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ハリガネベイスボウラーズツウ!  作者: 椎家 友妻
第三話 校長の企み、大京山のもくろみ
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19 ソフト部のメリット

 「ところで今度の試合、ソフト部の方からやるって言い出したんですか?」

 それに対する佐渡さんの答えはこうやった。

 「いいや、校長先生や」

 「へぇ、じゃあソフト部の人達は、校長の指示で今回の試合を?」

 「そうや」

 「どうして?」

 「どうしても何も、校長先生の指示やねんから、従うのは当然やんか」

 「嘘でしょ。大阪大会で優勝したあなた方が、

俺らみたいな弱小チームと試合をするメリットがありますか?

他に何か理由があるんでしょ?」

 「分かる?」

 「今度の試合で野球部に勝てば、お金でももらえるとか?」

 「当たり!今度の試合で野球部を廃部に追い込めば、

その浮いた部費をウチの部に回してくれるって話なんよ」

 「なるほど、だからソフト部は校長の話に乗ったんですね?」

 「そうそう、別に野球部が目障りっていう訳やないんやで?

そこんところは勘違いせんとってな?」

 そう言ってウインクをする佐渡さん。

という事は今回の試合は、校長が仕組んだモンやったんやな。

そして校長は完全に野球部を潰そうとしている。

何でや?

碇が大京山に行くのを断った腹いせか?

せやけどそれを大京山の監督が怒るのなら分かるけど、

何でウチの校長がこんなに怒るんやろう?

校長が個人的に野球部を潰したい理由でもあるんやろうか?

 「あれ?怒った?」

 黙り込んだ俺を見て、佐渡さんは悪びれる様子もなく言った。

 「いや、怒ってはないですよ。ただ、ちょっと考え事をしてただけです」

 「あ、そ。まあ今度の試合、せいぜい廃部にならんように頑張りぃや。

競技形式は野球やから、あんたらの方が有利やろ。

ま、それでもウチらが楽勝で勝つやろうけど」

 佐渡さんはそう言ってケラケラ笑うと、踵を返して去っていこうとした。

それを俺は、

 「あ、最後にもうひとつ」

 と言って呼び止めた。



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