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強襲ボランティア  作者: 永久院 悠軌
新学年編
31/55

31. 春の交通安全教室

ここは某県の湖に隣接する町

4月を迎えて温かい日差しが降り注ぐ午前8時

町の各地に、二人一組(ツーマンセル)で待機している人影があった

彼らはみな、蛍光グリーンのベストを身に着け、黄色い旗を持ち、二人のうちの片方はホイッスルを首から下げていた

『こちらオペレーター。任務を開始せよ』

人影が耳につけているインカムから連絡が入り、彼らは気を引き締める

彼らが行なっているものは『交通安全運動』だ

新学年を迎えた小学生が道路に飛び出して轢かれそうになる事は多くあるため、この人たちは小学生の登校時間中は交通安全運動を行なう事にしたらしい




横断歩道はあるが信号がない小道に少年と少女が立っている。彼らもまた、交通安全を行なっている人間だ

少年は一般的な高校生の体形で、凛々しい顔立ち。おおよそイケメンと分類される人間だろう

少女は女子生徒にしては背が高めで、ポニーテールの髪も相まって、しっかり者の姉のような感じだ

彼らは家が近いと言う事で二人一組(ツーマンセル)を組み、一緒に行動している

ただ無言で周辺に近づく車輌や人影が無いかを警戒している

「……先輩、南から二台、乗用車が来ます」

「了解。通行人は居ない」

視線を合わせずに会話を交わし、少年たちは乗用車をスルー

数分後

赤木あかぎ、小学生。第一登校班が近づいている」

「了解です。北から乗用車を確認」

「「おはようございまーす!」」

小学生たちが集団で歩いて来た。少女に挨拶をする

「はい、みんなおはよう!ちょっと待っててね。赤木」

「はい」

視線を送られた少年が道路に出る

日本は左側通行。彼が視線を向けているのは、北だ

当然そのままだと轢かれる

が、彼は大きな動作で黄色の旗を横に伸ばし——

ピーッ!

口にくわえたホイッスルを鳴らした

運転手はそれに気付き、察した様でブレーキを踏む

車が完全停止したのを見て、今度は少女がもう片側の道路で旗を持った手を広げて車が来るのを警戒し、小学生を通す

「みんな、いってらっしゃい!」

「ちゃんと勉強してこいよー?」

「「はーい!」」

ホイッスルを取った少年も声をかけ、小学生が完全に通りきったのを見て、旗を降ろし道路脇に駆ける

止まっていた車はゆっくりと走り出し、少年の前で止まった

ウィンドーが開いたのを見て、少年は声をかける

井古(いご)先生。ありがとうございました」

「いやいや、感心するよ!君たち」

「ありがとうございます」

初老の人物は、この少年と少女が通う教師で、面識がある

「では。今日は入学式だから、遅れないように」

「承知しています」

教師はまた車を走らせて、今度こそ走り去る

少年が再度周辺を見渡そうとしたその瞬間、インカムに音が入った

『こちらφチーム!現在Cブロックから軽自動車が危険運転で南下中!』

『こちらオペレーター。αチーム、σチームは警戒せよ!無理に止めるな!一時横断歩道を通行止めにして、できれば車を撮影してくれ!』

『σリーダー。了解!』

「αリーダー。了解よ」

少女は腰元からトランシーバーを抜き取り、応答した

暴走車

恐らくφチームが止めようとしたが、止まらず、緊急のために回避したのだろう

人為的暴走か、それとも機械の不良か……

考えている場合ではない、小学生は少女のいる方から少年のいる方へと渡ってくるので、少年が懐からケータイを取り出して、動画撮影アプリを起動。すぐに構えて、撮影開始

やがて聞こえて来るエンジン音

高いパキパキするような音

DQNが軽自動車にクソマフラーでもつけたのだろう

マフラーを交換する事で排気音を帰られるのは常識だが、DQNのような騒音公害になるこう言うマフラーは廃止するべきだと思う

どうせつけるならキャデラックのデビルとか、馬鹿でかいアメ車につけて誰もいないだだっ広いカリフォルニアの道に響かせた方が良い

軽自動車のキュインキュインするような音はでかくしてもうるさいだけだ

大型車だとブロロロロロロ……ってなるから良いんだよ

だが……それもここで最後だな

俺が撮影して、警察に摘発してやる

俺の視界に、黒の軽自動車が現れる

「悔やめ……DQN」

俺はそいつのナンバープレートを明確に移すように気を配りながら撮影する

高速で走り抜けた軽自動車はそのまま走り去る

だが、ここには映像がある

「こちらα2(アルファツー)。暴走車輌の撮影に成功した」

『こちらオペレーター。よくやったα2。警察へ通報しておくからデータを転送しろ』

「了解」

少年はインカムで連絡をとり、ケータイを特殊なサイトにアクセスして、動画を転送した

クラウド状になっているこのサイトは彼らボランティア集団が保有するサーバーで運営されているため、動画等のアップロードは要領がいくらかさんでも無料だ

『こちらオペレーター。間もなく登校時刻だ、各班小学生たちが全班通った事を確認して登校せよ」

少年たちのいるAブロックはもう一班登校班が存在するので、彼らはもう少し働き続ける


新年度は、訪れた



ご無沙汰しております永久院です

久しぶりの更新になります

少々体調を崩していましたが、コツコツ書いて、2000文字アンダーで投稿

部活が忙しくて疲れているので……

これからも続きますけどね

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