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30. 鳥の巣箱

桜祭りのその数日後

日が沈み、暗くなっている深夜

湖の周りを囲む山に、人影があった

「こちら実働部隊隊長(αリーダー)。位置に着いた」

静かな山に、少年の声が聞こえる

『こちらオペレーター。その場で待機せよ』

「了解」

少年は、通信機を用いて、誰かと連絡を取っているようである

『こちら特殊実働部隊隊長(βリーダー)。位置に着いた』

『了解。それでは任務内容を確認する』

抑揚の無い少女の声が通達する

『これより、湖畔周辺の鳥の巣箱設置任務を開始する。2チームに分かれてそれぞれ設置せよ』

実働部隊隊長(αリーダー)。了解」

特殊実働部隊隊長(βリーダー)。了解』

『健闘を祈る』

そこで通信は切れる

実働部隊隊長(αリーダー)を名乗る少年は、暗闇の中振り返り、そこにいる仲間を見る

全員、少年と同じ暗闇に紛れるような黒をベースにつくられた軍服のような服を身に纏い、懐中電灯を使って周辺を警戒していた

「これより、任務を開始するぞ。俺たちの仕事はここから南側だ、行くぞ!」

「「了解!」」

黒服の少年達は動き出す

山の斜面を下り、木々の間を通る

「よし、この辺りに一つ設置するぞ!。警戒!」

少年は仲間に指令を出しつつヘルメットについたライトで自分の視線の先を照らす

「——はっ!」

少年は息を吐きながら全員を躍動させて、木を登り始める

一瞬で木の高いところまで登った少年は、背負ったリュックサックから木でできた箱を木に取り付ける

金槌で釘を打ち固定した木箱には大きめの穴が空いている

動物愛護団体などが森林に設置するポピュラーなタイプの道具だ

木でつくる事で鳥に警戒心を与えずに住ませて、住宅地に小鳥が巣を作って民間人が迷惑を被る事を避けれる

少年が木箱の固定を確認した後、宙を舞った

幹を蹴って跳び、猫のように空中で体を捻り、音も無く傾いた地面に着地した

「……付近異常は無いか?」

仲間は静寂を保つ。異常がなければ返事をしないのである

「よし、次だ」

また山を駆け、時たま木の上に箱を取り付ける作業を行っていた

と、そこで少年が足を止めたので、周りの人間も止まる

「どうした?リーダー?」

「……動物のにおいがする。西風だ、警戒しろ」

少年が警告を発して、懐中電灯で辺りを見る

暗闇のなか、土色のそいつは現れる

「避けろ!」

咄嗟に全員横に飛び退いたため直撃は避けれた

イノシシだ

自然が豊かなこの地には未だに野生のイノシシが棲息していて、農家の畑が荒らされたり、時たま住宅街に現れて、騒動になる

「全員、木に登れ!」

少年が仲間達に指示を出して、耳元に手を当てる

「こちら実働部隊隊長(αリーダー)。野生のイノシシに遭遇した!」

『こちらオペレーター。対処せよ』

ぞんざいな対応をされた少年は、仕方なく部下に命令を出す

閃光榴球(スタングレネード)を使え!」

「了解。5秒後に光る!」

別の木に登った仲間がスタングレネードを投げ込んだのを見て視線を外す少年

5秒後、辺りを閃光が襲った

同時に高周波の耳をつんざくような音が響く

少年は直後に地面に降りてイノシシの様子を見る

一時的に視界を失っている様で、猪突猛進に山の奥へと逃げて行った

「こちら実働部隊隊長(αリーダー)。イノシシを撃退した」

獣と言えど山の生き物

社会奉仕を行なう彼らは殺生は行なわない主義である為、イノシシを殺す事はなかった

「こちらオペレーター。時間がない。急いで残りの鳥の巣箱を設置せよ」

「了解」

暗闇の中、少年は仲間を見て、言う

「行くぞ!!」





一方、山道を爆走する一台のオープンカー仕様のジープがあった

オフロードをフルスピードで走り、泥を飛ばしながらドリフト

おおよそ日本らしくない運転をしているのは少女で、無表情にハンドルを切り、クラッチを操作している

「おい、この辺りで一回止めろ!」

助手席に座る高身長の青年が制止を呼びかけ、ジープは止まる

「鳥の巣箱設置!」

青年はジープから飛び降り近場の木へ登り、木箱を設置した

ジープの後部座席にいる少女達は何やらリモコンを操作して、ラジコンを飛ばしている

大柄な男が木箱を木に向かって投げる、それをリモコン操作のラジコンから撃たれる釘で固定する

一見すると雑な作業だが、それらは完璧にこなされ、着々と作業は進んで行った

「次、行くぞ!」

青年は再度ジープに乗り込み、大柄な男が乗ったところでジープは急発進する




彼らは、人に見られる事を嫌う、影の仕事人

強襲ボランティア

SVTだ




こんにちは 永久院です

なんかエンドロール的な話!?

桜祭り編で堂々とボランティアをさせてしまったので、今回は影のボランティアを久々に出してみました

この作品にしては珍しい三人称視点だったりして、久々なので色々とミスしました

それから、お詫びを一つ

本物のジープはβチーム全員乗り切れませんね。はい

ちょっと手抜きしました

だって、NOAHとかアルファードで山道爆走するのはおかしいじゃないですか!

装輪装甲車とか高機動装甲車はまだ物語の先で出したいところがあるし

いい加減な選択スミマセン


で、この強襲ボランティア 春編は終了です

いや、正確には春の話は続くんですが、ここから先は『新学期編』がスタートします

学園に視点を置いたスクールライフを多く書きますよ

ラブコメは苦手ですけど。お付き合いください。はい

これからも、強襲ボランティアをよろしくお願いします

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