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ハリガネベイスボウラーズツウ!  作者: 椎家 友妻
第六話 決戦!張高ソフトボール部!後半戦
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10 カケヒキ

 対する相手ピッチャーも俺を見据え、

キャッチャーのサインに頷き、第一球を、投げた!

 外のストレート!わずかにボールゾーンか⁉

そう判断した俺は、その球を見送った。

判定は予想通りボール。

打つ気満々の俺に対して、初球はボール球で様子を見てきたか。

まあセオリーやわな。

しかし次もボールにしてボール先行になるのは嫌やろうから、

次はストライクを取りに来るはず。

甘い球がきたら思いっきり振ったる。

 そう思ってバットを構える俺に、ピッチャーが第二球を投げた!

コースはさっきよりも中に入ってきた!

が、その球はストレートではなく、遅いスピードでタイミングを外す、

チェンジアップやった!

 「くっ!」

 このまま打ってもボテボテのゴロになると思った俺は、

咄嗟にバットを止めた!

するとその球は鋭く沈み、低め一杯のストライクゾーンに決まった。

 「ストライク!」

 これでワンストライクワンボール。

俺がキャッチャーなら、ここでさっきの球より速い球を投げさせて、

ファールを打たせて追い込みたい所や。

このバッテリーはどうくる?

 ポイントとなる第三球を、ピッチャーが投げた!

球種は予想通りストレート!

それが外角低めのストライクゾーンにきた!

コースはそんなに厳しくない!

いける!そう確信した俺は、思いっきりバットを振った!

するとその球が、ちょうどバットに当たる手前でグッと浮き上がった!

俺のバットはその浮きあがった球のほぼ真下を叩き、

打球が真後ろのバックネットに直撃した。

下手投げ特有の、()に(・)変化(・・)する(・・)()

野球では横か下の変化しかないから、今の球を打つのは至難の技やな。

 「よう当てたなあ」

 キャッチャーの佐渡さんが、感心したように言う。

それに対して俺が、

 「次は打ち返しますよ」

 と返すと、佐渡さんは、

 「じゃあ、次も同じ球を投げるわ」

 と返してきた。

 ああいう真上に浮き上がる球を打ち返すには、

その球を真下に叩きつけるつもりでバットを振ると、いい角度で打球が飛ぶ。

次も同じ球を投げてくれるなら、必ず打ち返してやるぜぃ!

 そんな中相手ピッチャーは、第四球を投げた!

球種はさっきと同じで真上に浮き上がるボール!では(・・)なく(・・)、

真下に沈む、遅いチェンジアップやった!

俺は咄嗟にそれを見逃した(というより手が出なかった)!

するとその球はさっきよりも低く沈み、ボールになった!

 「ああ、間違えた(・・・・)わ(・)」

 白々しく呟く佐渡さん。

コスイ嘘を言うてくれるでホンマに。

 さて、ここでカウントはツーボールツーストライク。

バッテリーとしては次の一球で打ち取りたいやろうな。

何が来るやろう?

チェンジアップやったら低めに落として空振りを狙うやろうし、

ストレートなら高めで打ち上げさせようとするやろう。

でも佐渡さんは、俺の狙い球がストレートやと見抜いているかもしれん。

となると、次に来るのはまたチェンジアップの確立が高い。

しかも空振りかゴロに打ち取りたいから、ストライクからボールになる球。

もしその裏をかいてストレートがきたら、何とかファールで逃げよう。

 そう腹に決めた俺は、再びバットを握りしめ、相手ピッチャーを睨みつけた。

 そしてそのピッチャーが第五球を、投げた!

真ん中寄りの甘い球!

しかしこれはチェンジアップで、バッターボックスの手前で低く沈んだ!

俺はバットをピクリとも動かさずに、その球を見送った!

 「ボール!」

 これでツースリーのフルカウント。



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