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6 手古山先輩の得意技(?)
「お願いしますよ!手古山先輩!」
俺がそう声をかけると、手古山先輩は、
「お、おう・・・・・・任せ、とけ・・・・・・」
と、青ざめた顔で言い、ヨロめきながらバッターボックスへと向かった。
相変わらず体が弱そうなお人や。
キャプテンの話では、
今日の試合で強烈な三塁ゴロをみぞおちに受け、血を吐いたらしい。
ある意味あの人は、このチームの中で一番野球に命を賭けてるよなぁ。
と感心(?)しながら見ていた、その時やった。
ドフゥッ!
という鈍い音とともに、二球目のボールが手古山先輩のどてっぱらに炸裂した!
「んぎぅっ!」
痛みに顔を歪め、手古山先輩はその場に倒れ込んだ!
えらいこっちゃ!
早よ助けに行かんと!
そう思ってベンチから飛び出そうとした時、他の先輩達からこんな声が飛んだ。
「手古山ぁっ!死ぬのはこの試合が終わってからにしてくれぇっ!」
「控えの選手は居らんのや!倒れてる場合とちゃうぞぉっ!」
この人らはホンマに味方か?
と本気で心配していると、
そんな先輩達の励まし(?)に勇気をもらった(?)のか、
手古山先輩はゾンビのように立ち上がり、
今にも死にそうな足取りで一塁へ走って行った。
ま、まあ、結果的にノーアウトのランナーが出た訳やから、
これはこれで良しとしよう。




