18 ソフト部の挑発
その声に俺は立ち止って振り向く。
するとそこに、
『HARIKOU』
のロゴが入ったユニフォームを着た背の高い女子が立っていて、
ニヤついた顔で俺を見据えていた。
はて、どっかで見た顔やな。
あ、そうや、あの人はソフト部のキャプテンや。
ちょっと前に小暮の教室に行った時に、
さんざん野球部をコケにしてくれた人や。
名前は確か、佐渡さんやったな。
ちょうどええわ、俺もこの人に話があったんや。
俺は早足で佐渡さんの前に歩み寄った。
すると佐渡さんはニンマリ笑ってこう言った。
「あんた、今度ウチのチームと試合する事聞いた?」
「聞きましたよ」
素っ気なく答える俺。
それに対して佐渡さんは気を悪くするでもなく続けた。
「ウチのチームが勝ったら、野球部は廃部やで」
「そうみたいですね」
「野球部を辞めたら、次はどの部に行くんや?」
「まだ廃部と決まった訳やないでしょ」
「何やったらウチの部で球拾いとして入部さしたってもええで?
あんたは球拾いがよく似合いそうやからなぁ。はっはっは!」
そう言って高笑いをする佐渡さん。
チクショウ、好き勝手言いおってからに。
この人が同級生の男子やったら、間違いなくドツいてるところや。
しかしここで熱くなったら却って相手の思うつぼ。
それに俺はこの人に聞いときたい事があるしな。
なので俺は佐渡さんに尋ねた。




