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29. 桜祭りの総仕上げ

現在時刻は夜の8:50

間もなく桜祭りは終わろうとしている

ステージ部門はたった今終わった高校生ダンスチームのパフォーマンスで最後だった

お客さんはステージに背を向けて桜祭りを後にして行く

さて、SVTの仕事はここからが大変なのだ

「全員集っているか?」

静道せいどう先輩が問いながら全員の顔を確認する

「よし……もうすぐ桜祭りは終わる。だが、桜祭り実行委員としての仕事は残っている。気を引き締めて行くぞ!」

「「了解!」」

早速分散する

鎌月かまつき葉城はしろ、静道先輩は特設ステージの片付けを始める

その他メンバーは、右手にトング、左手に二枚のゴミ袋を持って、ゴミ拾いを始める

俺も歩きつつ煙草の吸い殻や、ビールの空き缶、焼き鳥の串などのポイ捨てされたゴミを拾って缶と燃えるゴミに分けてゴミ袋に入れて行く

基本的にゴミは持ち帰るか特設のゴミ箱に入れるのが鉄則だが、このようにゴミは多くでている

俺たちがこの桜祭りでボランティアをしようと決めたのはこの桜祭り後のゴミ拾いをする為だった

花見はマナーが悪い人も多いのか……少しショックではあるが、自分たちの働きの価値を見いだして、ゴミを拾う

……って、あれ?

シートに大の字になって寝ている中年男性がいた

横には一升瓶が二本、ビールの空き缶も多く転がっていて、明らかな飲み過ぎである事は見て取れる

「お兄さん大丈夫ですか?起きれますか?」

道具を置いて声をかけてみる

肩もゆする

「ってて……あー……寝ちまったのか」

「はい。もう桜祭りも終わりなので、帰らないと大変ですよ。夜は冷えますから。ゴミはあっちにあるゴミ捨て場に捨てるか、持ち帰ってください」

「おう……」

寝ぼけているように立ち上がった男性は夜空を見つつ深呼吸をしている

俺はゴミ拾いの続きの為に再び歩いて、そこら中に落ちているゴミを拾って行く

出店屋台も片付けをほぼ終えていて、間もなく撤収するだろう

ひとり黙々とゴミを拾っているとゴミ袋が埋まった

かなり、早い

缶の方はやっぱり集るのが早い

と、そこで背後からエンジン音が聞こえる

ブィイイイイン

高く、オフ車独特な軽い感じの排気音

この広場でエンジン付きの乗り物転がす奴なんか一人しかいない

赤木あかぎ君。いっぱいになったゴミは回収します」

俺の横に停車したバイクの上から声をかけて来るのは少女の声

裏寡うらか香奈かな

「あー……裏寡。一つ良いか?」

「なんでしょう?」

「確かにこの湖畔広場には未舗装道オフロードが多くあるし、わかるんだがな……」

俺はこめかみを抑えたい気持ちで言う

「また新しい車輌出してんじゃねえよ!」

「新しくはないのですが?」

「違う!いつもみたいにボルドールかバギーで良いのになんでカワサキのKLX250なんだよ!」

「そりゃ、ボルドールでオフロードなんか走った時には後輪滑って地面がえぐれるからですよ」

当然のように言っている裏寡が乗っているバイクは今言った通り、川崎重工業製KLX250と言うバイクだ

しかも、裏寡が乗っているのは自衛隊が偵察用オートバイとしてつかっているカーキ迷彩のモデル

どこから手に入れたのやら……

「まぁ、いい……あいよ、持っていってくれ」

「はい」

ゴミ袋を渡すと裏寡はそれを片手で持ちつつ運転して行った

KLX250は、自衛隊では走行中に両手を離して、アサルトライフルを扱う訓練をしている

馴れてこれば片手でバランスをとる事も可能なのだ

いや……それでも一介の女子高生が堂々とやるにはアレだけど

裏寡を見送りつつポケットから新しいゴミ袋を取り出してゴミ拾いを続ける

トランシーバーから音が聞こえたので一回作業を止める

『作業効率が悪そうだから。作戦を変更するぞ。全員、南から北に向けてゴミを拾って行け。拾い終えたゴミは駐車場においてあるゴミ収集車に投げ入れとけ』

ローラーに変更か……確かにいい

「赤木、了解」

『葉城は特設ゴミ置き場のゴミの回収を行ないまーす』

『鎌月。同行します』

なんか俺の返事の後に大変な事を聞いたぞ!?

あいつら……なんか嫌な予感がする

と、背後からライトで当てられてるのに気付いて振り向く——

「ホイールローダー!?」

大きなタイヤ四つと油圧ショベル

ブルトーザーのタイヤバージョンとでも言えば良いだろうか、その建設機械が猛スピードで走行して来た

急いで道の脇に飛び込んで、その横を鋼鉄の塊が通り過ぎたのを見やる

「こ、こちら赤木、ホイールローダーが暴走しているぞ!」

『わったしでーす!』

『さすがナナちゃん。建設機械も扱えたのね』

「は、はぁ!?」

今俺は仲間に轢き殺されそうだったのか!?

遠くで走るホイールローダーを見やると……

勢い良くゴミ置き場に突っ込みましたね

油圧ショベルを持ち上げて再度爆走する

階段は登れないので、車輌通行用の道を走って駐車場へと行くらしい

運転キャラは裏寡だけで良かったのにあの幼女が……!

どっかにぶつけて事故らなきゃ良いけど、あのスピードでホイールローダーを走らせたらブレーキなんか利いたもんじゃない

はぁ……ゴミ拾いも大変だな



どうも、永久院です

文字数少なめですが、これにて桜祭りは終了です

この桜祭り、イベントだけで冬編を超えているんですよね

冬編がもう一度来るから短くしたのもあるんですけど、桜祭り編長かったな…

ちなみに、春編はまだ終わりませんよ

あと数話で終わらせますけど

これからも強ボラをよろしくお願いします!

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