「旧生徒会副会長。富寺とみでら先輩と言う人がいらっしゃいましたね?ご存じでしょう?」

俺は一言も喋っていないのに、畳み掛けてくる

すごい話術だ

俺は沈黙を後悔している

一部だけに反応すればそれはつまりそれについての関心があると言うこと

だが、沈黙を続ければ話をまとめられる

つまり、詰んだ

「あの方はSVTと言う組織があることを主張し、その最中に住宅地の電線を切り、逮捕されました」

富寺の件がここで出てくるとはな……。

「で、私は考えたのです。SVTは実在し、彼らの手によって富寺先輩は逮捕されることになったのではないだろうか。と」

凄まじい洞察力。これは……なかなかの強敵だな

「赤木先輩は、SVTの一員なんですよね?ボランティアをしている組織ですから、関与はあり得ますよね?」

しまったな……

「永月さん。君の目的は?」

俺は、否定も肯定もせずに聞く

否定も肯定も、無意味なものだろうと考えれるから

「先輩は私の妹を助けてくださいました。ですから――」

空気を震わせる言霊は、予想の斜め上のもの


「――私を、SVTに入れてください」




どうも ご無沙汰しております

永久院です

試験も終えて再始動です


SVTメンバー増えますね

しかしながらこの辺りイベントが少ないので加速しますよー

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